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6.3.9 昇格試験

 シルビア様が主審の位置で声をかけた。

 試合が始まった。

 僕は、時間魔法を発動させ彼の後ろに回り込む。

 すべてがゆっくりと動く中、さすがと言うべきか。

 エイミーやステパンの反応と一緒。

 時間がゆっくりでようやく普通の人ほどの動き。

 つまり時間の流れが違う中でも、それなりに反応する。

 その中でさらに転移で後ろ移動し、そこからとりあえず蹴飛ばす。

 飛ばした先で場外にならないように氷の壁を作り壁でクリスタを受け止める。

「ドーン」

 派手に音はするが、受け身を取っているはず。

 正面に回り、土魔法で矢を作り出して体に当たらない場所に飛ばして突き刺し身動きが取れないようにする。

 最後に主審の隣に飛んで火魔法の塊を作り出して発動前で止める。

「魔法だけになっちゃいましたけど、こんな感じでどうですか?」

「そうね。十分、十分すぎるぐらいね。無詠唱でここまでの魔法を連続で使えるとは思ってなかったわ。さすがジルベール様。クリスタ、わかったでしょ。この子に勝つにはあなたの実力ではまだまだよ。さらに言うと、この子まだ実力の半分も出していないわね。彼の全力の攻撃を受け止められるのは私でも無理ね。おそらく同じ聖獣と契約できている剣神だけが拮抗する力を持っているわ」


 あー、今、最後の聖獣の居場所がわかった。そう言えば4体いる最後の聖獣は人の世界にいるって言ってた。

 そうか、最後の聖獣は剣神と契約していたのか。


 シルビア様はクリスタに近づいて話し始めた。

「クリスタ、己が次に目指すものが見えましたか?」

「いえ」

「そうでしょう。剣神すらも次が見えているわけではありません。次を目指すならば自ら考え自ら決めて行かなければいけません。先に進む道は決まっていないのです。ですがあなたにはまだ進む道を示し、教える指導者がいます。示せる者がいるならば師事なさい。人の人生は短いのです。そしていつも次があるわけではありません。あなたはジルベールのところに行きなさい。そこで学び自らの道を立てれるようになるのです」

 クリスタも前世をおぼえているのだと言っていたな。

 あの言葉からすると前世は道半ばで終わってしまったのだろうか。

 あれ、それより途中変な事を言ってなかったか? 気のせいか?


「これで昇格試験を終わります。皆並びなさい」

 そう言われてエルドラの剣王達に交じって並ぶ。


 そして、礼をして終わった。


 何時の間にか応援席からスザンヌとマリアテレーズが来ており、合格を祝ってくれた。

 僕らは王宮へと戻り昼食を食べる。

 昇格試験はなんだかんだで午前中いっぱい使ってしまったので、僕らはこのまま王宮へ戻り昼食を食べる。

 エルドラの人達はこの場に用意した弁当を食べて、その後ラルクバッハや他国の剣士たちと交流と言う名の稽古をするらしい。

 ご苦労様です。



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