第十話 ~[WR]魔王城攻略RTA in Isekai~
「いい朝だなぁ!こんなにいい朝には、美味しいBREAKFASTだな~!HAHAHA」
酒場から出た俺は登る朝日を眺めながら新鮮な空気を目一杯吸い込む。
あー、異世界でも青空の美しさってのは、全く変わらないんだなぁ…。Good…。
「じゃねーよ!お金全部無くなっちゃったよ!どうすんだよこれから!SHIT!」
「まぁまぁ、過ぎた事でくよくよすんなよ。大丈夫、何とかなるって」
俺の肩を優しく叩きながら慰めてくれるキティ。
ありがとうキティ、でも半分おまえのせいだからね?忘れてないよね?
「ちくしょ~なんか簡単に大金を手に入れる方法ないかな?あっ!サイン売るのはどうだ?俺一応勇者な訳だし!」
「それより勇者と戦う権利一回10ゴールドとかはどうだ?たくさん戦えるし一石二鳥だぞ!」
「身体ボロボロになるわ!いいか、そんなことより俺のこのハンサムなFACEを活かしてだな…」
俺達が天才的な儲け話を考えていたら、ヴァンタがキティ―に話しかけた。
「あんたさ~魔王なんだし、城に宝とかあるでしょ?」
「宝?あるにはあるが…それがどうかしたのか?」
魔王城に宝…あっ!そうか、その手があったか!
「そうだよ!魔王城にある宝を売ってお金にすればいいんだ!」
「!?…なるほど、その手があったか!流石は勇者、賢いな!」
「Ha!俺の天才的頭脳を持ってすれば簡単な事さ?よし!それじゃあキティー、早速魔王城へ連れて行ってくれ!」
俺達は三人でキティーの魔王城へと向かった。
……………………
…………
……
「着いたぜ!ここがオレ様の城、炎極魔王殿だ!」
キティーが自慢げに声高々と名前を叫びながら指を差した方向を見ると、
人一人入れるくらいのサイズのボロボロで穴だらけな一つの赤い小さなテントがあった。
「え?!これが魔王城!?なの!?マジかよ!?」
「すごいぞ~!風通しは良いしどこでも持ち運べてとても便利だ!(ドヤァ」
何を勘違いしたのか俺のマジかよを良い意味で捕らえたキティーは、
とても誇らしげに炎極魔王殿の説明をしてくれている。
どうみてもただのテントだ…。
あれだ、キャンプとかに使うヤツ。
それの赤いバージョン、しかもボロボロ。
「さぁ、中に入ってくれたまえ!欲しい物があったら、遠慮せず取って構わないぞ!」
俺は渋々ながら中々に入ってみると意外と中は整理されてて綺麗だった。
というより全く使ってないという感じ。
「えーとどれどれ、枕と毛布、何かの獣の毛皮?あとは…なにこれ?
めちゃくちゃボロボロな片目のクマのねいぐるみ…」
「あ!それはおれのお気に入りだ!クマはかっこいいからな~もう何十年も一緒なんだ」
嬉しそうに人形を目出るキティには悪いけど正直どれもこれもお宝というよりごみ…いやいやそういう言い方はキティに悪いな、とにかくお金になりそうな物は何もなかった。
しかし、どうすんだよこれ、本格的に貧乏生活Enjoyしなきゃいけない感じ?
「.....」
「.....」
「あっでもオレ、勇者に迷惑掛けちまったしな…」
キティーの余りのイメージギャップに黙り込んだ俺とヴァンタを見て
ハッっと何かを察したキティ―はみるみると表情を曇らせた。
「くっ…!受け取ってくれ!仕方ない、お前に掛けた迷惑を考えれば…!」
両手をプルプルと震わせながら目を瞑って俺にクマを差し出すキティ。
「さぁ、受けとってくれ....」
「あー、いやいいよ、それはお前が大切に持っといてくれ。」
「いいのか!?売ったらきっと凄い金になりそうだぞ!?」
「いいよ。気持ちだけ受け取るよ...」
俺には言えねぇ、そのぬいぐるみが多分1ゴールドにもならないなんて事を…!
