2.17.4 異世界植物の育て方
味噌と醤油作りは、ゴルゴさん一人ではなくヘイゼルさんが協力してくれた。
ヘイゼルさんは大学で発酵食品の研究に携わっていたことがあったのだ。
ゴルゴさんに渡したあっちの世界での作り方。
そしてうろ覚えの知識、それにヘイゼルさんの知識。
彼ら二人が協力し何回か試作を経ると、それらしい味噌と醤油が作れた。
味見したがかなり良い出来だった。
残念ながらまだまだ大量生産は難しいそうだ。
大量に作るには電気を必要とする部分を代用する魔道具が必要になるらしい。
クインさんが新たな術式の魔道具の開発を始めた。
ただ、そういった物はそう簡単にできる物ではないらしい。
記述違いの魔法陣を少しずつ改良し魔力を込めて試す。
魔力が尽き回復するまでの時間がかかるので開発に時間がかかるらしい。
そこは、僕の大量の魔力を使えば、普通の研究者に対して100倍以上試せるのだ。
1年かかる研究が1日で試せるとなれば研究が進む速度は比較するまでも無い。
他にも巨大な桶だ。
これは、バーニィが土魔法を使って無詠唱で作ってくれた。
それで、領主館で1年間使う分程度の器具は直ぐにそろった。
そして、ゴルゴさんは出来上がった醤油を使った数々の料理を再現してくれた。
すると、リリアーナ母様も醤油の魅力にだいぶ感化されたらしい。
いつのまにか醤油増産に乗り気になってくれ、専用チームを作って醤油工場を作ってくれることになっていた。
いきなり大きい工場ではなく、最初は小さな手作り工房から。
そして領内での豆の増産に乗り出した。
数年の時間をかけて領地の特産物にしたいようだ。