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 学校で普通に授業を受けたけど、学校では日本が内戦していることは誰も知らなくて、ごく平凡な日常がつづいているようだった。

 ぼくは真面目に授業を受け、帰宅した。

 帰宅途中に、また、見知らぬやつが待っていた。今度は男だ。サイボーグのようだ。

「何の用?」

 ぼくが先制攻撃で質問すると、男はがははと笑った。

「何。おまえと風音や虫愛ずるが接触するのはまずいんだよなあ。悪いけど、死んでもらうぞ」

 こう次々と襲われちゃ、たまらない。

 男は、腕から弾丸をどんどん撃ってくる。ぼくに全弾命中するが、効かない。


 すると、風音がここに走ってきた。

「友紀村慎二、そいつはトチガミよ。日本の内戦を終わらせる邪魔をしてくる最高に厄介なやつよ」

 ぼくは、風音がぼくを気にかけてくれたのを嬉しく思って聞いてみた。

「それも風のうわさで聞いたの?」

 風音は、喜んでうなずいた。

「そうだよ。風はいろんなことを知っているよ」

「へえ、じゃあ、どうすれば内戦が終わるの?」

「それは、トチガミが警戒しているのは、新しい島を作られること」

 ぼくは驚いた。

「島を作る?」

「そう。神代の頃、日本を作るのにイザナギとイザナミがこねた泥を使って、また新しい島を作るの。その島では、しばらく内戦は起きないと思う」

「風のうわさはいろんなことを知っているなあ」

 ぼくは、風音の後についていくことにした。

 それをトチガミが邪魔をする。

「がはは、おれ様から逃げられると思っているのか」

 ぼくは、気合いを込めて、トチガミの腹を殴りつけた。

「ぐほっ。考えれねえ。なんて、威力だ」

 トチガミがうめく。

 しかし、案外、平気なようだ。なんせ、サイボーグだからね。

「気を付けて。トチガミはただのサイボーグじゃないよ。地磁気に人格をダウンロードしたサイボーグなのよ」

 おう、急に話が地球規模に広がった。これは、日本の内戦もなかなか終わりそうにない。

「トチガミを倒すのは不可能よ。だって、地球がデータ媒体なんだもの」

 しかし、ぼくの弱さの能力をあまく見てもらってはいけない。敵が地磁気に人格をダウンロードしているというなら、地球そのものがぼくに対して弱くなる。

「そりゃ」

 ぼくのパンチで地磁気の情報が揺らぐ。そして、トチガミは倒れて動かなくなった。


「あなた、すごいのね」

 いや、それほどでも。それより、

「島を作る泥ってどこにあるの?」

「淡路島」

「行くか」

 そして、ぼくと風音は淡路島まで出かけて、日本に新しい島を作った。


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