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6.3.4 昇格試験

 防戦一方になって来たので身体強化を限界まで引き上げる。

 すると少なくとも速度は僕の方が早くなった。

 技の精度、力はあちらが上のようだが、なんとか攻撃と防御の割合が拮抗して来た。

 後ろに下がるわけではなく、右や左に移動しながら対処ができた。ただし前に踏み込めない。

 意外にもこのまま引き分けに持ち込めるか? と思ったそれが油断だったのだろう。

 急に剣の力を抜かれて空ぶる。体勢が僅かに狂った。ほんの少しだけ体が近づきすぎたがお互いに剣は外を向いていた、戻せばこのまま引き分けに持ち込めると思ったが、なんと僕は蹴りをくらい完全に体勢を崩されその後で頭にこつんと剣を当てられた。


 ああそういえばエイミーも最後に殴ったり蹴ったりするのにと思ったがそれは負けた後のことだ。

「終わりです。この試合は挑戦者の負けです」


「5分休憩後に最後の試合です」


 その間に4人目の2試合目が行われる。

 そして僕の最後の試合。

 20歳ぐらいの体格の良い剣士。

「はじめ」

 声がかかった瞬間に先ほどと同じように瞬転を発動させ横に現れる。

 いやな予感がして、剣の範囲内には入っていない。

 相手は僕の事を視認したわけでも無いが、消えた瞬間に体を1回転させ剣を振りぬいた。

 さっきと同じように移動していたら今の一撃が当たっていただろう。

 彼は回転を止めることなく1回転ちょっと回ってこちらを向いて止まった。


 うん、瞬転対策ばっちりってことね。やっぱり小細工は対策されていたらしい。

 僕は小細工を止め最初から身体強化を最大まで引き上げ撃ちこみを始める。

 相手はなんとか僕の剣をかわしたり受けたりしているが、先ほどと逆で僕が一歩づつ押し行ける。

 そしてその状態は改善されることなく押し切った。

「場外、挑戦者の勝利」


 こうして、僕は無事に勝利を手にした。1勝1敗。

「ジルベール、すぐにもう1戦できますか?」

「できます」

「では、アリストあなたが相手をしなさい」

「はいシルビア様」


 なぜか3戦目。まあクリスタと試合した人はもう1戦していたから条件は一緒か。

 今度の剣王も先ほどの剣王とそれほど実力に差がなかった。ただ今回は場外を恐れて引かなかった。だが猛攻に耐えることができず僕に剣を当てられ試合が終わった。

「挑戦者の勝利です」


 お互いに礼をして試合場所から出て試験が終わった。

 そしてシルビア様は副審を務めていたステパンを話して結果を伝えた

「ジルベール殿、剣王昇格です」


 後ろの応援席から拍手が聞こえて来た。



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