2.9.2 魔法の勉強
クインさんと僕の魔力操作のレベルを上げながら検証を続けた結果、結論としてはイメージさえできていれば魔法は詠唱すれば、魔力操作のレベルに関係なく魔法が使える。
ただし無詠唱での魔法効果は、やはり魔力操作のレベルに依存する。
詠唱をすると、魔力操作のスキルが無くても詠唱通りに魔力が使われ効果が発動する。
だが魔力の半分ほどは拡散し捨てられる。
詠唱を間違えたり、イメージがいい加減だったりするとさらに拡散率が上がる。
無詠唱の場合は魔力操作レベルに依存し、例えば魔力操作レベル1で無詠唱の魔法を行うと9割が拡散する。9割も無効化されると魔法は発動しない。
レベル2で不完全な発動。
少なくともレベル3から4以上の魔力操作レベルが無ければ魔法は発動しない。
そしてレベル5になれば、詠唱とほぼ同じ効果で魔法が使える。
それ以上の魔力操作レベルになれば無詠唱の方が魔法の効果が高くなる。
バーニィの父親が魔力操作の基礎鍛錬をきちんとやらせ、幼少のころから無詠唱にこだわったおかげで無意識に魔力操作の能力を鍛え無詠唱での魔法の発動が可能となった。
その後も無詠唱を続けることで魔力操作のレベルがあがりレベル6まで到達。
バーニィは、無詠唱の方が、効率が良い。
その結果、まずは魔力操作の能力を鍛えた方に重点を置く。
魔力操作の練習はレッスン2までははっきりしている。
レッスン1
魔道具を使って魔力を供給し魔力の流れを感知、あるいは検知して意識できるようにする。
レッスン2
魔道具なしで空の魔石を手に持ち自分の力だけで魔力を込める。
魔石に魔力を込めるのができるようになったら、できるだけ早い時間で魔力を供給するように練習するのだ。
この練習だけでも魔力操作のレベルを上げることができるが、もっと効果的に、そして楽しくやりたい。
僕の要望に応えてクインさんが魔道具を考えてくれた。
クインさんには魔道具を作る能力もあり魔力操作を覚えるための魔道具という名のおもちゃを作ってくれた。
魔道具には魔石を使って魔力を流すが、このおもちゃには魔石が無い。
最初にバーニィが作ってくれたおもちゃと一緒だ。
ただ、あのおもちゃはすぐに飽きた。
今回の魔道具も流した魔力で魔法を発動させる。
クインさんが音の魔法を使えるので最初に作った物は魔力を流せば音が出る魔道具だ。
魔力の強弱で音の大きさが変わる。
最初のおもちゃは一つの音だけしか出ない。
それでも音の強弱で魔力の強さを知ることができるのでレベルアップと相性が良い。
その後に作ったおもちゃは1音階の音が出せる物だ。
僕はこのおもちゃを使って魔力操作のレベルを上げることにした。
僕のレベルの上がり方を見る限り、魔石に魔力を流したり音を出すのにレベル2の操作スキルが必要。
同じく、レベル2まで上げなければ、おもちゃの魔道具から音を出すことができない。
そして、複数の音をだして、上手に弾けるようになるにはさらなる魔力操作レベルアップが必要だ。