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俺を殺せる者はいるか!  作者: Tkayuki 冬至
第二章 狙われた女神の分身体達《ヒロイン達》
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動き出した二人。取り残された一人。

今回は……個人的に意外な展開かな?


感想・評価ありがとうございます……感想、ちゃんと見てますが返信できずごめんさい( ノ;_ _)ノ



九十九とエトンとの戦闘が起こった同時刻。


城下町でも非常事態が起こっていた。


学園で前触れもなく姿を現した怪物二体の攻撃は離れていた城下町や王宮にもその衝撃は響いていたのだ。


そして、最悪な展開が生まれるのはこの時でもある。



「一体なんなのよ!?」


「これって……」


「……っ!?」



ギャルこと、"ルナ・ヴァイオレッド"。


狼女こと、"雨宮(あめの)時雨(しぐれ)"


ビッチこと、"マリ・アルストーナ"


この三名がこの場に偶然いたのだ。



「……ぅ゛っ!?」



突如、ルナは頭を抑えその場で踞ってしまう。


しかも顔を真っ青にして。


その場で踞るルナにマリが慌てて駆け寄ったのだ。



「ルナ!?」


「ぅ……ぅ゛ぅっ」



しかし、ルナの様子は優れない。


今にも胃の中にあるものを吐き出してしまいそうな程、ルナの体調は先程の衝撃によってみるみる悪くなっていく。ルナも気持ち悪いのか口を抑えている。


時雨とマリはルナの様に体調を崩すことはなかった。だが、城下町にいる他の人々もこの地震の様な衝撃に恐れてはいるものの、ルナの様に体調を崩し、踞る程ではないのだ。



「マリ、ルナは病気を……?」


「……健康っスよ。何も病気なんて、あるはずがない、っス」


「でも、なぜ」


「……それは」


もう(・・)いいわよ(・・・・)



すると、急に踞っていたルナが立ち上がる。


何事もなかったかの様に。


そして、ルナは静かに時雨に問うのだ。



「ねぇ、時雨。貴女はこの世界をどう思う?」


「ルナ……?」


「こんなに何度も(・・・)時空を歪ませ、狂わせているせいでこの世界は……限界に近付いている(・・・・・・・・・)わ」


「なにを」


「だからこそ、終わらせる。殆どの(・・・)封印は解かれた(・・・・・・・)()私は(・・)"神王ゼウス"を倒す」


「ぜう、す……?」


「だから……悪いわね時雨」


「!?」



その瞬間、何か本能的に危険を感じた時雨はルナから距離を取ったのだ。そして回避する前にいた場所にはルナの足元から伸びた影から幾つもの槍が天に向かって突き出された。



「なんのつもり」


「要するにうちらは人類の敵ってことなんっスよ、時雨っち」


「マリ!?」


「あ~……ゴメンっす時雨っち。うちは"マリ・アルストーナ"なんて名前じゃないンっすよ。勿論、ルナっちもっスけど」


「っ」



突如、人類の敵だと言い出したルナとマリ。しかも彼女二人のその名は偽りだと暴露されたのだ。それが単なる冗談ならどれほど良かっただろう。今のルナの目は明らかに冷徹なものであり、先程の攻撃は確実に時雨を殺そうとしていた。そして、マリも只ならぬ気配を放っている。


もう、目の前にいるのは時雨の知っているルナとマリではない。


影によるルナの攻撃によって、周りの人々は恐れをなして既に逃げ出しており人気はなくなっている。時雨は親友とも言うべき二人に刀を向けるべきか否か迷ってしまう。だが、その前にルナはマリに指示を出したのだ。



「"カリブディス(・・・・・・)"、この場は任せるわよ」


「わかったっスよ、"スキュラ(・・・・)"様」



その瞬間、マリ───カリプディスの身体から爆発の如く膨れ上がり、破裂したかと思えば何処から大量の水が時雨に襲い掛かる。だが、すかさず時雨は自身の脚力で建物の中で背が高い屋根に回避したのだ。



「……そんな」



あまり表情を表に出さない時雨であったが、目の前の光景に絶句してしまうしかない。


龍の姿をした巨大な大量の水。いや、スライムの様なものなのだろうが、唯一スライムにしては中心に通常の人間サイズの人型スライムが人間に近い……マリの容姿に近い姿で時雨の姿を捕らえていたのだ。



『流石っスね、時雨っち』


「マリ、あなた」


『そうっスよ。うちは人間じゃないっス。悪く、思わないで下さいっスね』


「裏切って……いたの?」


『ま……そうっスね』


「篝も……」


「…………楽しかったっスよ。うちだけじゃなく、スキュラ様(あの方)も思ってた筈っスから。けど、これも宿命、みたいなもんッスからね」



だが、カリプディスは容赦なく龍の口から水泡が放たれる。その水泡は一軒家を飲み込む程のサイズであり、無惨にも時雨がいた建物は完全に破壊されてしまうのだ。しかし、時雨は他の建物の屋根へと回避して難を逃れていた。


だが、何時までも襲わせる時雨ではない。



「……止めるっ」


『親友であろうと、容赦はしないっス』



▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼



王宮の間。


そこに"ルナ・ヴァイオレッド"───"怪王テュポーン"の第一子『スキュラ』は歩いていた。


彼女の後ろには影の槍によって身体を幾つもの貫かれた騎士達が屍となって積み重なっている。そして床には天井までも反射して見える程綺麗だったのだが、真っ赤な血で床が池の様に広がっている。


そんな中、即座に現れたのは『聖剣カリバーン』を片手に握ったトゥールであった。



「何者ですか!?」


「……へぇ、女神と共に歩んだのねアンタ。けど、その代償に自らの(・・・)封印を外す(・・・・・)なんて愚かなことね、女神メロペー」


「貴女は───いいえ(・・・)まさか(・・・)"スキュラ"!?」


「なんだ、死んでなかったの。久しぶりねメロペー(・・・・)?」



スキュラの姿を見た瞬間、トゥールの中にいた女神メロペーが入れ替わり驚愕に満ちていた。だが、死んでいたと思っていたのか少しオーバーに驚くスキュラ。しかし、メロペーからすればスキュラはあまりにも己の手に余る最悪の敵である。


しかし、そこへ新たな人物が王の間の前に現れた。



「感じたことのない強大な気配を感じてみれば……中々厄介な事になっておるのぅ」


「総騎士団長!?」


「これは第二王子様。ここはわしに任せてくだされ」


「(人類最強の男……確かにこれまで見てきた人間の中で最も手強そうね)」


「さてお嬢さん。ここでご退場願おうかのぅ」


「ふふ。面白い事を言うわね、人間」



人類最強の男であるこの国の総騎士団長である老兵にスキュラは全く動じた様子無く、むしろ余裕の笑みを浮かべながら足元に広がる影を広げていく。そしてその影から這い出てきたのは影の様な漆黒の毛並みを持つ六匹の狂犬達であった。



「ご退場?いえ、アンタが退場するのよ」


「ホッホッ…………こりゃ覚悟を決めんといかんかのぅ」



余談ですが……

懲りもせず、またまた新しい小説を執筆してるんですけど……どれかはやく完結しないと( ;∀;)

※まだ投稿はしてません。


因みにコメディ系です。

NTRとかはないです。

下ネタはマシマシ予定です。

そろそろ……NTR描いていると自分の精神が……(笑)

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