第二十話 悪魔の踊り子
「ならお見せしましょう!私の悪魔の舞を!」
そうするとサマンサは悪魔の様におどろおどろしい舞を披露した。
「なんなんだあの踊りは!?」
「何やら邪悪な気配がします。」
2人はその踊りを見て驚愕した。
その踊りは雷鳴と地震によって廃墟になったパリを亡き者にするかの様に暴れ狂った。
「アハハハハハ!どうよ!これでお前も悪魔の力にひれ伏すだろうよグレン!」
グレンは悪魔の舞に動じることなくサマンサに呆れながら傍観していた。
「全体進めー!」
フランス軍がこの危機的状況に駆けつけ悪魔を止めようとするも。
ビュオオオオ!!
「隊長!どうやら地震と台風で一向に進めません!」
「なんだと!?ヴァア!」
ドシャーン!
大型の台風がフランス軍を飲み込みすり鉢ですり潰される様にフランス軍をミンチにした。
「なんで酷いことを・・・!あのフランス軍でさえ太刀打ちできないなんて!」
「姉貴・・・とうとうお前は救われない人間になっちまったのか!?」
2人はサマンサを許せなくなってしまったがグレンは動じることなく冷静な判断で対応した。
「これ以上悪あがきはやめろサマンサ・・・自分を辱めることになるぞ。」
そんな危機的状況にもグレンは冷静であった。自分より弱い相手には疲れたと言いたいのであろうと。
「バカめ!お前私に敵おうと・・・・雨?」
ポツポツ・・・ザァァァァァァァァ・・・・・・!!
突如強めのシャワーの様な大雨が降り注いだ。
「グレンは大雨を降らせて町中を消火しているんだ。いや違う!この雨はあまりにも強い!そして見ろ!あまりにも雨の量が多すぎてパリが大洪水の状態になっている!」
「そんな!これではまるでノアの方舟の様にパリを水没させるつもりでしょうか!」
「ああ忘れていた・・・奴は手加減なんかしない!自分の行いが悪魔染みたとしても悪魔達に自分がされて嫌なことを相手にやっているんだ!」
2人はやりすぎなグレンのやり方にドン引きするがそこに水でできた龍、波竜が街を破壊しながらサマンサを攻撃している。
「アバババババババババ!!!お前いい加減にビビビバババババ!!」
「グレン!いい加減にやめてくれ!このままじゃ姉貴を本当に殺しちまう!」
ケビンはグレンを止めようとするも聞く耳持たなかった。
「オマエベベベベベベベベ!!早くダズバババババブバババババババ!」
「案ずるな化け物め・・・お前がサマンサを乗っ取っているというのはわかっている。まるでカマキリに寄生するハリガネムシの様に姑息でサマンサの養分を吸い取って生きているお前はゲテモノ野郎だ!」
グレンはサマンサを乗っ取っている正体を判明していた。
そしてグレンは波竜をボール状にサマンサを閉じ込めた。
「ルナール!お前の月の力の出番だ!」
グレンはルナール月の力を使う時来たと報告した。
「はい!サマンサさんに何か取り憑いているものが分かりましたか!?」
「ああ、こいつは驚きだ・・・何せ悪魔の中でも猟奇的でこいつにやられた人鬼は90人。ケビンよく見ておけ!こいつの正体が一体何者かってことを!」
ビュオオオオ!!
