表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/536

3.5.3 アメリの婚約

 レイブリング・クリシュナーダが領地に着く前にジルベールとリリアーナで方向性は決まっていた。

 僕は、リリアーナ母様に対応を任せて二人の帰還を待っていた。


 彼らが到着してから数日が経過した夕食時。


「エイミー、日々ドレスの着こなしが良くなってるよ」

「そうかな」

「ドレスの時に話し方も変わると良いのだけどね」

「まあ、多くを望まないでよ」

「しょうがないね」


「さあ、今日は嬉しい話があるわ」

 いよいよか。

「クリシュナーダ伯爵、どうぞ」

「はい。私、レイブリング・クリシュナーダはアメリ・フィロ・クロスロード嬢との婚約を結ぶ許可を得たことを報告します。

不肖の身ながら、ご嫡男ジルベール・クロスロード殿をアメリ嬢共々支える所存でございます」

 ぱちぱちと皆が軽く拍手をした。

「ジルベール、貴方から今後について提案をしなさい」

 リリアーナ母様が予定通り声をかけてきた。

「はい、レイブリング・クリシュナーダ様、アメリ姉様。

婚約おめでとうございます。

僕からの提案は、レイブリング様にクロスロード家に入り婿として入ってもらうという提案です。

そして、僕は二人の養子になりたいと希望します」

 ここまでは先に伝えてある。

「その提案は、受け入れるつもりだが、私が中継ぎの領主というのはいかがなものか。

剣を握ることができないどころか、残念ながら右半身の動きが鈍い。

リハビリを行なっても数年かかかるだろう。すぐに領主として動くのは難しいと思う」

「はい、では回復魔法を使って改善される傾向があるか確認しましょう」

「は?」

「回復魔法です」

「私は王宮魔導師最高の癒しの使い手であるシシリー殿から回復魔法を使ってもらった。たしかにシシリー殿が投げ出したエイミーの回復をしてくれたがあれは既に魔力が足りなかったからだろう」

「シシリー殿の回復魔法のレベルは6。

ですが、僕の回復魔法のレベルは8。

既に部位欠損の治療ができます」

 神石の杖を取り出して、レイブリングさんに向けて診察と鑑定を使いながら回復魔法を使う。

 骨折は修復されているが、神経の修復と部位欠損の修復を行なう。

 部位折損の修復にゴリゴリと魔力が削られるが聖女クラスの魔力消費量で治せるのだから僕の総魔力量に対しては、たいしたことは無い。


「はい、終了です。どうですか」

「え、手が動く、足も」


「では、先ほどの提案は受託されたということで」

「こんな、ばかな。

9歳で、ゴブリンキングを倒し、シシリーよりも高い回復魔法が使える。

君は何者だ」

 どうやら、金眼についてはまだ説明していなかったみたいだ。

 リリアーナ母様の方を見ると、うなずいたので大丈夫なのだろう。

 イヤリングを外して瞳の色を見せる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星★ よろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