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紅蓮の炎  作者: 深水拓海
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第三十六話 脱走

「くそ!逃げられた!追いかけるぞ!」

「追え追えー!こいつらを絶対に流すわけにはいかない!」

神風丸達はエミリアの刺客に追い回されながらもどうすれば倒せるか考えながら逃げていた。

「やばいですよ神風丸さん!このままだとまた追い詰められますよ!何かではあるんでしょうか!?」

神風丸はルナールをおんぶして逃げるも考えた。

「今思い浮かぶことは・・・ない!」

「ないんですか!?」

その度肝を抜く答えにガビーンとなったルナール。

そんなおふざけをしている合間エミリア・アンヌの手先たちが一斉に襲いかかった!

「待てこの野郎ー!逃さねぇぞー!」

罵声を浴びせながら手下達はルナール達に一斉に攻撃した。

「うわぁぁぁぁぁ!!」

2人は総攻撃を奇跡的に避けながら難を逃れ地下水道を迷いながら逃げ回った。

「このまま逃げ続けたら忽ち敵の餌食になるんじゃないのでしょうか?」

ルナールの言う通りこの迷いやすい地下水道は敵にとっては格好の狩場でもあるのだ。

「こんなことになるのは俺の想定内だ。奴らは獲物を狩る獣当然、俺たちはこのまま逃げ続けるのみだがお前はどう出る?」

「それは・・・」

ルナールは逃げながらもこの状況をよく考えた。しかし敵はそんなことを待ってはくれない。

「いい加減逃げるのをやめたら楽になるぞ。」

鉄血兵リュークが大型のモーニングスターで神風丸目掛けて投げ飛ばした。

「やべっ!」

ドシーン!

大きなモーニングスターが神風丸目掛けて襲いかかった。

「あんなの一撃で死んでしまいますよ!」

「わかっているお前もいつまで俺にアニメ様だっこしているんだ。自分の足で歩けよな!」

ルナールはさっきの核爆発の衝撃と能力をあまりにも使いすぎた為少しばかり神風丸にお姫様抱っこをしてもらった。彼女の体力が回復するまでにしばらくはかかるが神風丸がリュークに逃げ回っていたばかりなのでなかなか体力が回復しづらくなっている。

「もう少し落ち着いて走ることできませんか?まるで安全装置のついていないゴーカートそのものじゃないですか!」

「仕方ないだろ!俺は手加減ができない男だからさ!」

こんなことがいつまでも続いてはキリがないとわかったルナールは一か八かの作戦に出た。

「このままではスタミナ切れで敵にやられるのがオチです。」

「じゃあお前はどうするんだ?」

「答えは簡単です!」

ルナールは級に神風丸から降りて鉄血兵リュークに向かって走った。

「バ、バカなにやっているんだよ!」

止めにこようとする神風丸を無視して一か八かの賭けに出た。

「さぁリュークさん!私はこっちです!今なら捕まえられるチャンスですよ!」

なんとルナールはわざと自分が捕まるというなんとも無謀とも呼ばれるくらいの作戦に出たのであった。

「なにをやっている!早く戻ってこい!」

神風丸は戻ってこいとルナールを説得するも当の彼女は聞く耳を持たなかった。

「神風丸さん、私を信じて・・・!」

「!!」

ルナールは神風丸にウィングしながら説得させた。

そんなルナールの頼み事を受け入れた神風丸は。

「そこまでいうならわかった・・・だがお前は決して死ぬなよ!必ず生きて来い!俺のように!」

神風丸はルナールに生きて帰ることを条件に行かせた。

「ええ!わかっております!」

そしてルナールはリュークに目掛けて突進した。

「バカめ!自分のやっていることがなんなのかわかっていないようだな!」

ガシッ!

「うわぅ!」

「ハハハ!まんまと俺に殺される運命にあるんだよルナール・ポランスキー!」

リュークはルナールを締め殺すように抱きしめた。

「ルナール!あのバカっ!」

神風丸はルナールの私を信じての言葉に動きが止まった、そしてふと彼女の思惑を考えていた。

「いや待てよ・・・あいつがわざと捕まったのは無謀に立ち向かうことではなく、リュークを殺す為に突進してきたのか・・・!!?」

神風丸の予想通りにルナールはリュークが殺されると思わなかったことを想定し自分が餌に引っかかるアナグマ同然にバカであることを認識した上でリュークの首に月の光でできた首輪を付けた。

「私があなたに捕まったのは降参するわけではなくあなたのいる場所・・・そう、この地下水道の水に落ちてこの光の首輪で感電死させるのが私の役目なの!」

そしてルナールはウナギのようにリュークの腕をするする抜けて脱出した。

「うわぁぁぁぁぁ!!」

リュークは感電しながら水道に落ちた。

「一体何なんだ!?」

「まさかリュークがやられるわけない。」

敵陣もルナール達を見つけようと必死だったがもう手遅れであった・・・

「おいみんな・・・さっきからこの水道ビリビリするけど・・・!!?」

ビリビリビリビリ!

「ウギャビャァァァァ!!」

敵陣は全てリュークが感電しながら水道に落ちた為全員地下水道にて感電死した。

「ありゃりゃ・・・こりゃエミリア・アンヌの手先が俺達を前に束になって攻撃しようとしても結局は何のすべもなくお陀仏って訳だなこりゃ。」

神風丸は苦笑いしながらルナールを救出した。

「しかしお前もさながら危なかったぞ・・・!俺だったらすぐに降参している。尊敬に値するよお前には。」

そんな話をしている間にルナールは神風丸が持っている手紙が気になって仕方がなかった。

「神風丸さん。」

「ん?何だ?」

「その紙は一体?」

「ああ、これは前にエミリアの楽屋から盗んだ何かの情報があるが知らない紙切れだが・・・」

神風丸にしては何ともない紙切れであるが・・・

「その紙切れを私にください。」

「あ、いいけど。」

神風丸はルナールに紙切れを渡した。すると。

「これは・・・」

ルナールは突如として涙を流していた。

「おいおい何で泣いてんだよ。これは一体何なんだ?」

神風丸が戸惑うとルナールは答えた。

「これは、彼の最後の手紙です・・・!」

ルナールの親友マイケルが残した最後の手紙を見て涙をしたルナール。その手紙の内容とは? 続く

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