「あっ・・・ああ・・・!!」
サマンサはもがき苦しみながら何やら影みたいなものが背中から出てきた。黒い影みたいなものだったがそれは悪魔そのものであった。
「なんなんだこれは!?」
ケビンも驚きを隠せなかった。
「こいつはパラサイト。誰かに帰省して悪事を働く卑怯卑劣な悪魔。まさかこんな辺境でこそこそ生きていたとはな。」
グレンはサマンサの正体はパラサイトだと判明した。
かつてパラサイトは悪魔界隈で食虫植物の様に無関係な人間達を皆殺しにするという悪事をしていた為他の悪魔からも忌み嫌われていた。ちなみにおしゃれ好きである。
「これでやっと判明したぞ・・・姉貴を装ってシャイターンを作り出して俺達とグレンに罪を被せたお前を俺は許さん!地獄釜戸に投げ入れられる準備はいいか!?お前に二言は許さない!」
ケビンは思い出した。サマンサがおしゃれ好きではなく地味でも弟である自分の為に身を粉にして働いてることや誰よりも身勝手な自分を叱って庇ってくれた姉が悪魔になりうるわけがない。これでやっと心が晴れたケビンは次にどうするか考えた。
「ケビン!今こそあなたがお姉さんを救う番です!」
「でも俺は2人の力にはなれない!力不足なんだ。」
ケビンは2人と違って非力でいつも助けられたばかりであったが・・・
「何をしているケビン!」
グレンの一喝で目を覚ますケビン。
「私の力ではサマンサを殺してしまう!だがお前ならサマンサを救える!非力でがむしゃらに突っ走るお前だからこそ救えるんだ。自分を信じろ・・・」
その言葉にケビンは大いなる覚悟を決めた。
「わかったよグレン!ルナール!俺は姉貴を支配しているバカな悪魔をしばき倒してやる!ルナール!お前の月の力で俺を姉貴の所まで連れてってくれ!」
「はい!ケビンをサマンサさんの近くまで届ければOKですよね。」
「それさえありゃ十分だ。」
そしてルナールは月の力で翼を広げてケビンを持ち上げてサマンサの所は向かわせた。
「グレン!波竜はいい!姉貴を解放してやってくれ!」
「お前ら何か企んでいるな?まぁいい、だが生きて帰れよバカ共!だが気をつけろよ!サマンサの様子が全くおかしいからな!」
「おかしい・・・ありがとうグレン!」
ケビンとルナールは波竜を解除して呼吸を取り戻しているサマンサの元へ駆けつけた。
「ルナール俺を投げ飛ばせ!」
「分かりました!」
ビュオン!
ケビンが超特急でサマンサの元へ駆けつけた。
「姉貴!目を覚ませ!」
ケビンはサマンサを助けようと言ったが・・・
ガシッ!
「は、離せ・・・!」
ケビンは首根っこを掴まれまんまとサマンサに捕まってしまった。
「このクソガキが・・・タダで済むと思うなよ!」
サマンサはケビンを殺そうとするもケビンはあることに気がついた。
「なんなんだこの黒いペンダント!?」
そこで目にしたのは真っ黒に黒いダイヤモンドのペンダントであった。そのダイヤモンドには闇の力が増幅していたのであった。
「おいグレン!姉貴はやっぱり操られているんだ!この黒いペンダントのせいで姉貴はパラサイトに心と体を乗っ取られているんだ!」
「なんですって!?」
「どうやら図星の様だなパラサイト・・・ここまで落ちたとは情けない。」
そしてサマンサもといパラサイトはどうしようもないケビンの首をへし折ることにした。
「もうお前に用はない・・・さよならだ!」
「やめてー!」
「ここまでか!クソ!」
ルナールがもうダメかと思ったその瞬間グレンが火炎弾を放った!
バァァァン!打ち上げ花火の様に爆裂した火炎弾に避けようとケビンを投げ飛ばしたサマンサ。
「うわぁぁぁー!」
墜落するケビンをグレンは救った。
「大丈夫かお前?」
「ああ、こっちは大丈夫だが流石に味方もろとも焼き殺すというの冗談きついよ。」
「だがお前の咄嗟の判断でサマンサを救えるチャンスがある。お前のおかげだ・・・」
「ありがとう・・・」
その頃自由の身となったサマンサをルナールが月の鎖で縛ろうとした。
ジュボボボボ!
「なんなんだいこの小娘!」
ガチャン!
「くっクソが!」
「これであなたもまた縛られたままに逆戻りですね!」
ルナールは柔道経験者の為力強くサマンサを縛り上げた。
「このまま私が大人しく捕まると思うなよ!」
ガガギギギ!
サマンサはバカ力で次の鎖を引きちぎろうとしていた。
バチン!バチン!
「なんで力なの!でも・・・数が増えれば、身動きできないくらいにね!」
ジュボボボ!!