兎にも角にも当てにしてたキティのお宝がダメだったから俺はもうお手上げ。
「まぁとにかくあれだな~やっぱりあれしかないよなぁ~…」
俺は手を額に置いてゆっくりアゴ先まで下げながら鼻からため息を吐く。
「あれって?」
「それはもちろん…、すぅ~…魔王討伐!」
次の魔王を倒してお金を手に入れる!THE MISSION!
「おぉ!いいぞ!やろうやろう!」
「でもいいの?やるのダーリン?」
「しょうがないけどお金も無いしな、大量にお金を手に入れる方法なんてこれくらいしか俺は思いつきません!」
前回のキティとの戦闘で自分の貧弱さは十分理解したし、
正直王様から貰ったお金で引退するつもりだったけど仕方ない。怖いけど貧乏よりはマシ!
「それとさ…」
ガシッ!
「ん?」
俺はキティ―の肩に腕回してガッチリと組んだ。
「俺たちにはキティ―もいるし!なんとかなるだろう!」
そう!俺達には不死身の魔王様が付いている!
おまけにヴァンタだっているしそこらへんの魔王なんてちょちょいのBOOMだぜ!
「おぅ!任せろ!大船に乗ったつもりで安心してくれ勇者よ!」
「期待してるぜ魔王様!よし!ヴァンタ!ここから一番近い魔王をまた教えてくれ!」
「いいよ~ダーリン。う~ん…ここから南に歩いて~大体一日ぐらいかかるかな~」
一日!?そんなに遠いの!?俺の足が乳酸菌で爆発してしまう…。
お金さえあったら馬車に乗れたんだけどなぁ、ちくしょ~
「あー…うん!行こう!ありがとうヴァンタ!」
内心行きたくない気持ちで一杯だけど駄々をこねるのはかっこ悪いから、
大人な俺は湧き出る不満を我慢して、黙ってcoolに行くことにした。
「それじゃあ魔王討伐の冒険へ、いざ出発だ!!」
ブワァァァン
ドンッ!!
「うがあああああああああああああああああああああああああ!!!」
グッシャァァァァァアアアア…!
俺が勇ましく最初の一歩を踏み出そうとしたその瞬間、突如現れたワープホールから
大きな白い馬車が飛び出してきて俺を轢いた。
俺の体はまるでアメリカンパンケーキのようにペチャンコになった。
「大丈夫、ダーリン?」
「いや…大丈夫じゃ、ない…色々と」
ガチャ
スッ
グシャ
「うげっ」
「失礼します。キティ―ウィンク様はいらっしゃいますか?」
馬車の扉がガラガラと音を立てながら開かれ、中からメイド姿の少女が現れた。
そしてそのままメイド姿の少女は俺の頭を踏みつけながら地面に降り立った。
「おう!おれがキティーウィンクだけど、何か用か?」
「大変長らくお待たせいたしました。こちらの先日ご購入頂いた商品、SPEACL特盛SUPERGOLDENGORGEOUSHORSE CARRIAGE(馬車)、をお届けに参りました」
すぺ…なんだって?どっからどう見ても普通の馬車にしか見えないんだけど。
というか俺を轢いたまま何事もないように会話すんな!
まぁ、轢かれて冷静な俺もおかしいんだけどね!
「なんだよ.. それは...」
「あら、これは失礼いたしました。キティ―ウィンク様のお仲間様ですね。ご挨拶が遅れてもうしわけありません」
「あの…とにかく早く、ちょっと、馬車をどけてくれないかな…?」
~馬車どかし中~
「先程は大変失礼いたしました。わたくしは高級ブランド専門店【暗黒】に給仕として仕えております、メイドと申します。この度はキティ―ウィンク様にお荷物をお届けに参りました」
「お荷物って…この馬車の事?へーすごいじゃんキティー、正に魔王城へ行くのにぴったりで
ベストタイミングなお買い物だな!」
「えへへ♡、そうか?」
「えへへ♡じゃねーよ!お前、俺の全財産をこんな馬車買う為に使ったっていうのかよ!」
「何!?違うぞ!全部じゃない!他にも沢山買った!」
「そっか!なるほどね!!それなら安心だな!!」
ふー、落ち着け、Coolだ、Coolになるんだ佐藤創真…!
