1.5.4 おばあさまの話からの状況把握
おばあさまの話は毎日1時間程度だが、いろいろなことを話してくれた。
大半は自分たちの昔話だが、貴族の心構えや礼儀作法などの話もあった。
おばあさまは絵を描くのも好きだ。
よく花の絵を描いている。
僕はそれをじっと眺めるのが好きだった。
おばあさまとの時間が終わると、アメリが面倒を見てくれる。
絵本を読みながら少しずつ字も教えてくれる。
どうやら僕が既に文字を幾つか理解していることを知り、少しずつ教えてくれるようになった。
読めることを隠したのにばれたようだったが喜んでくれるので、少しずつ覚えたことをアピールする。
アメリは一つ覚えるたびに喜んでくれるのですぐに全ての文字を覚えた。そして単語もどんどん覚えていった。
昼を過ぎるとアメリはどこかに出かけるので、僕はお昼寝。
お昼寝の後は侍女が交代で相手をしてくれる。
僕が庭を駆け回ると追いかけてくれる。
転ぶと侍女が走ってきて、けがをしていないか確認される。
だが、なぜか盛大に転んでもけがが無い。我ながら不思議だ。
侍女も「ジルベール様は妙に丈夫ですね」と言って誉めて? くれる。
たまに庭師のジジが植物について教えてくれることもある。
我が家には小さいながらもガラスで囲った温室がある。
そこには珍しい植物がたくさんあり、ジジが成長度合いに応じて植物の説明をしてくれる。
ジジの話は、詳しい説明がありなかなか面白い。
たまに植物にまつわる妖精の話もしてくれた。
妖精は光の塊でフワフワと飛んでいるらしい。
妖精がついた植物は成長が良く、元気に育つことが多いそうだ。
幼児なりに毎日忙しく過ごしていたので忘れていたが、ある時ふとステータスが確認できることを思い出して見てみた。
身体特性 測定できず
総魔力量 5000
その他のステータスは測定できず。
魔法特性 封印 攻撃特性 0、防御特性 0、生活特性 0
身体能力のステータスは測定不能。まだ幼児だしな。
そして、魔法特性が0なので魔法適性なしということらしい。
幼児が魔法を使うのもおかしい気もするから、きっと大きくなるまでは封印なのかなと、納得しつつも本当に封印が無くなるのか心配になった。