ルナールは月の鎖を多く出してサマンサをミノムシ状態にした。
「ああっ!苦しい!」
「ぐっ・・・これ以上は鎖は出せない。力があまりに持ち良すぎる悪魔の力がこんなにも強すぎるなんて・・・でも、ケビンやグレンさんの為にも命を賭けねば!」
ルナールは力みながらもサマンサを食い止めた。しかしサマンサも諦めたわけではない。
「こうなったら・・・ハァァァァァ!」
パラサイトはは毒々しい紫色の霧を吐きサマンサを眠り病にした。
「また姑息な手を・・・すぅ・・・」
ルナールは深い眠りについた。
「これでようやく邪魔者は消えたな・・・だがケビンとグレンがとにかく厄介だな。ここらで一応殺しておくのも問題ない。」
パラサイトはここで退散しようとしたが。
「ちょっとまった姉貴!」
「なんなんだいまた私にしつこく絡もうとするカツアゲ小僧が!」
何度も現れるケビンをゴミの様に追い払うパラサイトであったがケビンはそれでも引かない。
「姉貴はおしゃれや贅沢を第一に嫌っていた。それは姉貴自身がどんなに貧しくても俺のことを思って誰かの為に最善を尽くす善人であることは俺が身近にいたからわかっている!お前はただのネコババ女だ!」
ケビンはパラサイトの存在を完全否定した。
「誰がネコババだって!?お前がこのパリをこんなにめちゃくちゃにしてしまっているんだぞ!それに対して謝罪や罪悪感はないのかなぁ?」
パラサイトはケビンにこの様な惨劇を引き起こしてなんの罪悪感もないのかと問いただした。
「ああ、全部俺がめちゃくちゃにした。だから姉貴・・・今までごめん。」
なんとケビンが素直に謝った。
「フヒャハハハハハ!なんというザマだ!情けないくらいに私に謝罪して・・・ウッ!なんなんだいこれは!?」
「フッ・・・どうやらサマンサがお目覚めの様だな。」
「何!?」
ドクン!
パラサイトから一旦サマンサへと人格が変わった。
「姉貴・・・!」
あなたの再会に涙を流すケビン。
「ケビン・・・ごめんね。私がケビンを信じきれなくて辛くあたってしまって本当にごめん!全部私のせいなの、あなたは何も悪くない。」
サマンサはケビンに謝った。
「気にしないでくれよ姉貴!とにかく無事でよかった・・・!!」
「よかったな・・・はっ!」
2人が抱き合おうとした瞬間サマンサの右手にはナイフが・・・
ザクっ!
「ヴァ・・・姉貴・・・なんで!?」
ケビンの腹部に鋭利なナイフが突き刺さっておりその傷は肝臓まで届いていた。
「ハハハハハハハ!バカな奴だねぇ。善なるサマンサが出ていてもサマンサはこのパラサイトの支配下に落ちたのだからな!あの時の謝罪もお前を殺す為に人格変えたんだよ!」
パラサイトが卑怯な手でケビンを刺し殺すと高らかに大笑いした。まるでお笑い番組でも見るかの様に。
「おい・・・」
「ん?」
ブオオン!
グレンが猛スピードで眠り病に落ちたルナールを投げ飛ばした。
「危な!」
ドシャーン!
ルナールはゴミ箱へとシュートされた。
「お前って奴は随分と姑息な手を使ってまでもやりたい放題したいご様子だな。」
「ああ、それの何が悪いんだ?」
悪びれることなくただケビンを殺したことなんてどうでもいいパラサイトにグレンは堪忍袋の尾が切れた。
「もういい黙っていろ・・・私も手加減して戦って終わろうとしたいものだがどうやらその様子だとお前は救いようのないクズだと判明した。」
グレンは今まで以上に怒りが込み上げまるでパリの街が硫黄の雨で崩壊したソドムとゴモラの様に地が裂けて神の怒りに触れたかの様に破壊し尽くした。
「というとつまり・・・」
冷や汗をかいているパラサイト。
「わたしもお前如きに使いたくないが紫龍剣でお前を屠ろう。」
紫龍剣の鞘を手にし、ついにグレンが本気を出す! 続く




