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主張

 人々は、王妃様の言葉に納得し、王様に意見を求めました。多くは、結婚に反対するという言葉を待っていたのでしょう。ですから、王様の、

「私はジョージの選択を信じておる」

という言葉に憤りました。爆発でも起こったのではないか思うほど、一斉に大声で不満を叫び出したのです。王様が王笏をタァーン!と床に打ちつけると、人々はびくっと肩を竦めて口をつぐみました。

「話はまだ終わっておらぬ。この娘は確かに罪人。だが、罪人にはいつも、釈明の余地を与えているのは知っているだろう。この娘がなぜ舞踏会に来なかったのか、聞いてみるまで罰することはできない。さて、ダイアナ・アメジストといったな?理由を言ってみよ」

 ダイアナは少し震えながらも、はっきりと答えました。

「私は、マリン・アメジスト様の召使いです。ご主人様に沢山の仕事を言いつけられ、終わるまで家を出てはいけないと言われたため、舞踏会へはもちろん、連絡することもできませんでした」

 王様は、何かを察したような表情で頷きます。その目には一瞬、後悔の色が浮かんだようにも見えました。

「ふむ。私はこれは、多くの仕事を与えた主人、マリン夫人に非があるように思うのだが。マリン夫人、ダイアナ嬢のこの言い分、どう思う?」

「私はいつもどおりの仕事を与えたまでです。こなせなかったこの者が悪いのですわ」

「これは本当か、ダイアナ嬢?」

「いいえ、いつもより多かったことは明らかです。朝はいつも通りの仕事を与えられましたが、午後になって、10件ほど、仕事が追加されました」

 ダイアナの目は怒りで燃えています。

「マリン夫人?どう反論する?」

「証拠がありませんのでどうしようもございませんが、断じてそのようなことはしておりません」

 王様はしばし考えた後、こう尋ねました。

「皆さんはどうだろう?ふたりの話を聞いて、どちらが正しいと思うか?」

 発言は挙手制だ、と続ける王様を無視して、人々は一斉にマリンの味方を始めました。自分が王子様と結婚するために、ダイアナを王子様から引き離そうと、人々は必死です。

 王様でも抑えられないほどの騒ぎの中、王妃様はダイアナと二言、三言、言葉を交わし、家臣に何か指示を出しました。その家臣がどこかへ出て行くのを見届けると、王妃様はひとりふっと微笑み、昔を思い出していました。

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