キティはお金の価値を知らないからしょうがないって納得したばっかりだろ?
よしよしよし、俺はCOOLlでイケメンな美男子、OK、落ち着いた…。
「ま..まぁ!ちょうど魔王城に行く予定だったしな、うん、よくやったなキティ―!」
「だよな?だよな?よし!もっとオレを褒めろ!はっはっは!」
両手を腰に当てて嬉しそうに豪快に笑うキティ。
前回の豪遊で調子に乗り始めたなコイツ…まぁ可愛いからいいんだけどさ!
「それではみなさま、中へお入りください」
メイドさんに誘導されるままに俺たちは馬車の中に入った。
「え!?!すご!」
「うまそう!!」
「ふ~ん、私がいつも行くホテルの方がいいわ」
そこには信じられない光景が広がっていた。
まるで高級トレーラーハウスみたいに広くて綺麗。
神々しいシャンデリアにチョコレートの噴水、テーブルの上にはテレビでしか
見た事がないような豪勢な食事がドカーンと並んでる。
外から見た時は普通の馬車だったのに、どうなってんだこれ?魔法?
「それではキティーウィンク様。どちらへ向かわれますか?」
物凄い勢いでテーブルのご飯を食べまくるキティの横でちびちびとスープを
啜っているとメイドさんが行先を聞いてきた。
「えーと!近くの魔王城までお願いします!」
「わたくしはあなたではなく、キティ―ウィンク様にお聞きしております。」
「ちくしょう!元は俺のお金なのに!」
口に色んな食べ物を詰め込んだキティ―が答えた。
「モグモグモグ…んぇ!?あー、えーと、うん、近くの魔王城まで運んでくれ!」
「かしこまりました。では到着までの短い間ですが、どうぞ心ゆくまでおくつろぎ下さいませ」
そういうとメイドさんが目の前から消えた。たぶん馬車の運転席の方に行ったんだと思う。
魔王城にも楽に行けるしリラックスも出来る、ある意味正しいお金の使い方だよな。
俺だったらこんな使い方思いつかなかったし、キティには感謝しないとかもなー…。
よし!もうごちゃごちゃ考えるのはやめる!
せっかくのゴージャスなバイキングなんだし、ENJOYしないと損だよな!
YES!レッツPARTY TIM…
「到着いたしました。」
「えええええええええええええええええぇぇ!!??」
いやいやいや!いくら何でも早すぎるだろ!?
俺まだスープしか飲んでないよ!?全然ENJOY出来てないよ!?
「なんだ勇者、食べなかったのか?」
「”食べなかった”んじゃなくて”食べれ”なかったんだよ!というか…えぇ!?
あれだけあった食べ物どこ行ったんだ!?」
テーブルの上を見ると、今さっきまで目の前にあった
大量の食事が綺麗さっぱり無くなってた。
「オレが全部食ったけど」
「食ったの!?10秒も経ってないんだけど!?」
「甘いな勇者、オレは食事中に水を飲まないんだ」
「水とかそういう問題じゃねぇーから!?」
満腹になってふっくらしたお腹を擦りながらドヤ顔してきやがるキティ。
コイツの胃袋どうなってんだよ!?カービィか何かかコイツは!?
「腹ごしらえも済んだし、戦う準備も万全。おまえ確かメイド…だっけ?ありがとうな!」
「満足して頂けたようで幸いです、何かまた御用がありましたら付属のこの笛を吹いて下さいませ、すぐに駆け付けてまいりますので」
俺もキティーが持ってる魔法の笛を見た。
「へー、これを吹けばいつでも来るの?」
「汚いあなたではなく、キティ―ウィンク様専用でございます」
「汚くねぇよ!?というかお前俺にだけ当たり強くね!?」
「ではキティーウィンク様、わたくしはこれで失礼いたします」
おい!無視すんじゃねぇえええぇ!!
俺がそう叫ぼうとした瞬間、馬車が光に包まれて、そして消えた。
グ~ギュルルルルル…
腹減った…マジかよ、あれだけ豪勢な食事見せられてこんなのって…
ちくしょー!あのメイド美女めぇー!!ちぃよっと可愛いからって調子に乗りやがって!
