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召喚する意味


「よくぞ召喚に応じてくれた勇者達よ、我は聖国ルナマリアの王、レイヤード・ハイツ・ルナマリアだ。」


 王座に座った中年男性が言う。

 てか勇者ってなによ、魔王でも討伐してくるのかな?


「あの、勇者とは何ですか?」


あれ、霧島さんが聞くんじゃないの?あの人誰だったっけ。


「お主は」

「あ、はい、神谷輝かみたにあきらです。」


 そうだ思い出した、確かクラスの有名人だったかな、成績優秀、スポーツ万能、イケメンなどまるでアニメの主人公みたいだって北山がいってましたっけ。


「まあそれを含めて説明する。まずお主らを召喚したのは、我が国が窮地に陥ったからだ。実は.....」


 説明が大袈裟だったのでまとめて言うと、聖国の領地にある村々が魔人種に襲われている。その魔人種は我々人間種つまり人間と長年争っており、その争いは今も続いている。戦う力の無いものは、怯えて暮らしているらしい。

 最近は、戦争も激化しておりもう自分達だけでは戦えないと思い、少し前から予定してたとある文献通りに儀式を実行した。そして召喚されたのが勇者であり、自分達と言う事だ。

 因みに魔人種は、一人一人が一騎当千の実力がありそれを束ねて要るのが魔王らしい。


 この話を聞いて思ったのが、ほとんど嘘臭い。何故、一人一人が一騎当千の実力を持つのに村々を襲う必要がある。長年争って要るのならそのまま、聖都を落とせば良いじゃないか。何より向こうに利益が無いだろ。

いや、ここに利益があるから襲っている?

まあ、この世界の事はほとんど知らないから断言はできないんだけど。


「その魔人種というのはどれくらい強いのですか?」


一人の男子生徒が声をあげる。


「お主らは、ステータスを知っておるか?」

「はい、さっき教えて貰いました。」


霧島が代表して王様の問に答える。


「そのステータスで人間種の一般兵は平均数値が300に対して魔人種の一般兵の平均が1000なのだ。」


 魔人種、化け物じゃないですか。


「しかし、そんな化け物と戦う力なんて、」


そもそも戦う以前の問題でしょ。


「心配せんでもいい、異世界人は昔の記録をみても、最初からステータスが高かったしLvが上がったときの上がり幅も大きかったからすぐに一般兵レベルを越えるだろう。順調にLvを上げていき、その内魔王討伐も簡単に終わるだろう。」


だから異世界召喚をしたのですか、やはり人はとても醜いですね。

 自分達じゃ勝てないから、他国(地球)の人物を強制的に拉致って、自分たちの国の最前線で戦わせる。しかも召喚された人たちは、この世界のことを全く知らないから、下手に断ったらなにをされるか分からない恐怖感に襲われるだろう。

 だが大半の人たちは恐らく異世界だの何だのと多分周りの事は考えず安請け合いしたことが、なぜだか容易に想像できる。


「でも、もし戦うとしても私達は武器も握った事もないですよ。」


まあ当たり前だな、しかしそれよりも、


「その点は大丈夫だ、明日から兵士達とも訓練してもらう」


おお、とクラスメイトから声が上がる、どうも勇者として魔王を倒そうと躍起になろうとしてる。

この流れは不味い、目立つのは嫌だが、

「その前に、国王陛下に聞きたい事があります。」


この場にいるほとんどがこちらを向く。

クラスメイトや先生は心底驚いていた。喋ったって、失礼な。


「なんだ、申してみよ。」


 周りの貴族?達はなんだあの怪しい奴は、てざわめいたが無視だ。

 あ、でもそう言えば私マスク着けてて髪のせいで顔半分隠れてるから、確かに怪しい奴でした。


「その戦いに参加しない者は元の世界に帰れるのでしょうか。」


 クラスのほとんどが、あ、とした表情になる。


「何故その様なことを聞く。」


 王様は何故だか、怪訝そうな表情で聞いてくる。


「何故かというと少なくとも、この場を含め全員が全員戦えるとは思いません。」

「なに、」

「少なくとも私たちの世界では武器を持って、相手を殺すことに忌避感を抱いています。それに、ステータスには職業とありました。戦闘職ばかりではなく、非戦闘職もあるのではないですか。例えば商人とか、鍛治師などです。」


 傀儡師何て微妙な職業があるんです、それくらいあるでしょう。


「確かにあるが何度も言う、何故その様な事を聞く、」

「最初に言いました、戦いに参加しない者は帰れるのでしょうか」


 私は別にこの国に従うつもりはない。帰れるのなら帰らせてもらう。


「いや、文献に書いてあったのは召喚する方法のみだ。」


その発言は、クラスのほとんどが崩れるには充分な発言だった。

王様がこの反応はまずいと思ったのか、

「しかし、君たちが元の世界に帰る方法を探すと言うのならば国の総力を持って協力しよう。その代わりに魔王を討伐してくれ。」

と案をだす。


 クラスメイト達はそこに光を見いだしたみたいだ。

 まあ、分かってた事だし別にどっちでも良いんですけどね。

 帰れても帰れなくても、どこの世界にも人は居るんですから。


 じゃあ何故そんな事を聞いたのかと言うと、国に使えないと判断されそのまま国を追い出されるのを防ぐ為だ。少なくとも情報を揃えてから国を出たい。それに帰る方法を探すためと言えば、ある程度なら見逃してくれるだろう。


 その為にクラスメイト達の意識を“この国の為に魔王を倒す”から“元の世界に帰るために魔王を倒す”に変えさせた。その方が動きやすい。

 

 しかし意識は変わったがクラスメイトのほとんどは、これからどう行動したらいいか分からないみたいだが、

「そうですか、すいませんがそれは今すぐには決められないのでとりあえず1日時間を下さい。」

「それはなぜだ。」

「これからどうするのか決めるためです。」

「それもそうか、なら明日決まった意見を教えてくれ。」

「ありがとうございます。」

さすがクラス委員長こういう時は頼りになりますね。








「では後夕食の時間にお呼び出しします。」


 あのあと王様の話が終わり、王の間?を出ると男子にはメイド、女子には執事が用意されていた、そこでクラスの全員が集まっていたがする事があったので、先に一人部屋に案内してもらった。


 部屋の内装は、床にカーペット、ベットに机、壁には高そうな絵が飾られていた。そして、シャワールーム、洗面台、トイレなどが揃っていた。まるで、ホテルにでも泊まったみたいだ。向こうでは、ほとんどの旅行する機会なんてなかったからな。


 まあその話は置いといて、今日一番驚いたのが9時位に召喚されたのに今はほとんど日が落ちていたことだった。


「さて、」


 私は、まず現在の持ち物を確認した。確認といってもスマホしかないが、マスクも今つけてる一つしかないから明日からマスクなしだ。最初は、スマホを起動してみる


「う~んやっぱり電波がない、使い道は時計かダウンロードしてた参考書くらいかな。」


とりあえずベッドに座って一番気になっていた事をする。


「ステータスオープン」




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