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4.14.8 王都からの帰還

 そして夕食。

 最初にバティアワード領主家族に皆で挨拶した。新年の挨拶でも会っているが、泊めて貰ったお礼を言うのだ。ここはおじいさまの実家になるわけだが、うちだけが親戚と言うわけではない。3代さかのぼると何かの関係がそれなりにあるのだ。

 今日は、リリアーナ母様もアメリ母様もいないからか、僕が生まれた時に真実を話してくれなかったとチクチク言われた。

 リリアーナ母様は、おばあさまのとても困っていた時代にもあまり助けてくれなかった事を知っているので、この家が親戚だとしても、あまり信用していない。今回、それが露呈したのだから、一言ぐらいは言われるだろう。仕方がないと我慢するしかない。

 うん、しょうがない。我慢我慢。


 そして食事会が始まった。いつの間にか話題が金眼の話になってしまった。

「最近は、金眼が無くても優秀な人が多い。金眼主義からの脱却と言われる中で、両金眼の誕生。しかも10歳で剣王並みの強さ。

聞いていたが信じらなかった。

だが、お披露目の時の威圧。あれだろう、学園の小僧どもを一掃したのは。

あれは体感した物でもある程度の実力が無ければ耐えられん。

そなたの実力が本物である事は、我らは良くわかった。

しかし、両金眼と片眼でこうも実力が違うと、片眼だけは役立たずだと言われる気がするのだ」

「片眼でも金眼の能力は発動しますよ。

王家の方々もそうでしたが、皆さんが、金眼の能力を使っていないのか疑問でした」

「金眼の能力だと」

「右眼は鑑定能力、左眼は魔力の可視化が使えますよ。

あれ、まだ王家や公爵家から伝わってませんか。僕が王都にいる間に王子達はそこそこ使えるようになりましたけど。

能力の発現方法をそちらに教えてありますから、聞いてみてはどうでしょうか。

伝わっていないなら、僕が今話しても良いのか判断しかねます」


「そうなのか?」


「眼の力を使うのは慣れれば簡単ですよ、ヒントだけ言うと全身を身体強化できれば良いのです。その状態で目の魔力を増やせば」


 今の僕の説明を聞いて金眼を持つ領主とイザベラ様が魔力を操作しているようだ。領主は身体強化の訓練で多少慣れているようで、全身に薄く魔力を広げその後で眼の魔力を上げている。

「物の上に変なものが。ああ名前か。

名前が表示されているな。だが、く、限界か」


「だめ。私はできないわ」


「殿下達でも1週間ほどはかかりましたよ。これからの訓練次第でしょう」


「金眼って、やっぱり特別なんだね」


「いや、金眼の能力が無くても自分の能力を高める方法は一緒なんだ。

魔法の基礎に書いてあった事をひたすら忠実に実行すれば良いだけなんだ。

なぜか、その基礎があまり重要視されていないのがおかしいんだ。

エレノアやニナシスティが努力して魔力が増えた。

つまり、金眼だけが特別だったわけじゃない。

もちろん、本人の資質によるところも多分にある。

それに、加えて僕が近くに居たから効率的に魔力を上げる事が出来たみたいだけどね。

上から回ってくるのを待つ必要は無い。

魔法の基礎をひたすら忠実にやれば、魔力は伸びるし魔法の威力も上がる。

金眼だけが特別なわけじゃない」

 まあ、人を超えるには、金眼が必要かもしれないけど。



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