後で覚えてろよ!用もないのに笛吹きまくってやるからな!!
JAPANESE PINPON DASHってやつだ!!
「あーあ、俺って何て不憫で可哀そうなハンサムボーイなんだ…まぁいいや!
気持ちを入れ替えて!早速討伐しに行くぞー!」
「おぉー!腕が鳴るぜぇー!!」
「…zzZ」
ドンッ!!
ギィイイイィィィィッ ガチャーンッ
そして俺たちは勢いよく魔王城の扉を開けた。
「「「うぉおおおおぉぉ勇者が来たぞぉおお殺せぇええええ!!」」」
ギィィィィ バタン
そして俺はそっと静かに扉を閉めた。
すぅ~……………
「えええええええええええええええええ!?」
俺はキティー達の方を向いて思いっきり驚愕の声を上げた。
「どうしたんだ勇者?お腹痛いのか?」
「違うわよバカ、これはダーリンの武者震いよ」
「どっちも違うわ!!これ無理じゃん!無理ゲーじゃん!モンスターぞろぞろ勢揃いしてたじゃん!これ普通なの!?んぅねえ!?」
「普通だぞ?」
「普通だよダーリン」
まじかよー!!??Wow!!こりゃーたまげたぜ!
俺がおかしいのか?RPGだったら間違いなくクソゲーだぞこれ!?
「そ、それでどうする?どっから入る?俺的には一度撤退するのがおすすめかな~って…」
「真ん中から突撃だな」
「うん、私も真ん中かな~」
「え?真ん中?何言ってるの?真ん中なんかないよ?モンスターの群れと
バカデッカい壁ならあったけどね!HAHAHA!」
キュイィィィィィィン
「オラァ!!炎極極殺十王無人拳!」
ドッカァアアアアアアアアアアァン…ッ!!
ビビり散らかす俺を他所にキティ―ウィンクが炎の纏った拳を振りぬくと
魔王城の門が凄まじい勢いでぶっ飛んだ。
「「ギャァアアアアアアアアアァァ!!??」」
吹き飛んだ門に潰されるモンスター達を追撃の炎が包んで消し炭にする。
WOW!すげぇ威力…というか温泉の時よりずっと強くなってねぇコイツ!?
「行くぞ勇者!」
「ええ!?いや、ちょっと強引すぎない!?というか前前前!壁にぶつかるってぇえ!!?」
「オラァ!!」
ドカーンッ!!
えぇえええええええええええええええ!!??
素手で壁壊しながら進んでる!?
というか真ん中ってそういう意味だったの!?
ドドドドドドドドドドッ
「オラオラオラオラオラオラオラオラッ!」
目の間に一匹の強そうなモンスターが立ちふさがる。
「げへへへ!貴様をころ…」
「オラ!!!!」
BOOOOM!!
「うげえええ!!!」
ブショアァアアアアアァァ…!!
セリフを言い終わる前に顔面を殴られ消し炭になるモンスター。
ドドドドドドドドドドッ
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」
「この刃でコマ切れにしてや…アッ!?」
ドドドドドドドドドドッ
「ここのナンバー2である俺様が直々に…ぎょぁあ!?」
ドドドドドドドドドドッ
「オラオラオラオラオラオラオラオラァアアアアァァ!!」
「こ、この女やべぇぞ!?」
「バカヤロウ!そいつにかまうな!横にいる小せぇヤツを狙え!!」
モンスターがヴァンタに飛び掛かった。
ドドドドドドドドドドッ ガシッ!
「へへへっ掴んじまえばこっちのも…」
ボシュー…
「汚い手で触んないでよ…」
「うげーっ!?どうなってんだこいつ!?仲間が灰になっちまったぞ!?」
あのー 何で誰も俺を狙わないの?俺一応勇者なんだけど。
少しは構ってくれてもいいじゃん... I cry
「オォォォォラァアァアアアアァァッッ!!!」
ドッカァアアアアアアアアアアァンッ!!
「ぎゃあああああああっ一体何なんだこいつらぁああああああぁぁ…!!??」
BOOOOM!!
