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迷宮 始まり


「ど、どういう事ですか、」

「どういう意味も何もそのままの意味だ。」

「だから、何故訓練を本に怠けてサボっていた星野より必死に訓練してきた僕達のほうが弱いんですか!」


 こいつは私の珍しく説教をしたのに理解出来ていないのか。

 ダグラスも神谷に何を言っても聞かないことが分かったのか、本の話には触れない。


「どういう事も何もお前らの大半は必死には訓練してないだろ。」

「なっ!?」

「必死に訓練っていうのは、お前らがやっているわいわいガヤガヤやりながらする事じゃないんだよ。」


 そこまで言うとダグラスは兵士達に向かって、これから迷宮に移動する!と叫んでる。もしかして、ダグラスは勇者達の事が余り好きでは無いのかもしれない。

 自分達は日中とわず雨の降る日も必死に訓練しているのに対して、国が召喚した戦闘経験も0の奴が自分達よりもステータスが高くて、そのくせまともに訓練してないって言う事に腹を立てているんじゃないだろうか。


 勇者達は訓練を遊び感覚で受けているのに自分達よりステータスが高いから、今までの俺たちの訓練は無駄だったんじゃないか、みたいな事を思っているのだろう。

 神谷達がどういう事ですか!とダグラスに言っているが無視されて、そのまま国にある迷宮に移動する事になった。


 迷宮とはこの世界に無数にあり、この世界ではモンスターが無制限に現れ、冒険者の腕試しみたいな場所らしい。迷宮には層があり、層が深ければ深いほど一攫千金の財宝、唯一無二の魔導具と呼ばれる物が有ると言われている。


 その迷宮には下層、中層、深層と迷宮の三種類に大きさが分けられていて、下層迷宮が大体30層あり中層迷宮が60層あって、深層迷宮が大体100層位ある。

下層と中層はクリアされている物が多いが深層の迷宮はまだ誰もクリアされていないらしい。

今から向かって要るのは聖国にある、始まりの迷宮、と呼ばれる迷宮だ。


「ここが、今からお前らが挑む迷宮だ。」


 そこは、広場みたいな場所で中央に古びた遺跡があって、そこに武器を持った人達が出たてきたり入っていたりする。


「あの、あれは」

「ああ、あれは迷宮の入り口であの遺跡の中に下に降りる階段があって、そこから降りたら迷宮になっているんだ。質問は終わりか、」

「は、はい」

「そうか、じゃあとりあえず5人のグループに別れてくれ。」


5人?うちのクラス先生入れたら26人なんだけど一人になるのか?


「ダグラスさん、それじゃあ一人余ります。」

「そうか、なら一人は星野、お前だ。」


はぁ?


「どういう事ですか?」


私はダグラスに詰め寄る様に聞く。


「どういう事も何もどうせお前一人で潜るつもりだろ、それにグループを組んでも多分お前の戦闘スタイルに合わんし何よりステータスが高いんだから魔物の攻撃あたらんだろ。」


何で分かるんでしょうか。

話を続けようとしたら、


「じゃあ俺はこいつと少し話てるからその間にお前らはグループを作れ」


そう言われると納得出来ていなさそうだったが、神谷はクラスの元に戻る。


「星野お前、何で分かるんだって顔してるな。」

「はい、」

「まあ、戦闘スタイルについては毎年何百と兵士達と訓練してるんだそのくらい分かる。じゃあ、何で一人にしたのかと言うと、お前群れる事嫌いだろ。」

「まあ、そうですね」


本当、何でこの人分かるんだろ。


「そう言うことだ、それに下手に兵士を付けるとお前に殺され兼ねないからな。」

「私を何だと思っているのですか」

「お前、初日食堂で他の奴等と揉めてただろ、」

「見てたんですか」

「その時お前は殺気こそ出ていなかったがあれ以上続いていて手元にナイフがあったら、構えて切り殺そうとしそうな勢いだったぞ。」


あれ、思った以上に私危険人物?


「だから、俺の独断でお前に兵士を付けない事にした。」


 そこまで言うと、クラスメイト達の所に向かっていった。私はそれに着いていく。


「グループは決まったか、」


 クラスメイト達は、5人の集まりを作っていた。

 一番目戦闘力が有りそうなグループは、神谷、委員長、副担任、スキルLvが高い剣道部の男、職業が魔法使いの女の集まった5人のグループですね。

 他は職業が、近接戦闘職、遠距離戦闘職、支援職非戦闘職と綺麗にグループに一人ずつ入っている。


「じゃあ、これからする事を説明する。」


ダグラスがクラスメイト達に見える場所に行き説明を始める。


「これから、お前らには兵士を2人付けて別れて迷宮に入ってもらう。そして迷宮を攻略していき20層で集合だ。そこで、最近見つかった隠しボスを攻略して終わりだ。期限は二日間を予定している。」


うわ、何も聞いて無かったけど結構ハードだな。


「あの、食料とか水はどうするんですか、」

「それは、安心しろ、兵士達に二日分の食料が入った、袋を渡してある。星野は後で渡すから話が終わったら取りにこい。」


 話がどんどん進みますね。

 クラスメイト達は俺が一人だと言う事に怪訝そうにしている。


「じゃあ好きなタイミングで迷宮に挑んでくれ、再会は20層の階段付近だ。」


 そう言われるとクラスメイトのグループの元に兵士が二人ずつ向かっていく。私はダグラスの元に向かって、2日分の食料と水を受け取る。

 受け取った物はポーチみたいに小さくなんだこれはと思ったが、鑑定してみると収納リングの劣化バージョンだった。

 収納リングみたく時間が止まる訳でもなく無制限という事でもないが、馬車の一つ分位の物が入るらしい。

それを受け取ると私は迷宮の入り口に向かって歩いていく。











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