正
腹立たしいことに彼もメンチを切ってきたので、巧みに首を揺らしながらお互い譲らずそんな時間が3分26秒ほどたったところでチーズ君が
「俺はキレてるチーズケーキお前の怒りの根源を切り裂いてくれる」
私は「うっさいボケ!だから部屋を掃除しろお前の体を切り裂いて俺の腸にいれてやろうか」といったその習慣
「うぬ」
「ああそうじゃメタボリック乳酸菌!!」
シュウワワーーという掃除器のような音の中飛び散ったチーズケーキが私の頭上に集合したそれはまさに元気玉、そしてそれがそこから急に重力の干渉を受け私の頭皮および顔面は甚大なる被害をうけた
「何じゃボケーー」俺は持っていた包丁でチーズ君をマジで切ろうとしたら
「痛い痛いやめて 悪意があるわけじゃないんだって」チーズ君の顔がどんどん童顔になっていきそのアイドルのような、甘い顔立ちに私はなおさらはらが立って蛇口をひねりそこにチーズ君をつこっむとアボボボボと苦しそうにしているが、冷静に考えてみると私が手にしているのは未知の生命体であり、さっきのようなチーズケーキを攻撃の手段にさえさするもの、慎重にせねばと蛇口のの滝から出すと
「顔が濡れて力がでないよぉ」とか弱い声でつぶやくので、この時点でやなせたかしさんに謝りたい。きけば彼は乳酸スポンジ術の使い手でその技によりみずからの顔をいかつくし渋い声は自分で作り出していたが、とにかく乳酸スポンジ術というのは乳酸菌的なものスポンンジ的なものを自在にできるというアバウトなもので、それ以外にも力があるらしいがそれはまだ本人にも分からないらしい。そして私の怒りを静めることが彼の生まれた理由らしい。しかたないので彼の体をタオルで拭いてやり私は私の怒りについて考えてみた。
悪それは、バイトさきの殿浦さんである。社会の悪の根源は感情の浮き沈みのはげしい先輩であると告げると、それは無理らしい。なぜならチーズ君は乳酸菌っぽいものおよびスポンジっぽいものも操ることだけであって、その能力によって性格の悪い人をこらしめたところでその人の性格も変えることはできないからであるという。
じゃあなにができる念と聞くとそれは自分で考えろというのでは俺はもう食ってやろうかという皮肉をこめて
「チーズケーキが食べたい」というと
けたたましい轟音の中ありとあらゆるチーズケーキがそこにあった。
中でも私の大好物ニューヨークチーズケーキをてにとりながめると、いままで怒っていたものは何だったのだろうかと思えてきた。ティースプーンで小さく切り取り口の中にほうりこむとひんやりとした生地のなか、ほのかなレモンの香りが鼻に抜けて、こってりすぎずさっぱりとした味わいで思わずにやけてしまった。
「世界よ平和であれ」心の中のだれかがつぶやいた
人間の幸せはどこから沸いてくるのか、それはどこにでもあるけどどこにもないもの、人は生きて食べてあとちょっとの人が周りにいれば・・・。そんな気がした。
一番の悪は、それは私自身私の中に存在したのだと私は気づかされた
幸せは切り刻み分けてこそ幸せだ 君の幸せはどこにある?
俺はキレてるチーズケーキ