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九十九篝はヒロイン④に説教される。

おまたしぇ。


できたと、思う(多分)


感想くれると、嬉しいなっ♪



帰宅しよう、としたが無理でした☆


帰ろうとしたら教師達に拘束されるんだもん。夜まで時間はまだあるから暇潰しに別室で色々聞かれたのサ♪まあ、大抵は怪我は無かったとかあの黒騎士君は何者なのかとかね。要するに被害に合った俺とシャルロットは事情聴取を受けていたんだ。無論、あの後にギャラリー達は教師が避難している。しかも騎士達から事情聴取が終わったかと思えば次はこれだ。



「九十九」



本当に何か今日は厄日だね、全く。


こんなことになるなら行かなかったよ。


現在、俺は担任の教師とお話し中である。



「聞いているのか」



目の前にいらっしゃいますのが、黒髪エルフの我が担任教師・加賀(かが)(れん)である。クールな感じから女子生徒からも人気が高く、男装すれば絶対にモテる(女性限定)のだ。そして、ゲームのヒロインの一人であり28歳未亡人とは思えない風貌なのだ。


うん、彼女とも結婚とか……野郎にNTRましたなぁ。


スタイル抜群で俺からしても格好いい女性なのだが、実は彼女……家事とか全く出来ないのだ。と、言っても彼女は必要最低限の生活必需品しか購入しないので部屋はすっきりしている。家事と言っても唯一掃除は出来るのだ。だが、料理は壊滅的。結婚した後はゆっくり教えながら大分マシにはなったけど……また元に戻ってるからなぁ。



「聞いているのか、九十九!」



そんな彼女に説教を受けてます、今ね。


さっさと帰らせてくれませんかねぇ~?



「……入学してから、試験以外出席していないのは何故だ」


「強いて言うのなら、俺には必要ない。ただそれだけだ女」


「女ではない。先生と呼べ九十九」



い☆や☆デースっ♪


というか、何度も同じ授業とかテストしてるので飽きました☆


何度も同じ事しても、理解してるなら時間の無駄じゃん。現に試験の実技・筆記満点だからね俺。わかっていることを繰り返すなんて馬鹿じゃないですかぁ?



「何か、不満でもあるのか」



O☆MA☆E☆DA☆YO!


他にもいるけどぁ、ヒロインが!


何でNTRた妻とか彼女と遭遇するんだよ。


実は精神的にゴリゴリ削られてるんだYO?


こんなテンションじゃなきゃ、やっていけねーZE!


はぁ……早く夜になって風俗行きたいぉ。でも、予約するの忘れてたから大丈夫かな。一週間に一回は行ってるから、一応贔屓にはしてもらってるけどね。


え、未成年なのに大丈夫かって?


ノンノンっ、問題なーし♪


その代わり金額高いけどな!


採取の買取りやバイトで十分稼いでかなり貯めているので多少の奮発は問題ない。……加えて実家からの送られる金はあるけど、貯めているだけで手を着けていない。一応俺、御偉いさん(・・・・・)の息子(・・・)だからねぇ……。だからこそ、御偉いさんの息子である俺の事を非常に気遣っている教師達だ。


なんか、ごめんねぇ?


だからって、授業は出ねーケド。



「九十九」


「なんだ」


「私は、心配なんだ。入学早々に孤立してしまったお前が。一年だけではなく他の学年もお前を恐れている。だからこそ、私を頼っ───」


「で?」


「───なに?」


「だからどうした、というのだ。俺は俺がしたいようにやっているだけ。何時かその報いを受けると言うのであれば───面白い。楽しみに待っていようではないか」


「バカな事を。私はお前の事を思って……」


「要らん心配だ。そもそも一クラスの担任が、たった一人を贔屓するのは問題ではないのか?」


「それは」



言葉を詰まらせる蓮。


何だろうねぇ……上手く俺を懐柔しようとでもしてるのかね?まあ、一度目は俺が騎士として戦前に向かっている中の浮気。二度目は戦争で何とか帰ってきたら別の男と再婚……死んでねーのに。三度目は帰宅した後、他の男共とヤってるビデオレターがきたよ。


もう、本当に興味はないんだよ蓮。


頼むから一刻も早く他の男とくっ付け。そして結婚して寿退社しろよ。



「贔屓するに決まっているだろう!お前だけだ、お前だけなんだ。お前だけが……クラスに、居ないんだ」


「あぁ、それはすまぬ。さっさと辞めたいところだがな」


「な───」



何驚いた表情をしてるの。


ま、そっか。


辞めちゃえば自分の責任になる可能性あるからね。正直俺がこんだけ好き勝手にしてるから彼女の責任にはならないさ。上手く言えば何とかなるしねっ♪


さ~って、と♪


そろそろここから出るか!



「何処へ行く!」


「話す事など既に無い。俺の事よりも生徒達のケアをした方がいいのではないか?」



そう言って俺はこの部屋から退出する。


あの黒騎士君の迫力は生徒達にとって恐怖の象徴となった事だろう。現に黒騎士君の咆哮によって恐怖して錯乱した女子生徒達がいたな。俺はそんなの感じなかったけど、人によるんだろうね。


さてさ~って……そろそろ昼過ぎ。


ギャル達は俺お手製の御弁当で引いている頃だろうか……?




▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼




昼過ぎ。


九十九篝と黒騎士との戦闘で格技場内の混乱が収まり、生徒達がそれぞれの教室に戻った頃、彼女等三人は事件の事など知らずに登校していた。



「あ゛~腰いたい」


「……余裕」


「とか言ってる割に一番復活遅かったの時雨っちッスからね?」



ギャルこと、"ルナ・ヴァイオレッド"。


狼女こと、"雨宮(あめの)時雨(しぐれ)"


ビッチこと、"マリ・アルストーナ"



彼女三人は九十九篝と朝から昼前まで行為に及んでいたのだ。何時もならそのまま九十九の部屋で入り浸っているのだが、今日学園に来た理由がある。それは、九十九と生徒会長シャルロットとの決闘。正直どちらが勝つとかは分かっていたが、彼が戦う姿をこの目で見ようと思いやってきたのだ。



「にしても、嬉しッスねぇ♪」


「……御弁当♪」


「すっごい笑顔で渡されたのよね……」



三人の鞄の中には九十九が先に出ていく前に満面の笑みで渡された御弁当である。彼女等からすれば実は初めて作って貰った御弁当。頻繁に朝食・夕食は御馳走になっているが、人生初の異性からの手作り御弁当。気分が良くなるのは当然である。



「あねさ~んっ!」



学園に入り、格技場へ向かおうとした三人であったがそこで待っていたのは数人の女子生徒達。ほぼギャルっぽい服装で何時も三人がつるんでいる仲だろう。どちらかというと彼女三人の舎妹の様なものである。



「聞いてくださいよ、あねさん!」


「なによ?」



一人の後輩から聞かされたのは九十九とシャルロットの決闘中に乱入者が現れ格技場をメチャクチャにしたという内容であった。最初は驚いたものの、九十九はその乱入者と交戦した後に乱入者は消えていったらしいということ。



「(生徒会長を守るとか……何やってんのよアイツ)」



しかし、ギャル(ルナ)からすれば生徒会長シャルロットを守っていたという情報に少し不機嫌そうな表情をしてしまう。


話の内容的に九十九とシャルロットは無事らしく今は狙われたということもあり学園が保護しているらしい。聞くによると教室で後から来た騎士と教師から色々聞かれている様で暫く解放には時間がかかるということ。


戦いの姿を見逃した事に残念には思っていたギャル(ルナ)であったが、少し先の事で不機嫌そうに近くの公園にありそうな屋根着き休憩所の椅子に座って、テーブルに鞄を置いた。



「飯食いましょ」


「……ん」


「そうッスね~」



激しい運動(・・・・・)後は当然御腹が空くので狼女(時雨)とビッチ(マリ)は賛成であった。舎妹である数名の彼女達も食事はまだだったらしく、そこで昼食を始めるのである。



「!」



九十九お手製の御弁当ははてさて、どんな物かと蓋を開けた瞬間、ギャル(ルナ)は思わず動きを止めたまま停止してしまう。


その中身は───。



「あ、あねさん。ハートだらけ、ですね」


「オムライスがハート……」


「卵焼きとウインナーも……」



珍しく御弁当だったので覗き込んだ彼女達は思わずギャル(ルナ)を次に見てしまう。その時のギャル(ルナ)は蓋を持って停止したまま顔を真っ赤にさせていたのだ。



「~~~っ!?」


「……あねさん、彼氏出来たんですね」



顔を真っ赤にさせたギャル(ルナ)は頭から湯気が出そうになるほど恥ずかしかったが、それよりもこんなに凝った御弁当は非常に嬉しいのが勝っていてそれが本音である。一人の後輩が未だに食べる様子がないギャル(ルナ)を他所にその御弁当に箸を伸ばそうとする。



「食べないなんて、彼氏さん可哀想ですよぉ。じゃぁっ、一つもらっちゃ────」


「だっ、だめよ!」


「そうですよねぇ♪」



予想通りなギャル(ルナ)の反応にニヤニヤしてしまう後輩一同。そんな生暖かな視線にギャル(ルナ)は恥ずかしながらも九十九お手製の御弁当を一口食べる。



「!」



上手い、その一言で尽きた。


そこからまた一つ、また一つと美味しそうに食べるギャル(ルナ)の姿に後輩達は本格的にその御弁当がより美味しそうに見えてしまう。



「あ、お二方も!?」


「……♪」


「いゃ~っ、愛を感じるッス♥️」



狼女(時雨)はハートの梅おにぎりにハートのハンバーグ。しかもそのハンバーグにはケチャップでハートが描かれていた。更にはハートのおにぎりの横にはハートの沢庵が……。他には鮭やハートの器に花の人参が入ったサラダ。そして御丁寧に御味噌汁が入った水筒もあり、それを飲んで一息ついて呆けていた。


一方ビッチ(マリ)は一口サイズの卵とツナ、レタスとチーズにハムのハート型サンドイッチである。しかもデザートにチョコのハートサンドイッチの中には苺やバナナが入っているという豪華さ。ハート型サンドイッチ尽くしなのでビッチ(マリ)の御弁当箱はハートの御花畑である。


それぞれ別のものではあるが、彼女三人の好物を九十九はそれぞれ用意していたのだ。



「時雨(狼女)さんやマリ(ビッチ)さんも……」


「春、か……」


「素直に羨ましぃ~」



彼女達から羨ましい視線が三人に降り注ぐが、三人はその御弁当を完食するとそれぞれこう思うのであった。



「(身体だけの関係なのに。アイツ、無意識な癖して……)」


「(……胃袋、捕まれた)」


「(こんなの、愛妻弁当じゃないッスか~~~♪)」



しかし、彼女達は最終的にこの結論に至るのである。



「「「(夜、御返ししよう!)」」」


感想・評価ありがとうございます( ノ_ _)ノ

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― 新着の感想 ―
[一言] こんな弁当作る男気持ち悪いだろw 伝わらんね!
[一言] 主人公はどのように状況から抜け出すのでしょうか。
[良い点] 知ってた(ストマッククロー) [気になる点] 考えてみたらNTRたくないなら 他の学校?に入学するとかじゃダメなんだろうか。 という作品(ループ)全否定っぽい発想が脳内ダッシュ。 語られ…
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