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契約

遅れて入ってきた理事長は放心状態の魔法省長官と黒髪ロングストレートの和風美人と中性的な顔立ちの美少年とを確認する。

「…?ん?何かあったんですか?」

『何もありません♡』

梨咲とルイスは笑顔で理事長に返事をした。


理事長と父(と白猫)が見守る中、古の魔術5本勝負の契約が結ばれる。

梨咲とルイスはそれぞれ掌を向かい合って翳し、下に置かれた契約書には文字が刻まれていく。


「初めての共同作業ですね♡梨咲様♡」

ルイスがにっこり微笑む。

この笑顔のファンは多いいが、梨咲はうんざりとした顔を見せる。

「様はやめてくれ。梨咲でいい。」

こいつに様呼ばわりされると小馬鹿にされてるみたいで腹が立つ。梨咲はそう思ったが、言うとまたわざと言ってきそうなので口を噤む。

「呼び捨てはおこがましいので…。

では梨咲さん、とお呼びしますね♡

勝負に勝ったらそう呼ばせて貰います♡」


「…背…小さいな…。」

ルイスの背は梨咲の目の高さくらいだった。

「背が低いからって嘗めないで下さいね…」

ルイスは少しムッとした顔を見せる。

「バカ言え!警戒してるんだ…。器が小さい方がパワーが集中するからな!」

梨咲が少し怯んだ。


あの好戦的な梨咲さんが自分を警戒し、怖気づく?

その事がルイスを堪らなく興奮させた。

翳している手の反対側の手で梨咲の後頭部を押さえ衝動的にキスをする。

「?!」

さすがの梨咲も契約の途中で起こった予期せぬ出来事に直ぐには対応出来なかった。 


「へぇ…!そんな顔もするんですね…♪」

真っ赤になった梨咲の顔を見て、ルイスは喜んだ。


お互いが翳す手の下では契約書がまだまだ文字を刻んでいる。契約中は魔法が使えない。


梨咲が反対側の手でルイスを叩こうとするも、逆にその手をルイスに掴まれる。

…!こいつ、力強い!


契約が終わった瞬間、梨咲は溜まりに溜まった怒りをルイスに向けて放つ。


「おっと!」

ルイスはひらりと体を倒し、梨咲からの攻撃を交わす。

「…コロス!」

梨咲はその場にしゃがみ込み、真っ赤な顔で唇を拭ってルイスを睨む。

ルイスはキスの余韻を楽しむ様に唇を押さえて嬉しそうに微笑む。

「貴女の唇を奪った様に貴女の戦意も奪ってみたい♪梨咲さんの全力が見たいのです…」


突然ルイスの周りの床や壁から木の枝や蔓が生える。

床に置かれた梨咲の掌によって地魔法が発動されていた。


「わぁお〜♪」

ルイスが感嘆の声をあげながらその場から離れる。

襲いかかる木の枝や蔓に応戦しようとルイスが掌を翳した瞬間…


ブッブー

突然ブザー音が鳴り響いた。

『ルイス・デヴィッド・ロートン 

1週間後S月T日n時より魔術5本勝負第1回戦、遂行予定者により、この戦いは無効です。』


どこからかアナウンス音が流れると

ルイスの周りに魔法円が現れ、襲いかかる木の枝や蔓を強い光が遮り消滅させた。


?!


強い閃光で思わず目を瞑る。

暫くしてそっと目を開けると、枝や蔦は最初から無かったかの様に跡形も無かった。


「古の伝統ある勝負だ。誰にも邪魔をされずに遂行される。無論、逃げる事も叶わぬ。」


父の説明に梨咲は静かに立ち上がる。

「勝負は当日までお預けという事か…」

そのままドアに向かいドアノブに手をかける。

「おいで、凛。」

使い魔の白猫を呼び寄せる。

凛が肩に乗った瞬間に振り向き、ルイスを鬼の形相で睨む。

「私の名誉にかけ、全力でぶっ潰す。」


ルイスは梨咲の凄みのある眼をゾクゾクと感じながら真っ向から受け止めた。

「はい、楽しみにしています♡」



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