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4.5.6 王都到着

「陛下。鑑定の結果が出ました」

「うむ、報告せよ」

「は、これは、従来のアイテムボックスとは性能が異なります。

恐ろしく性能が高い」

「ほう、そうなのか」


「このアイテムボックス大と言われた物で荷物運搬用の木箱100個分の空間を持っています。

マジックバッグは、ほぼ同じ容量を持ちさらに時間が停止ししてます。

それをこれだけの魔石で運用できるとは、使われている魔法陣が新しい魔方式だと言うのは嘘ではないでしょう。

現在存在する空間魔法を付与した魔道具と比べてもとても優秀な物です」


「一応、作った基準は、容量大が木箱100個。

マジックバッグも同じ容量です。

中が50個。小が10個分です。

市場で既存で流通していた物が木箱15個ほどの容量を持っていましたが、魔力消費を極力減らす工夫をしていたら、10個程度が最も効率が良かったのでその容量に決めました」


「陛下、これが大量に流通すると問題が多いのではないでしょうか。

クロスロードでアイテムボックスの貸し出しを検討していると聞いておりますが、少なくとも容量の大きい物は国で管理をした方が良いと思われます。

木箱100個となると大量の軍事物質を馬で運ぶことが可能となります。

とても危険かと」

 鑑定をした人が口を出すと言うことは、それなりに偉い人だったのだろうか。彼を鑑定で確認してみると、魔道具研究室の室長となっていたのでやはり偉そうだ。


「ふむ、ジルベール。

そのたはどう考えておるのだ」


「マジックバッグやアイテムボックスの危険性は僕も理解しています。

クロスロードでは、商業ギルドに入ることでアイテムボックスを貸し出しする事を考えています。

まず、大前提で売る気はありません。

貸し出しには、毎年更新で管理できるよう魔法陣を追加しています。

献上したアイテムボックスにその仕掛けはありません。

クロスロードで貸し出しするアイテムボックスはおよそ1年で更新しなければ開けなくなるよう鍵の魔法陣に仕掛けを追加しています。

変な運用を禁止する目的で入れた機能ですが、更新費用も確実に戻ってくるので1年間の貸し出しはメリットがあります。

希望があれば、国にアイテムボックスを売ることは可能です。

マジックバックは僕の身内は使いますが、他では王家や公爵家への献上品以外は考えていません。

マジックバッグの取り扱いは、そちらで気を付けてください。

時を止める事ができますので、ただの食量運搬ではなく加工済みの食事を入れておくことができます。重装備品も入れておけば騎士が荷物なし馬による行軍が可能です。

もし、戦争になって奪われれば大変です。

きちんと管理してください。

献上したマジックバックは、登録を行使すれば登録者以外は開けられなくなります。ですが抜け穴として本人が魔力を込めた魔石でも開きます」


「ふむ、そうか。

献上されたアイテムボックスは軍で運用しよう。

カルスディーナ公爵、そなたに頼む」

「は、流出には気を付けて運用します」


 こうして、無事に謁見が終わった。



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