マリー・ベル 2
マリーの手をひいて走りながら梨咲は護衛を次々に土魔法を使って蔦や枝で拘束する。攻撃してくる護衛は風の魔法で飛ばし、何とか校舎に入る。
階段を昇り1年生の階に着くと数人の護衛がいた。
素早く土の魔法で拘束する。
と、上から潜んでいた護衛が襲いかかってきた。
「しまった…!」
梨咲は慌てて風の魔法を発動するも遅く、倒された。
「梨咲様!!」
梨咲に覆い被さる護衛にマリーがしがみつく。
「酷い事しないで!!」
あ…!
梨咲は昔の記憶とデジャヴする。
『酷い事しないで!!』
レイドリュー先輩を連れて行こうとする大人達に幼い梨咲がしがみつく。
もう、あんな惨状は見たくない…!!
梨咲は思わず護衛に掌を向けて攻撃魔法を仕掛ける。
護衛は間一髪で何とか梨咲の攻撃を避けるが、
「こんのっ…!」
今度は至近距離から護衛が梨咲に向けて攻撃魔法を発動した。
古の防御で梨咲は守られたが、梨咲の顔のすぐ横の床は大きな穴を開けた。
梨咲がさらに攻撃を仕掛けようと掌を翳すと、
突然上から丸め込むようにして手を握られた。
「梨咲さん…」
ルイスが梨咲と護衛の間に割って入ってくる。
梨咲は はぁはぁと荒い息をしていたが、ルイスを確認すると落ち着きを取り戻していった。
ルイスは手をひいて梨咲を起き上がらせる。
起き上がった梨咲を見てルイスは青ざめた顔をした。
先程の護衛の攻撃で髪の毛が一部切れていた。
「お前…」
ルイスが低い声で護衛に振り返り、詰め寄ろうとする。
…ルイス怒ってる 珍しい…
梨咲はその様をぼーっと見ていたがハッと気がついてルイスの背中にしがみつく。
「ルイス!ダメ!ダメ!!!」
止めに入る。ルイスは梨咲の手を解き、抱きつく。
「…何やってるんですか!!」
ルイスは梨咲にも怒っていたが手が震えていた。
「ふ…っ あはははは!!」
梨咲は大笑いしてルイスの頭を撫でる。
「止めて貰ってありがとう〜!いや、焦った〜!!」
梨咲は大笑いしながら、ホッとして溢れた涙を拭うが、ルイスの怒りは収まらない。
ぐっと顔を押えてキスをする。
「…!!」梨咲は慌てる。
こんな大勢の前で!!!
梨咲は体を突っぱねる。
でも 段々と深くなるキスに
最後は抵抗出来なくなる…。
「ダメ〜!!!!」
マリーが梨咲とルイスの間に割って入ってきた。
「何て…事するの!!」
マリーは梨咲に抱きついてルイスを睨む。
「マ…マリー?!」
ルイスはマリーの登場に動揺する。
「梨咲様!大丈夫ですか?!こんな、酷い事するなんてお兄様!見損ないましたわ…!」
マリーがほろほろと泣きながら梨咲を抱きしめる。
マリーの腕の中で梨咲は驚いていた。
妹?!
「ごめん、マリー…」
ルイスがマリーに謝る。
「私じゃなくて梨咲様にちゃんと謝って下さい!!レディにこんな…」
わんわん泣くマリーにルイスは困り果てていた。
「マリー…」
梨咲はわんわんと泣くマリーの涙を拭う。
「そう…、貴女がルイスの大事な妹なのね…。
ルイスの言う通り、本当に、かわいい…///」
梨咲はマリーが自分の為に怒って泣く姿を見て、愛しさが込み上げる。
妹か…。何か、羨ましいな…。
こんな、会いにわざわざ来るとか…。
愛されているんだな…。
マリーの髪を優しく撫でるとマリーは泣き止んで頬を赤くする。
「梨咲様…。お兄様がごめんなさい…。」
泣いたり照れたり、本当に表情がころころと変わって… 本当にかわいい子だな…///
梨咲はマリーが愛しくて堪らなくなった。
「…本当にルイスの妹なのか?めちゃくちゃかわいいな…///」
梨咲の愛しくて堪らないといった表情に、ルイスはショックを受けた。
梨咲さんのあんな顔、初めて見る!!!
ルイスは最愛の妹に初めて嫉妬した。




