表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/536

2.11.2 ブルンスワードへの旅行

 城に行くのは、観光ではなく領主への挨拶だ。

 なので、クロスロード家の人だけが城へと向かう。


 おかあさまとおばあさまとアメリ、それに僕。

 特別に、お城に年齢の近い女の子がいるからとエレノアだけ連れていくことになった。


 僕一人だけだと不安だということですよね。


 うん、否定はしない。

 この年まであまり子供に会ってないし、エレノアがいた方が良いと思う。


 他の人は、街の探索に行くらしい。


 城に到着すると、僕とエレノアの護衛にトシアキが付いて、おかあさまとおばあさま、アメリの方にも2人の護衛がついて行動するらしい。


 他の護衛は城の入り口にある休憩所で待機するようだ。


 応接室に案内され、年の近いアナスタシア様を紹介された。

 濃い青の髪に、両目が薄い青。

 僕よりも一つ上の7歳。


 ちょっと甘えん坊な感じのする可憐な印象。

 一見して、お人形さんのようなお嬢様だ。


 エレノアは知的な感じのする長女タイプでしっかりさん。

 たがこの子はどちらかと言うとニナシスティのような末っ子タイプだ。


 大人たちが会話をする間、僕らは子供部屋に移動させられた。

 もちろん、お城の侍女が3人も付いてきた。

 さすがに大侯爵家だ。

 子供のお世話だけなのに人数に合わせた侍女が付くとは。


 僕とエレノアはいつもおばあさまからマナーはきちんと教えられているので、目立つ失敗はないはず。


 今日は格上のアナスタシア様をエスコートし、ブルンスワード家の執事がエレノアを連れていってくれた。

 先導する侍女についていき、僕らの後ろにトシアキが付いてくる。


 アナスタシア様は執事から姫様と呼ばれていた。


 お城に住んでいるのだから姫で間違っていないのだろうと思う。

 よくわからないけど。


 とりあえず、そう呼ばれる女の子をエスコートするのはとても緊張した。


 道中何人かの侍女とすれ違ったが、おそらく全員が貴族の子女だろう。


 クロスロードの館は貴族の侍女はコリンナを始め数名のみ。

 あとは魔力の無い孤児院育ちの子や寡婦施設にいた人を雇って働いてもらっている。

 その人達と貴族出身の侍女は服装が違う。


 すれ違った侍女は全員高級な侍女服を着ていた。

 大侯爵家ともなると、財力の違いも大きいようだ。

 うちの侍女服よりも圧倒的に良い品にみえた。


 子供部屋に入ったが、そこは大侯爵家に相応しく、子供が遊ぶにしては豪華すぎる作りだった。


 部屋の椅子やテーブルは全てが子供サイズに整えられ、妖精の国のような感じがした。


「おとぎの国の妖精たちが住む部屋みたいだね。エレノア」

「そうですね。素敵ですね、お兄様」

 エレノアも僕の意見に共感してるみたいだ。


 アナスタシア様には、弟と妹がいるそうだが、年齢が離れていて今は昼寝の時間だと言っていた。


 アナスタシア様や小さい子供たちは皆、第2夫人の子供だそうだ。

 アナスタシア様の上の子供は全員第1夫人の子供で、王都の学校に行っているそうだ。


 どうやらアナスタシア様は、第1夫人の子供たちにさんざん甘やかされたようだ。

 そして最近になって弟と妹が生まれ、ちょうど上の子供たちが貴族の行く学校に行き始めた。

 生活環境が急に変わった時期だったらしい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星★ よろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