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超石頭
石頭の男がいた。あまりに石頭なので、しょっちゅう人に頼られて、その頭を貸し出していた。
殻に覆われた実を割ったり、食肉を叩き切ったり、書き物の際に机替わりにされたり、まな板にされたり、貯金箱を粉々にしたり、鐘を撞くのに使われたりと、様々な用途に活用されていた。
彼はあまりに石頭なので、死後も重宝された。その頭蓋骨は生前同様、いや死して体の他のパーツから解放された分、生前よりも更に様々な用途に活用された。
多くの人の手を渡ったそれは、ダイヤモンドに並ぶ硬さであるとして、博物館に保存されている。どう考えても普通の骨ではない。彼は心優しい石頭の宇宙人だったのだという説が、近年では優勢である。
お題「石」