BOOM!
BOM…
B…
…
それから数十分くらい経っただろうか。
結局キティの大活躍によって300体以上いたモンスターは一瞬で消し炭になり、
キティにビビッてヴァンタに襲い掛かったモンスターも、もれなく一瞬で灰になった。
そして俺達は魔王がいるであろう赤い扉の部屋の前にたどり着いた。
待てよ。待て待て、俺何もやってなくない?HUH?
というかこいつら俺以上に勇者やってない??
俺のポジション(立場)大丈夫なの!?
「ふぅー!いい準備運動になったぜ!」
「今ので準備運動かよ…ま、まぁいいや。ようやくこれで魔王とご対面だな」
そう、ここまではあくまで前座。メインディッシュはこの奥にいるんだ。
今まで全然見せ場がなくて勇者っぽくなかったけど問題ない、魔王を倒せば勇者だからな!
そうと決まれば早速入ろう、あっ最初に入ったほうが勇者っぽいよな?
「俺から入らせてくれキティ―!」
「やる気満々だな勇者!いいぜ、お前から入りな!」
俺の思惑には気付かず勘違いして先を譲ってくれるキティ。
俺は巨大な扉を両手で思いっきり押して開いた。
「おじゃましまーす!!」
ギギギギッ…
ガシャーン
「よくぞ来たな、勇者達よ...!」
そこには王様が使ってるような金縁の赤い椅子に座ってる1人の男がいた。
髪は金色でオールバック。魔王らしい切れ長の睫毛に赤い瞳。
頬杖を突き無造作にクロスさせている両足がどこか余裕を感じさせる。
すごい迫力だ…こいつは間違いなく、ここの城の魔王に違いない…!
「食事以外で人間を見るのはいつぶりだろうか、歓迎するぞ勇者?ククク…
まずは自己紹介をしようか。俺様の名前は、ジーズ…」
「オラァ!!」
BOOOOM!!
「うげええええええええええええ!!!!!!!???????」
ドドドドドドドドドドッ
いつの間に近づいたのかキティが思いっきり魔王の顔面に
オラオララッシュを叩きこんでいた…ってえぇえええええええ!?
「ごぶぅ!?ぶ、無礼者!!まだ話している途中だろうが!!」
鼻から血を噴出しながらブチぎれる魔王。
しかし、この魔王不意打ちでしかもあのキティの攻撃を食らって死なないなんて…
やっぱりこいつ相当強いんだな…!
「流石俺と同じ魔王、しぶといな!よし、それなら俺も本気を出すぜ!!」
ハァアアアアアアアアアアアァ!!
カッ!ボォオオオオオォ
あっあれは!温泉で俺と戦った時に見せたキティのマジバトルフォーム!
あちぃいい!?これだけ離れてても熱気を感じるぜ!
まるで電子レンジOVENの中にいるみたいだ!!
……ボゥッ!
「あっ」
チリチリチリッ…
キティの纏う炎に耐えきれる訳も無く俺の買ってあげたドレスは灰になった。
あーそういえば着たまんまだったっけ、まぁしょうがない。戦いなんだし…んっ?
「て…てめぇ…よくも、よくもおれの大切なドレスを消し炭にしてくれやがったなぁあああ!!!」
ドッカァアアアアアアアアアアァン!!!
ゴゴゴゴッ!
今までとは比べ物にならないくらいに激しくデカい炎がキティの全身を包み、
赤かった髪の毛は炎によって少し黄色いオーラを纏う。
これはもしや…理不尽な怒りによって目覚めたスーパーキティ!?
いやダメだろこれ!?どっかの偉い人に怒られるぞ!?
「はぁ!?俺様は何もやってないぞ!お前の自業自得…というかいい加減名前を言わせ…!」
「魔剣!!マッドマグマMAX!全開だぁああああああああああ!!!」
「えっちょっま!?なんだそのダサい名前の剣はっ……ああああああぁぁ!!!???」
BOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOMMMMMMMMMMッッッ!!
パラパラパラ…
魔王は消滅しました。
「ふー、ふー、ふー…」
あれ?
俺いらなくね?
魔王 残り 7人




