2.24.4 レオノーラ・クロスロード
ご投稿によって、前に投稿したところが新話になってます。
さて、葬式も終わり気になったことがある。化粧品が無い。ミレーユさんから化粧品を貰えないかと言われた時にわかった。てっきりミレーユさんが持っていると思っていたのに。
無くなったのならもう一度化粧品を召喚してみようと思ったができない。そういえば、今まで召喚できていた重さや大きさから考えると、化粧品がどうして召喚できたのかわからない。薬はまだ召喚できる。だが化粧品はリストからも消えていた。
あの時はおばあさまのためと強い思いがあったら召喚できたのかとも思ったが、その後に化粧品が無くなったことからもしかしたらメリーナ様が協力してくれた可能性を考えた。そしておばあさまが亡くなった時にこちらの世界にあってはならない物として回収したのかも知れないと考えた。そう話すとミレーユさんもその考えには賛同してくれた。ミレーユさんは残念がったが、メリーナ様がかかわっている時点で魔法でコピーを作っても無駄だっただろうと諦めてくれた。
おばあさまが亡くなった直後、アメリの顔色が良くなかった。本来はアメリの両親は別で、直接の血縁関係は無い。だが、アメリがここに引き取られてきた時に世話をしていたのはリリアーナ母様と今の侍女長、それにおばあさま。つらいことがあった日は、いつもおばあさまがなだめていた。だからか、おばあさまが亡くなってからは沈んだ日が多かった。
それからしばらくしたころ、アメリは機嫌の良い日が徐々に増えてきた。そんな日はリリアーナ母様と一緒にレイブリングさんやエイミーと一緒に話をしていることが多い。この時の笑顔は一番良い顔だ。
アメリも日が経つと少しずつおばあさまのいない生活になれ、楽しい日々を過ごせるようになってきたらしく、僕としては嬉しいことだった。
アメリは、最近、おばあさまが持っていたブラックオパールのイヤリングをつけている日が多い。私がつけている目の色を変えるイヤリングと材料は一緒だ。
「おそろいになったねー」
「おそろい、おそろい」
僕も嬉しい笑顔を返事をすると、アメリも喜んだ笑顔で返してくれる。
現状、アメリと僕は姉と弟になっているが、アメリもこの複雑な環境を受け入れ元気にしている。