ステータス、スキル、称号
カエデ クサカベ
LV 1
種族 人種
スキル
仙術 LV1
龍脈術 LV1
体術 LV1
式神 1
コドクノオウ(他と比べて色が薄い)
称号
テンプレイヤー
輪廻転生神の加護を受けし者(小)
異世界転移せし者
勇者召喚に巻き込まれし者
コドクノオウ(他と比べて色が薄い)
(う〜ん…これってどうなんだろ?)
今までモンスターを倒したことがあるわけではないからLV1なのは何も不思議ではない。この世界の一般的な住民達と比べてスキル、称号がどうなのか…というところが気になった。
(というかスキル名や称号名だけだと意味わかんねぇな…その上に勇者召喚に巻き込まれし者って…)
「さて…今勇者様方には自分のステータスを見てもらっているわけだが、スキルや称号の項目に記されている文字を意識してもらってもいいし指でボードに触れてもらってもいい。やってみてくれ」
楓達は指で触れたり意識を集中させる。するとボードの上に更に小さめのボードが現れた。
仙術 仙術が扱える。LVによりMP消費の量や対象に与える影響度、効率などが変わる
龍脈術 龍脈に流れる力を感じ、取り入れる事が出来る。LVが高いほど感じ方や取り入れる事が出来る量が変わる
体術 体を動かす事に補正がかかる。LVが高い程、複雑な動きを軽やかに行える様になる。
式神 数字の数だけの式神を従える事が出来るようになる。主人 と式神は互いに能力を高め合う事が出来る。しかし主人が死ぬと式神も消滅してしまう為注意が必要。
コドクノオウ 発動条件を満たしていません
テンプレイヤー あらゆるテンプレや事件に襲われる者に与えられる称号。この道の先にあるのは絶望か?希望か?さぁ!行くのだ!この物語の主人公は君だ!!(笑)
輪廻転生神の加護を受けし者(小) 輪廻転生神の加護を受けた者に送られる称号。LVが上がる際の能力の上昇値に少しの補正が付与される。さらに体術スキルを獲得する。
異世界転移せし者 異世界転移した者に送られる称号。異世界言語の自動翻訳が行われる様になる。
勇者召喚に巻き込まれし者 勇者召喚に巻き込まれた者に送られる称号。異世界言語の自動翻訳が行われる様になる。
(oh…この状況って100%テンプレイヤーのせいだよな…しかも(笑)ってなんだよっ!!完全に悪ノリじゃねぇか!さらに自動翻訳被りとかマジで使えん!称号を司る神!ちゃんと仕事しやがれ!)
「確認できたかな?では勇者様方のスキル、称号をおしえてもらえるだろうか?」
「まずは俺から行
「あぁ〜ちょっといいですか?」
カエデが手を上げコウキの言葉を遮る。それに対しコウキは不満そうな表情を見せ、腕を組んでカエデを睨む。
「ふむ?どうしたんだ?」
「どうやら自分は勇者じゃないようです」
「「「「「「「えっ!?」」」」」」
「称号に勇者というものはないですし、『勇者召喚に巻き込まれし者』というのがあるんで間違いないと思います。」
「な、なんと…そんな事が…」
「ふすーっ まじ?ふすーっ そんなのありえんの?」
「はっはー!まじかよお前!モブっぽいとは思ってたけどマジもんのモブじゃねぇか!ご愁傷様だったな!俺にはチートな
「も、申し訳ありません!それは私の勇者召喚の儀が上手く出来ていなかったということ!何とお詫びしたらいいか…本当に申し訳ありません!!」
コウキの言葉を遮りクリスティーナがカエデの前まで走り寄り涙目で頭を下げた。
「あぁ〜いや そんなに謝らなくていいから…ただ勇者じゃないとわかったら「はいさよなら」ってなると流石に困るからある程度外の世界に出ても生きていけるくらい訓練を積ませてもらえると助かるんだけど…」
カエデが頭をかきながら頭を下げたクリスティーナを見ているとクリスティーナはガバッと頭を上げてカエデの空いている方の手を両手で掴む
「もちろんです!ただでさえ巻き込んでしまっているのです!そのくらい何も問題ありません!そうですよねジェイド?」
「ぬぅっ…クリスティーナ様がそうおっしゃるなら…」
「助かるよ…ありがとう」
「いえ…このくらい…」
カエデにしっかりと目をみられながらお礼を言われたクリスティーナは頬を赤らめて少しうつむきモジモジと体を揺らした。
ギリギリ
何かがすり合わされる音がなるがそれには誰も気づかなかった
(あのオッさんはイマイチな反応だがまぁお姫様が承諾したんだ…とりあえずは一安心ってとこかな…)
「では改めて勇者様方…とカエデ殿のステータスの詳細を教えてもらえるかな?それによってどの様な訓練を行っていくか方針がきまっていく。」
「ふんっ…じゃあ改めて俺から行くぜ?俺のステータスは
コウキ シコメン
LV 1
種族 人種
スキル
剣術 LV1
剣の勇者の剣術 LV1
身体強化 LV1
称号
剣の勇者
勇者召喚されし者
といった感じだ。どうやら剣を扱う事に長けてる感じで説明を見たところ剣の勇者の剣術ってスキルは俺にしか使えない剣術みたいだな。さらに剣の勇者って称号はLVアップ時に物理攻撃力の能力上昇に補正(大)がつくらしい。(あと女好き、ロリコンなんて称号もあるが言う必要はないだろ)」
「おぉっ…さすが勇者様だ!剣の勇者の剣術のスキルに剣の勇者の称号…誠に素晴らしい!私などあっという間に抜かれそうだ!」
