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最強ロリッ娘魔導士はそうして復讐を誓う  作者: はしばみ
第一劇 二人の高校生
4/18

二人の高校生Ⅲ

これからちょっと連休が続くので、次回で今回までの話が区切りになると思います。

それに伴い文字数が増えるかもしれませんがどうかご容赦ください。自分のモットーは簡単に読めるものを書いていくことなんですけどね。

緩い設定しか思いつかないのもあるんですけど。


ラクトタワーはホテルやオフィス、レストラン等が集まった複合施設であり、そのフロアは50階層にも至る。

この緑髪の幼女曰く、近い未来それが崩壊の危機にあるということだ。

「倒壊するって……どういう意味だよ」


「言葉通りよ」


「なにが原因で……災害か?」

某有名な予言者の詩の中には、天災にまつわる警鐘もあった。


「そうであったなら、この街全体の危機として教えるはずでしょ? あのビルがピンポイントで崩れるといっているのよ」


「……もしかしてテロとか」


「それも違う。まあ人為的な原因としては同列にみてもいいのかしら」


「兵器も使わずにあれをどうにかできるのかよ」

創が指した先には高さ235メートルにも及ぶ巨大な建造物。


「そうね……詳しくはまた後で話しましょう」


「はあ?」

創がすっとんきょうな声を出すと、シャウは人差し指をたてて「もうこんな時間だし」といった。


「あまり遅く帰って親御さんを心配させてもあれでしょ」


「キミにいわれたくない」



**********



「はい」

シャウが寄越してきたのはきつい色をした個性の強いキャリーバッグだ。


「なんだこれ」


「あたしの旅のお供。貴重品も入ってるから丁寧に扱うように」


「こんなもんこんなもん」


「やーん」


そうしてしばらくは寂しそうに歩く創のあとをちょこちょことシャウがついていく構図が続いた。

最寄駅から徒歩15分ほど。そろそろ創が住む家が見えてくるころだ。


「それで? 本気で家までついて来る気か?」


「不本意に思ってる。……あたしが」


「おい」


「だってしょうがないじゃない」

創の前まで回り込むと手をばたばたさせて喚く。


「こーんな身形じゃホテルは取り合ってくれないし、あたしの家は既に監視されてるし」


「ほんと今までどうしてたんだよ?」


「あなたの通ってる学校で暮らしてたのよ」

どやるシャウ。


「まじかよ。警備員仕事しろ」


「ピアノを弾いてたら音楽室だけ見回りにこなくなったわよ」


「怪談をつくんな」

まだそんな噂は生徒の間では出回っていなかったが。箝口令でも敷かれているのだろうか。


「それに明日はあなたの晴れの日でしょ? スタイリストは必要ではなくて?」


「行かねーよ」


結局、家に上げることとなったが親が留守でよかった。あとでばれると面倒な事態になりかねない問題も今は棚上げし、取り敢えず夕飯を食わせてシャウを自室に押し込んだ。

それからだ。創のクローゼットを物色し、彼を服装を吟味し始めたのは。


「だからデートになんかいかねーっていってるだろ」


「あら、今日はブティックを巡っていたみたいだけど?」


「でもなんも買ってないでしょ!? なんでかわかるかなー? キミにあんな話されたからだよ? 俺がどんだけへこんだかわかるかなー!?」


「んー、なんか全体的にイモっぽい」

 

「おーいー」

完全にシカトしてやがる。むかつく。むかつきすぎてベルト緩めそうだわ。


「うげっ」

ベルトに手を掛けた瞬間、手刀が落ちる。


「このド変態」


「いったあ。なにこの威力。ロリの力じゃねえ」


「もう一撃いこうか?」


「はいはいごめんね」

この幼女はロリ呼ばわりされるのを極端にいやがる。素直に現実と向き合えないようだ。


「あまり侮らないことね。ある程度の出力をもってすれば、熊だって昏倒させられるんだから」


「恐ろしいチョップだ」

創は肉体強化系の能力だと解釈していたが、魔導士の力ではまた異なる絡繰りであるようだ。詳しくは教えてもらえないが。


「とにかく着替える時は、隣にいくこと」


「……はい」

きつい目つきで言われ頷く創だった。

およそ1時間後、シャウが「まあ、こんなものね」といって手を叩いた。


「これ最初に着せられたヤツじゃん」


「それなら赤点は回避できるでしょ」


「ひどいいわれようだ……」

そのままがっくりと座り込む創。少ししてからぽつりと呟いた。


「なあ、俺の精神を誘導する力っていうのは意識的に働くものだったのか?」


「さっきまで異能の力に気づかなかったあなたが意識的に能力を使用できる道理はないわね」


「……」


「いわばあなたも被害者といえるわね。自分が御することのできない力に振り回された、ね。相手の感情を都合よく組み替えて成就した恋愛なんて、普通の価値基準をもった人からすれば虚しいだけだもの」


「……その通りだよ」

創は天井を仰ぐ。


「でもさ。やっぱ俺気になってたんだと思うんだよなあ。……告られたとき、まじで、おれ……うれし……うっ」


「あー、泣くなら着替えなさい! シミがつくから!」


「……この子ひどい」



**********



「それで俺の気持ちをわかった上で、明日のデートを強要させる理由はなんだ?」


「端的にいえば情報集めね」

シャウはベッドで横になりながら答えた


「あなたのお相手の友達の子が、実はあたしの力の恩恵を受けているの。つまりはあなたと同じ状態」


「要はその子ともアプローチをかけたいと? だったら素直に会いに行けばいいだろ?」


「最近は学校に行く姿を確認できていません」

その時創は「俺よりも学校の生徒事情について詳しそうだな」と思った。


「風邪とか……?」


「まあ相手は女の子なんだし。いきなり会いに行っても警戒されるかもしれません。首尾よくいけば紹介してくれるかもしれないし」

期待を孕む視線を投げかけてきた。


「……まあそこは成り行きに任せるとして。ちなみにその子の異能力とやらは把握してるのか?」


「まあね。あたしがさっきやったことと同じ芸当ができる力」


「あの、空間転移みたいなやつか? それって……」


「俗にいう超能力に特化した性質の異なる力。それにおそらく現状のあたしより高い出力が観測できたわ」


「……どのくらい」


「数値的に表すと全盛期にあたしの総力の8パーセント。今のあなたが有している一つの力の約80倍の力ね」

前書きにも書いたように次回がここまでの節のラストになると思います。

次回投稿予定日は5月1日(火)です。

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