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5.11.4 ディックハウト公爵家攻防戦

「ジルベール様、ご指名により参上しました」

 異常にテンションの高いバーニィが一番前に立っていた。

「バーニィ ……」

「お役に立つよう、「「がんばります」」

 後ろに控えている人も「頑張ります」が揃っていた。

 なんだか皆のテンションだ変だ。


 集まったこの集団は恰好から見る限り魔法を使うのが5名。バーニィを入れて6名。

 そしてその後ろに剣士の格好をした者達が12人居た。


「我々はバーニィ様と共にクロスロードで無詠唱の訓練をしていました。そしてこちらの者達はトシアキ様に鍛えられた騎士達も含まれています。魔力暴走対応とのことで魔力量の少ない者を厳選しました。腕は確かな者だけです」

 ああ、何となく見たことがあるなーと思ったら、クロスロードの領で訓練を受けた人達か。

「では、オルトディーナ公爵。借り受けます」

「ああ、気を付けてな」


 ラルクバッハとは反対側にはディックハウト公爵を先頭に20名が立っている。

 ディックハウト公爵の後ろにいる男性は妙齢の人。

「公爵閣下の執事です。後ろの者達は公爵家の私兵から精鋭を連れてまいりました。ラルクバッハ側に合わせて魔法使いが5名。後は4名3隊の騎士と騎士団副団長1名合計20名になります」

 執事さんは特に自分の名乗りは無く、全体の紹介を行った。

「では、ディックハウト公爵家の人を先に運びます。その後で戻って来てラルクバッハの面々を運びます。バーニィ達はちょっと待ってて」

「は」

「では、皆よろしく頼む。シドニアまで転移するから手を繋ぎ合って。準備ができたら端の人が声をかけて」

……

「準備できました」


「じゃあ、行くよ。シドニアへ」

 

 一瞬でシドニア王都の公爵家の門前に移動した。

「では、ディックハウト公爵閣下、ここにラルクバッハの者達も連れて来ますのでここを空けてください。それと受け入れの準備を」


 僕は、この場にいる人たちが全員動き、場所が空いてから国境へ戻る。

「じゃあ、バーニィ移動するよ。最後の人は準備ができたら声をかけて」

……

「準備できました」

「行くよ」

……

 移動すると、一人の兵士が待っていた。さっき移動して来た集団には居なかった人のようだ。この人は、金属鎧ではなく皮の鎧を着けている。さっきの集団は魔法使いはローブ。騎士は金属鎧だった。

 その人に声をかける。

「国境から応援を連れて来た。皆ラルクバッハの兵士です」

「話は聞いております。護衛の割り振りを確認して頂きたいのですが代表の方だけこちらに移動をお願いします」

 バーニィが前方に出て声をかけた。

「私が魔法を使う者の代表者バーニィです。それとこの者が兵士をまとめます。二人で作戦会議に参加させてください」


 二人が連れられて行き、他の者達はいったんこの場で待機している。


「悪いけど、僕はエイミーたちのところに行くから」

 そう言うと、中の副長らしき人から返事が来た。

「はい、我々はこのまま任務に就きます」

「我らは4名一組で行動します。そのうちの一組がコハク様の部屋の前を守るはずです。その話が却下される事はあり得ませんのでこの4名を連れ行ってください、時間が来たら交代を送ります」

「そうだね。そのために借りてきたんだし。じゃあ行こう」


 転移で移動せず、最初に侍女さんに案内された道を通ってエイミーの居る部屋に到着した。

 部屋の前には、トシアキと別の兵士が前に立って護衛をしていた。

「トシアキ、食事は済ませたかい」

「ジルベール様、お戻りになったのですね。私の食事はまだです。主よりも先にというのはちょっと」

「あ、ごめん。僕は向こうで食べて来たから。あと、国境からラルクバッハの兵を連れて来た。トシアキは顔を知ってるよね?」

「あ、はい」

「じゃあ、交代要員も来たし、休んで」

「わかりました。ではお前たちも行くぞ。ではジルベール様。コハク様、それとエリン様がこの部屋に居ます。エイミーも一緒に休んでます。隣はルビースカリナ様とそのお付きの者達が。私とジルベール様は、そちらの部屋を使うように言われております」

「あ、そうなんだ」

「同室となりましたが」

「気にするな。トシアキも休めるうちに休んでおくんだ。悪いけど僕は先に眠っておくよ」

「はい」


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