「ふすーっ じゃあ次は私ね
アカネ ドスコイ
種族 人族
LV 1
スキル
盾術 LV 1
盾の勇者の盾術 LV1
身体強化 LV 1
称号
盾の勇者
勇者召喚されし者
って感じね。ふすーっ 盾の勇者の盾術はコウキと同じ感じの内容ね。ふすーっ 称号の方はLVアップ時に体力と物理防御力、魔法防御力に補正(大)がつくみたいよ。」
「なんだ…アカネも勇者の称号持ちかよ…」
「ふすーっ そりゃ勇者召喚されたんだからそうに決まってるじゃん」
「ははっ!それもそうだな!どこかの巻き込まれたマヌケとはちがうよな!」
チラリとコウキがカエデを見る。しかしカエデは何やら考え事をしているようで嫌味は聞こえていなかったようだ。
「ちっ…」
「ふぅ…じゃあ次は私がいこうかしら…
レイナ トリガラ
種族 人族
LV 1
スキル
魔術 LV 1
魔術の勇者の魔術 LV 1
称号
魔術の勇者
勇者召喚されし者
邪眼を持つ者
って事で完全に魔法方向に極振りって感じね。苗字が短くなってるとこは気にならない訳じゃないけど…まぁ面白いのがあるとしたら邪眼を持つ者って称号かしら…どうやら暗黒の炎が使えるみたいよ」
「なんとっ!?魔王と同じ暗黒の炎が使えるのですか!?それは素晴らしい!きっと魔王と戦う際役に立ちますぞ!!」
「えっ!?…えぇ…任せてちょうだい…(言えない…邪眼を持つ者に(笑)が付いてるなんて…しかも内容は
火系の魔術を使用した際炎の色を黒色に変更可能。しかし色が変わるだけで能力的には何も変わらない。
という内容だなんて…)」
「えっと…私のステータスは
エミ ビンゾコ
種族 人族
LV 1
スキル
封魔絵術 LV1
封魔絵術の勇者の封魔絵術 LV 1
称号
封魔絵術師
封魔絵術の勇者
勇者召喚されし者
です。なんか説明見て見たんですけど普通の方は
相手のHPが10%以下であれば封魔絵本に封魔出来る。スキルのLVによって%が変わる
勇者のが付く方は
LVの上昇や精密に描けば描くほど%の変動
と書いてあるんですけど使い方とかはイマイチ分からないです。(あと勇者達に振り回されし者ってのが称号にあるけど言わない方がいいよね…)」
「なっ!?」
「えっ!?」
クリスティーナとジェイドが目を見開いて驚く
「姫さま…封魔絵術とは…いささか外交に問題が出かねませんぞ…」
「し、しかしエミ様が封魔絵術をしっかりと身につければ魔王も確実に討伐出来るのも事実…ここはなんとかして法国との交渉を確実に勝たなければ…」
ジェイドとクリスティーナが小声で相談をしている。それをカエデ達は少しの間見守るとジェイドとクリスティーナは改めてカエデ達に向かい合った。
「エミ殿…封魔絵術というのはとても希少なスキルでして…ある条件を満たせばどんなモンスターでも絵の中に封じる事が出来るというスキルなんですが…このスキルの持ち主はあらゆる時代においても世界に1人しかいないと言われるスキルなのです。例外としてある時期には2人いることになるのですがその例外というのは技術を引き継ぐための時間と言われております。そして封魔絵術師を代々守り、導いているのが法国ザイオンという国でして…」
「はぁ…?」
「つまり我が王国ワドニアではエミ殿をどのように訓練すればいいのかイマイチ分からないという状態なのです…なのでエミ殿にはじきに法国ザイオンに赴いてもらいそこで封魔絵術の訓練を行ってもらうという事になると思います。」
「おいおいっ!ちょっと待ってくれよ!俺たち2人を引き離そうってのか?流石にそれは見逃せないぜ?」
コウキがジェイドとエミの間に立ちジェイドを睨んだ後エミの方を振り向いてウィンクする。
(ヒェっ…)
「っ!?おえーっ!」
コウキのウィンクに対してカエデは鳥肌の大量の発生、エミは振り向いてしゃがみ込み吐き気を我慢する。
「ほら見ろ!エミも俺から引き離されると思って気分が悪くなってるじゃないか!!」
((なんでそうなるっ!?)のよ!?)
「待ってください!確かに不安に思われるのは仕方ありません!しかしエミ様が封魔絵術をマスターすれば魔王討伐もより確実なものとなります!もちろん法国に赴く際にも滞在する間もワドニアから警護の者を同行させますのでどうか!どうかご理解下さい!!」
クリスティーナがジェイドとコウキの間に立ち一瞬躊躇したあとコウキの片手を取り涙目でコウキを見つめる。その手は震え顔は真っ青になっていた。
「…わかったよ。流石にクリスティーナ様にそこまで言われたらしょうがないな…エミ…すまないが協力してくれ…クリスティーナ様…くれぐれも頼みますよ」
コウキはそう言って空いている方の手でクリスティーナの肩に手を置きニコリと微笑みかける
「っ!?きゅぅ……」
その途端クリスティーナは白目を向いて泡を吹いて後ろに綺麗に倒れこむ
「ぬぁっ!?姫様!大丈夫ですか!?す、すまない!姫様を救護室に連れていくから少し待っていてくれ!」
地面に倒れこむ直前にジェイドがクリスティーナを支えて呼びかけるがクリスティーナに意識はないようでお姫様抱っこをして走り去っていった。
((………………))
「まいったな……俺の魅力にお姫様もノックアウト!ってところかな……」
((んなわけあるかっ!!))
カエデとエミは謎のシンパシーを得ていた。