下痢が漏れる10秒前
掲載日:2022/03/29
駄目かも知れない。
ヘソの下辺りから『ギュルゴクギュルル』と怪獣の鳴き声の様な音が聴こえる。
こいつぁ下痢だ。
ツカツカとトイレの扉を開ける。個室は……空いている!正直空いていなかったらアウトだった。
最悪小便器にぶちまけてやろうとまで思っていた。
昼の焼き肉が原因だと思われる。箸で肉を焼くのがまずかった。生肉を摘まんだ箸で米を食ってはいけない。学んだ。二度と間違いは犯さない。この世にはトングという便利なアイテムがある。
「なん……だと?」
「えっ?なんすか!?」
一番近い個室の扉を開けると下半身丸出しでスマホをいじる男がいた。こいつ!鍵を閉め忘れたな!?怒る余裕もないしこいつのリアクションも見てられない。
もう駄目だ!隣の個室を開ける。今度こそ誰もいない。ベルトを外す余裕すらない。無理やりパンツごとズボンを下ろした。
『ブチブチブチブチ!』
ズボンが破れた音かパンツのゴムが千切れた音か巻き込まれた陰毛が抜けた音か分からないがギリギリ漏らす寸前で私は『着地』出来た。
「間に合ったぁ!」
私は全てをぶちまけた。解放感。多幸感。全知全能感!!
……bu・ri。bu・ri。bu・ri
便座は閉じていた。




