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第8話 え?副領主?村長?おーい

「カナデ様。しっかりとお仕えして参りますので、娘共々よろしくお願いします」


「いや、その様は外して下さい、トゥケーさんより俺は年下ですし」

「いえいえ、カナデ様は副領主と村長を兼任なさるのですから他の民にも分かるよう、敬称は外せません」

「へ?兼任!?」


グリンとアシュリーを見た


「えっええ、言うのが遅れたわね」

「遅れるって・・そう言う問題さじゃ」

「カナデお願い!断らないで!スペランツァ領にはカナデが必要なの!」


断るつもりは無かったが、給料は誰が払う?もしモンスターがまた来たら俺は無力だぞ!とかとか

問題があり過ぎて・・


「カナデ?」


黙って考え込んでいたら、アシュリーが不安顔で覗き込んできた

俺の右手を無理やり引っ張ってきた、アシュリーは両手で掴むとブンブンと縦に振った


「ブッ! それ握手?」

「カナデ流のお願いでしょ?」


こんな状態みて、生産スキルがない住人を置いて逃げるなんて

出来ないよなー ふっと一息ついてから口を開いた


「なんというか・・はっきり言うと俺はまだスキル使った事なくて、なのであまり期待されても・・というのが本音です。それとやはり敬称は外して下さい。早く馴染みたいし」


3人はパァーっと顔が明るくなった


「はい。ではカナデさんとお呼びします」

「敬語も・・いや、何でもないです」


押し問答になりそうだから、敬称を止めてもらうのは後々にしよう


「カナデは魔法使える?」

「分からない。使えるとは思うが、使い方が分からん」

「以前は使ったの?」

「以前?」


もしかして、前の世界を指してるか?

俺が異世界人だと話さないほうがいいのか

アシュリーはパチリとウインクをしてからウンウンと首を縦に振った


「ないな、アシュリー教えてくれ!」

「いいわよ、荷物を置いてから庭で試しましょう」

「おう!そうだ、鑑定スキルって何に対しても使えるのか?」


「鑑定!?」


プッとアシュリーは笑い、2人は困った顔をした


「何だよー」


俺はちょっとムッだ


「この国で鑑定スキルを使えるの神官長だけよ、だからカナデのステータスを無理矢理見られる事なんてないから安心して?」


なん・・・だと?


ステータスを見れる?いやいやいやいや

ちょっと待てーーーい、俺確か鑑定あったな?あったよな?

これチートスキルだったのか、ユニークスキルじゃないから油断した

スキルの中にかなりレアのスキルがあるかもしれないな


もしかしてこのスキル達バレたら俺軟禁される?

いや監禁されるかも知れん・・こわー

黙っておく、それしかないな


「そっそうだよな?俺なんかわざわざ神官長様が見るわけないな!?」

「そうよ~」

「あはははははは」


かなり棒読みの笑いだったが

俺が只の自意識過剰な奴になっただけだ

甘んじて受ける!


「じゃぁ荷物を置いてくるわね」

「おっおう」


立ち上がると、スッとクロエちゃんが横に来た


「カナデさん、お部屋にご案内します」

「ありがとう」


部屋は階段を上がった正面の部屋だった。

部屋の中は小綺麗にされていた


「おっ綺麗だ」

「お手紙を頂いたのが昨日でしたので、至らなくて申し訳ございません」


そういやー昨日だったな、決まったの


「掃除してくれたの、クロエちゃん?」

「はい、父と私は前領主様の家令と侍女をしておりました、現領主様である、アシュリー様がそのままお仕えしていいと仰って下さいましたので、カナデさんが村長に就かれた今は家令と侍女として、今まで以上に精一杯お仕えします。」

「いや、そんな畏まらなくても」

「何なりとお申し付け下さい」


うわー侍女ってメイドだろ?

いい響きだ、テンション上がるぞー


でも先ずは、魔法だな

新しい才能が芽吹いちゃったりして?

無双しちゃったりして?


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