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当然怒る先生

 さて、みんなが帰ってしまった日の次の日になると、当然、先生のお怒りがやってくる。「昨日、オマエらみんなカットだって言って帰っちゃったそうだな!そんなことが許されると思ってんのか!」というわけである。もちろん先生のおっしゃることはわかる、わかるし正しい。だが、地学の授業に出席していた私は、どことなく釈然としないものも感じていた。何分、学歴信仰の著しいご時世である。テレビや新聞、ご近所の方々の話しでも、「へー、○○大学出身なんですか、すごいですねー」などと言って、大学名しか問題にしないのである。「高校時代、きちんと指導要領をこなしておりました」のほうがこれよりも、実のある主張のはずなのだが、社会がそれを許さない。先生の至極もっともなお怒りを聞きながら、


「そうはいっても、学歴という記号で人間を測って、それで人間を規矩にはめて、タテに並べちまうのが世の常なんだから、帰っちまう奴らの気持ちもわからないでもないんじゃないっスかー。第一、そういう時代をおつくりになったの先生方の世代の方々ですよ」


と言いたかった。先生は頭が全部白髪ぐらいの歳である。

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