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初めて小説を書きます。

行き当たりばったりで見苦しいかとは思いますが、呼んで頂けたら幸いです。

出来れば毎日更新したいですが、最悪でも2日に1回は更新する意気込みです。

完結まで頑張ります。

その日、世界は繋がった。

「こんにちは、あなたのおかげで私はここに来ることが出来ました。」


「ほんとに…こんな事が…?」


「信じられませんか?それならあなたにはこれを上げましょう-


■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫

始まりは冬の事だった




-それなりに楽しい人生を送っていたと思う。大学に入ってから彼女は出来なかったが、趣味は上手くいっていないが、友達は割といたし、勉強も普通程度には出来ていた。その日までは…

学校の帰り道、寄り道をしようと歩いている時、悲鳴が聞こえた。

ここからすぐ近く、距離にして10m程だろうか日本刀のようなものを持った男が雑踏の中で立っていた。


「何だ…あれ…」


(ここにあんなのが?服装も何だか変?なんでここまで誰もあの男にに気づいて無かったんだ?警察は?気づいたら皆あれから離れるはずなのに…)


そんな考えが一瞬で頭の中を駆け抜けていたその時、男が刃物で人を斬りながら、こちらに向かって走り出した。

ワンテンポ遅れた悲鳴と共に、沢山の人が波のように逃げ出す。


「ヤバいっ…僕も逃げなきゃ!」


だが、そんな時に運悪く躓いて転んでしまう。

刃物が、僕の体を貫いた。不思議と痛みは無かった。


(あぁ…熱いな…なのに少しずつ寒くなる感じがする…)


意識は…底で途切れた-


■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫


-目を覚ますと夜、病院の様な場所にいた。


(あぁ…生きてたのか…運がいいな…)


とりあえず死んではいないみたいで安心した。隣で寝ている患者のいびきを聴きながら、そう思った。

その日はそのまま寝てしまった。


隣の患者に、食事が運ばれて来る音で目が覚めた。


「あっ!目が覚めたんですね!良かった…!今先生を呼んで来ますから待ってて下さい!」


看護師さんにそう言われて、死んでないと分かってたのに安堵が込み上げて泣いてしまった。

その僕を隣の患者はどこか嬉しそうに見つめていた。


-「うん。脈も正常だし、出血も止まったみたいだね。傷が深いから暫く入院しなくちゃだけど、とりあえず安心かな。」


「ありがとうございます。」


「ところで、何故あんな怪我をしていたんだい?刃物で貫通させられた様な傷だったけど…?」


(え…?あれだけの事を知らないのか!?)

「えっ…と、渋谷で刃物を持った男に刺されて…ニュースとかになってます…よね?」


「渋谷で?さぁ…そんなニュースは知らないな…君たち二人ともなんで怪我をしてたか知らないのか…」

先生と看護師さんは、困ったような顔で首を傾げる。


「二人とも?あの…二人って?」


「隣の患者のレンくんだよ。彼と君はお「だから知らないって言ったろ?」

不意に隣の患者が会話に入ってきた。


「よう!目ェ覚めたんだな!良かった良かった。お前、名前は?」

嬉しそうに笑いながら話しかけて来る。


「僕は…須藤リオって言います。よろしくお願いします…?」

僕は彼に挨拶をする。


「おっけい!リオな!俺は坂木レン!よろしくなっ、あと敬語とか使わなくていいから!笑」

そう言うとレンは手を差し出してきた。


「よろしく。レン」


「それにしても先生!やっぱり知り合いじゃなかったろ?」


「どうやらそうみたいだね…同じ場所で倒れてたって聞いたからどうしてもそう思ってね。」


「え…同じ場所で倒れてたんですか?」


「うん。同じ路地裏でね。まぁショックで忘れてるだけかもだし、そのうち分かることだと思うよ。」

一通り診察を終えた先生は、そう言うと部屋から出ていった。


それにしても、何かがおかしい気がする。僕が刺されたのは大通りなのに裏路地で倒れているし、先生はも看護師さんもあの事を知らないような雰囲気だし…

ふとカレンダーを見るとあの日から3日が経過していた。


「ニュースになってないはず無いしな…」

僕が呟くと、レンが話しかけてきた。


「お前も違和感感じてんだな。」


「え?お前"も"??」

僕は驚きが隠せなかった。


「俺さ、家に火をつけられてな、気づいたら手遅れだよ。

煙を吸いすぎて意識が無くなったんだ。運良く、その時家には俺しかいなかったけどさ。」

レンは不思議そうな顔をしながら続ける。


「でもここで目ェ覚めて放火の話しても誰もそんな事知らない。3日前にあったからニュースとかにもなってるはずなのになんにも見つからねぇ、それどころか新聞には変な文が乗ってたりするし、聞いた事の無い芸能人はいるしで訳が分からねぇんだ!

お前と一緒に倒れてたのは家じゃなくて路地裏だし…お前が目覚めたらなんか分かるかもと思ったけど、お前も俺と同じ状況だし。」

レンは少しパニックになっていた。

僕はいくつか質問をする事にした


「新聞の変な文章って?」

違和感の鍵がそこにある気がした。


「悪い…少しパニクった…正確には覚えてねえけど確か…

"電脳の力でコンピュータハッキング、犯人は不明。"

だったかな…?それでその他にも力って言う単語が多かった気がする。」


「力?なんだろう…それ?」


「さぁな…でもここは、俺達のいた世界とは別ってことは確かだ」


「えっ…?そんな事ある筈ない…だろ?」

そう言いながらも心の中ではそうとしか思えていなかった。


「まぁ、そのうち分かることだ。」


彼はそう言うと、冬なのに暑そうに手で顔を煽った。


部屋には、冷たい風が吹いていた。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

お楽しみ頂けていたら幸いでございます。

宜しければブックマークや感想など言って頂けると、やる気が出ると思いますので、どうぞよろしくお願いします。

それでは次でお会いできれば光栄です。

それでは。

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