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#2 友達編

万年筆の申し子、万年筆子。

その価値はピンキリで世界中に愛用者を従える、伝統と格式を備えたお嬢様。しかしその地位に甘え、しもべ達に反感を買っているとか いないとか。彼女もまた、生まれながらのお年頃です。少々、敷居が高いかも、です。


「オーホホホ。

お久しぶりですわ、鉛子とおまけの……消し子だったかしら」


「万年筆子! 何しに来たんだよ」


消し子は万年筆子が大っ嫌いです。万年筆子の描くインクは、消し子では消すことが出来ません。それに、いつも鉛子の”おまけ”と言って馬鹿にしてきます。仲が悪いのも納得です。



「およしなさい、消し子。彼女はインクが切れたら、ただの置物なのだから」


「何ですって! 鉛子。貴女のような重要書類から嫌われている町娘には、言われたくないですわ」


「まあまあ。お三方。同じ筆記具同士、仲良くしようじゃありませんか」


「四色ボルツ!」


四色ボールペンの申し子、四色ボルツ。

黒、赤、緑、青、の色を持ち、かつ一人で四役もこなす器用な方。この方も生まれながらのお年頃です。お好きな方はどうぞ。


早速、万年筆子が四色ボルツに噛みつきます。


「四色ボルツさん。あなたの色は何色なのですか? この際、はっきりされては如何でしょうか」


「僕は、オレは、私は、俺は、……」


「コラー、そこー。揉めるなー」

「チョー子先生!」


チョークのチョー子先生。

いつも体操着姿で教育熱心な先生。チョーク投げが得意です。

適齢期は……内緒の依頼がありました。です。



チョー子先生がみんなに教育的指導を致します。


「君達。急に仲良くとは言わないけれど、少しはお互いを認めても良いんじゃないの」


「オーホホホ。それでは皆様、おひとつ勝負と行きませんこと? それで優劣を決めれば、誰もが納得するのではないでしょうか」


「君達、そういうんじゃなくてですね」


「受けて立ちますよ、万年筆子」

「僕達も、良いと思います」


誰もチョー子先生の意見には耳を貸さないようです。それぞれが、それなりの歴史と経験をお持ちです。はっきりと優劣がつくものなのでしょうか。


さあ、続きは『勝負編』でお会い致しましょう。

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