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なにか  作者: 緑
2/6

無題 01

未整理 ショートコント/実話

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[寒い日に] (虚構)


道の向こうの空き地で、子供達が、スマホで遊んでいた。


真冬の空には、黒々とした雲が低く垂れ込めて、粉雪が舞い始めていた。


喫茶店のマスターは、子供達に声をかけた。

「風邪をひくぞ。店の中でやらないか?」


子供達は首を振り言った。

「いーよ。だって、そこ香川県だもん」


<終>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[卒業式] (現実)

・中学校

まあまあの成績で、いじめられっ子だったから、式が終わると、逃げるように帰宅。

もう通わずに済むから、サバサバした解放感だった。


・高校

落ちこぼれだったから、逃げるように帰宅した。


卒業式は、必要なのか?

(教師も、本音は同じかも)


<終>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【高校時代】(現実)

俺が落ちこぼれた高校は、公立で、そこそこの伝統校だった。


秋の学園祭の時期になると、生意気にも二次会と称して、飲食店で酒を飲み喫煙もした。


だが基本的には優等生達なので、遅くなりそうだと、皆で店の公衆電話をかけ、親に許可を得ていた。


親も親で「お金、足りるのかい?」が返事だった。


新設高校には厳しい管理教育が行われていた時期なのに、伝統校の校則は無いも同然だった。


なぜなのか?


優等生は、多少の羽目をはずすことがあったとしても、大きく人生を踏み間違えたりはしないからだと思う。


野生動物は、隙があれば檻から逃げ出そうとするが、家畜は自主的に飼い主の所へ戻る。

<終>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【19歳の2月】(現実)

高校を卒業してから2年が経ち、俺はボロボロのMAXに達し、人生に疲れていた。


ふと、名古屋駅から近鉄電車に乗り、途中で乗り換え大阪方面に向かった。


やたらと長いトンネルを抜けると、山々には冷たい雨が降っていた。


このまま山で迷えば、数日で死ねるだろう。よし、次の駅で降りよう。


俺は死ぬはずだった。ところが次の駅で降りようと決めた途端に、なぜか周囲に戦国ドラマのような風景が広がった。


そこで数人の若者達が焚き火にあたり休憩していた。鎧姿とは程遠く、せいぜいが足軽程度の連中だ。


一人が、こちらを向いた。


俺は呆気にとられ……気づいたら次の駅を通り過ぎていた。



あれは、誰だったのだろう。不思議なことってあるものだなと、春になると思う。

<終>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【終】

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