第15遭遇
「まずな、あやねが熱を出したんって、ある男から昼間に言われた言葉のせいちゃうんか?」
ジッと私の目を見ながら話すアルちゃんの言葉に、引き出される王子様の言葉。
今回の熱は風邪とか、そういったものではなく単なる知恵熱なわけで。
だからその知恵熱の原因は? と聞かれれば王子様に繋がります。
だからコクリと頷けば、またひとつ、今度はとても大きなため息。
「あんの、くそボケはげ王子」
ア、アルちゃん、口、悪いです。
「えと、あの、とりあえず王子様はハゲてはないですよ?」
柔らかなはちみつ色の髪はカツラではなかったと思います。
おずおずと発した私の言葉にアルちゃんは
「それはわかってるけど、それは物の例えや!」
「そ、そうですよね! えと、それで?」
あんまり可愛いアルちゃんの口から悪い言葉を聞きたくなかったので話しを進めます。
「あ、ああ・・・・・・オレを見てからやと信じやすいかと思って、オレが来てんやけどな」
「信じやすい?」
「そうや、”人間の言葉をしゃべる鳥”ってこの地球上にはおれへんやろ?」
「復唱とか、単語を覚えているとかでなく?」
「そう、自分の考えてることを人間の言葉にしてしゃべる鳥や」
「・・・・・・私の少ない知識の中には、いません」
ただ、何分私は不勉強なもので、実際にはいるのかもしれませんが。
ボソボソと続けた言葉に「うんうん」と頷きながらアルちゃんは
「オレは、この地球上の生物やないんや」
「・・・・・・言葉はどう聞いても某地方の言葉なんですが??」
「まあ、オレの訛りはおいといて、どうや? 信じるか?」
ジッと見つめてくる瞳はうさぎのように赤くて、つぶらです。
見つめ返せばへにゃっと目じりが下がってしまいます。
アルちゃんが地球上の生物じゃないとしたらなんなのか?
考えると怖いです。
でも、実際に人の言葉を話している姿に、それ以上にそんなつぶらな瞳を疑うことは出来ません。
「・・・・・・アルちゃんの言うことなら、信じます」
頷いてそう言えば、アルちゃんの瞳から少し力が抜けたように感じました。
そして、再び爆弾が投下されます。
「オレはこの世界とは違う世界から来たんや。そして」
違う世界という言葉に、驚き。
けれど驚きの声を上げる前に立て続けに爆弾は投下されてしまいました。
「王寺 カイ。あんたらが言う”王子様”も、この世界とは違う世界から来たんや」
短くてすいません(汗)
そしてあれですね、この小説何故か一行あけて文を書いてますね(滝汗)
時間取れ次第以前の分直します!
基本今回の形で書いていきますが、見づらい場合はお知らせくださいませ。