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魔術5番勝負 第2回戦

魔術5番勝負 2番回戦 は風属魔法

『この勝負においては風の魔法を用い、空中浮遊の耐久レース』

植木鉢耐久はコレに属する。


因縁の種目だな…。

そう思いながら梨咲はまた、1週間前と同じレスカーデンの競技場のセンターに立っていた。

目の前にいるのはもちろんルイス。


「今日は三つ編みなんですね♡」

ルイスがにっこり笑いかける。

この笑顔、胡散臭い…。うんざりする…。


「ポニーテールは縁起が悪いからな…」

前回の流れを断つべく、心を新たに梨咲は髪型を変えて来た。

「この勝負も負けちゃったら、次の髪型はツインテールにして下さい♡」

ルイスの嫌味に梨咲はイラついた。

睨んでルイスの足元に氷の魔法をかける。

が、ルイスはその場から飛び退き、逃げる。

「おおっと♪ 気合い十分ですね♡」


暫くすると審判からアナウンスが入る。

『第2回戦は風属魔法による空中浮遊術の耐久レースです。今回は、この葉を浮遊させて貰います。』


そう言って審判は長さ5センチ、厚さ1ミリくらいの葉っぱを掲げた。

『頭上30センチをキープ。頭上からズレたり、どちらかが落とした時点で決着です。最長1週間とします。』


これはまた…難しいものを挑戦させるな…

と梨咲は苦笑した。


植木鉢やルイスを浮遊させるには物体が重い分、魔力を要する。

今回は5センチの葉、となると魔力はそんなにいらないが、集中力とコントロール力が必要になる。

風で簡単に煽られるだろうし、小さいから集中していないと見失う可能性もある。

しかもこれを、普通に生活の中でやってのける…。


ふっと梨咲は笑った。

実は私、こういうの得意なんだよね。



これはまた…難しいものを挑戦させるな…

とルイスも冷静な分析を始める。


自分はパワー系は得意だが集中力は弱い。

その辺、梨咲さんの方が強そうだ。

長引く程不利になるが…

植木鉢の浮遊40時間超えの時は、梨咲さんの記録を塗替えたい一心で、意地とプライドでやったもの。火事場の底力を期待するのは浅はかだろうか…。


それぞれ審判から 葉 を手渡される。


『只今より 魔術五本勝負、第二回戦、風属魔法対決を開催します。 両者、始め!』


葉に風属魔法をかけ、浮かせる。


これより先はどこにどう移動しても大丈夫な様なので梨咲は寮に戻ろうとする。

と、手をパシッと握られて驚く。

振り返るとルイスが下から上目使いに見てくる。

「梨咲さん♡デートしましょう?」

「はぁ?!」

ルイスの言葉に梨咲は心底呆れた。

何で対戦相手とデートなのよ。呑気にも程がある。


「嫌よ…!」

と手を振り払う。

「…あれ?自信ないんですか?対決♡

結構地味に集中力が必要ですもんね♡

それとも私が居ると心が乱されちゃいますか?」

「誰があんたなんかに…!」

梨咲がルイスに怒鳴りつけた瞬間…

ふわ…っ と一瞬魔力が途切れた。

ヤバッ!と気がついて魔力を戻す。

「あらあら♡早速…♪」

ルイスに言われてヒートアップしていく苛立ち。


梨咲はふぅっと深呼吸をして冷静さを戻す。

「私はお子様と遊んでいる暇はないのよ?」

にっこり笑ってルイスの髪を撫でる。

お子様というワードに今度はルイスがキレる。 

「はぁ?!」

その瞬間、ルイスも一瞬魔力が途切れて葉が揺れる。

その様子を見た梨咲がフッと小馬鹿にした様に鼻で笑った。


「 … 」 


梨咲とルイスはバチバチと火花を散らして睨み合った。


第二回戦の勝負の行方は… ?


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