2.9.1 魔法の勉強
今日から魔法の先生はクインさんになった。
バーニィは魔法を見せる専門になった。
まず先にバーニィと僕から無詠唱の仕組みや僕の特徴をクインさんに教える。
その後で、さまざまな魔法の詠唱と魔法の実践を見せてもらうことにした。
さっそく見せてくれたクインさんの魔法。
彼女はきれいな詠唱と共に魔法を使った。
その次に幾つかの生活魔法は詠唱を少し省略した魔法を見せてくれた。
クインさんが教えてくれた魔法の極意は、詠唱と共に魔法発動時の結果を明確にイメージすることだった。
実際にバーニィが無詠唱もできているし王宮魔道士クラスになると省略した詠唱を使う人も多いから、最初から上のクラスを狙うなら詠唱に必要以上の事を求めない方が良い。
詠唱を重要視する人は王宮魔道士でも下のクラス。
きれいな詠唱ほど効果が高いと言う人もいるけれど、それよりは明確なイメージを持つほうが、威力が上がる。
総魔力量が少ない中で上級の魔法を使うなら詠唱に比重をおいて、総魔力量が多くて魔法をたくさん練習できる人はイメージ重視で詠唱省略を目指すようだ。
クインさんが実際に見せてくれた感じでは、詠唱を少し間違えても効果時間が短いとか、余計な魔力が消費されるといった影響は出るようだが威力の違いは無かった。
クインさんとバーニィがいれば光属性以外の魔法を見ることができた。
バーニィは、火、風、結界、水、土。
クインさんは火、氷、音、水、土それに浮遊魔法が使える。
鑑定でバーニィの能力を確認すると魔力操作はレベルが6。
クインさんの魔力操作はレベル2。
僕の勉強だけでなく、実験のためにクインさんもバーニィをまねて無詠唱に挑戦してくれた。
バーニィとクインさんの魔法を魔法の可視化で魔力の変化をよく見て、比較し検証した。
そして結果を2人に説明した。
2人には魔力を見ることができることを説明してある。
ついでに鑑定の能力があることも。
もともとバーニィに上手く誘導されてばれていたので、クインさんにもばれるのは時間の問題。
どうも素直すぎて誘導に引っかかり簡単に秘密をばらしてしまうようだ。そのあたりは年齢相応の対応となってしまうらしい。
まずは、魔力操作のレベルアップと明確なイメージを持つこと。
ここに重点をおいて練習をすることにした。