2.16.4 魔法の訓練と空間魔法の研究
この魔道書は、僕が全てこちらの言葉に書き直した。
もちろん日記の部分は魔法書とは別になっている。
大司教様へお礼と共に返却した。
さて、本のおさらいだ。
瞬転はレベル3以上あれば使えたらしい。
現在はレベル5だ。
転移はレベル6から使える。
初期の転移では自分の血をまぜた特殊な魔法陣が必要となる。
レベル9になると魔法陣が無くても転移ができる。
レベル10のことが書いてない。
だが、この魔道書を書いた人はレベル9まで到達したのだろう。
空間魔法の付与は防御魔法。
空間魔法を付与された魔道具は2種類。
空間を拡張するアイテムボックス。
虚無空間を与えるマジックバッグ。
アイテムボックスは現実世界と同期している。
つまり時間も流れるし、温度は外と一緒だ。
ただし中には光は入らないし、魔力も無い。
空気の流れも無い。
そのため、アイテムボックスの中に生きた動物を入れたままにすると死んでしまうらしい。
アイテムボックスは、作成時に生きた動物が入らないよう、保護の制約を付けるべしと書かれていた。
だが、花などは一定時間入れることができる。
それでも光も余分な魔力もないためか、2日ほどで枯れるので注意が必要と書かれていた。
マジックバッグは、こちらの世界から切り離された空間で時間の流れが止まっている。
これは生活魔法のマイストレージと同じなのだ。
だが、生きている動物は中に入れると仮死状態となる。
彼が試した結果では、小型の魚は生き返った、それ以外では蘇生率ゼロだったそうだ。
植物は大丈夫だそうだ。
種ならば、取り出した後でちゃんと芽をだしたそうだ。
他にも死んだ死骸も出し入れできる。
なので、アイテムボックス同様、保護の制約があった方が良いそうだ。
マイストレージが生きた動物を入れることができないので、最初から保護の制約がかかっていると分析されていた。
アイテムボックスはレベル4で作れるがマジックバッグはレベル6にならなければ作れない。
レベル的にはアイテムボックスが作れる。
一つ完成させてみたいと思っている。
この本のおかげでアイテムボックス、マジックバッグ、転移に必要な魔法陣がわかったので準備を始めよう。