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1.

日が早く落ちるこの季節。


吐く息は、白く煙のように消えて悴んだ指先は、軽く痛い。


歩く度に聞こえてくるシャリっという音で昔は、この音が好きだったのを思い出した。


幼い頃。

何をしても楽しくて同じことをやり続けても飽きなかった。


早く大人になりたくて

大人の真似をしていた。


周りが変わっても私は、変わらない自信があった。


それなのに何がきっかけだったのか

どうして今に至るのか


私自身にもはっきりわからない。


部屋に閉じこもって外との関わりを全部断った。

人との関わりがとにかく嫌になった。


世で言う人間嫌い。


幼い頃の私は、人が好きだったんだ。

大好きだった。


本当に

愛してるほどにどんな人間も平等に好きだった。


まるで私が人を好きでいるのに期限があったかのようにその時の好きというそのものが欠落した。


最初から存在しなかったのでは、という程に…。


人が人を好きになる自明を。


楽しい

悲しい

怒り

色々な感情が欠落した。


理由は?と聞かれても私にも本当の所わからないのだ。


好きには、なれないけれど大切なものを大切だという認識は、出来る。


人間関係を良好に過ごすために仮面をつけて話すことも得意だ。


偽りの言葉で偽りの表情で。


誰にもバレないと言う自信もあった。



ずっとこのままこうしている訳にも行かない生きていくには、働かないといけない。

なら高校には、行かなければ。


それすら嫌になったなら死ねばいい。


そんな想いで私の偽りのエンジョイ高校生活は、始まった…。

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