表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷宮掌編集  作者: tei
14/33

過去からの贈物

 間違った駅に降り立ってしまった。仕方なく、新しい切符を購入しようとホームを眺めているときに、小さな駅には不釣り合いな、行列を見つけた。何か名店でもあるのかと近づいて見ると、行列の先にはひとつの公衆電話があるのみだった。何の変哲もない電話ボックスは古くさくて、その意味では珍しい。

「この電話では、過去の通話を聴けるんです。昔、この電話を使った人の会話を」

 行列に並ぶ人が教えてくれる。

「それを知っている人は、一生に一度、親しい人に、ここから電話をかけるんですよ。そして、かけられた人は、その相手を懐かしく思ったとき、ここに来るんです」

 過去から届けられる贈物なんですよ、と、その人は涙ぐんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