第14遭遇
「ホンマ、勘弁してえや」
ブツブツと文句を言いながら、その大きな翼で自身の乱れた羽根を整えるアルちゃん。
・・・・・・悶絶するぐらい、可愛いですvv
でもベッドの上から下りて私から少し距離を取っているため、抱きつくこと叶いません。
抱きつき始めてから数分、あの柔らかい羽根の感触を堪能させていただいたんですが、今まで触ったことのあるどの動物よりも柔らかくて、暖かくて。
ぎゅうっと抱きしめているだけで、幸せです~~。
「で、ちょう落ち着いたら話してええか?」
小首を傾げながらそう話しかけるアルちゃんに悶絶しかけました・・・・・・が
「そういえば、熱を出したのはこっちのせいって」
意味のわからない言葉を発していた気がします。
私がそう言うと、アルちゃんはコクコクと頷き
「そう、その話や! あんたが熱出したんって」
「ちょっと待ってください!」
アルちゃんが話しをしようとしたところを、私は手をあげて止めました。
「なんや?」
キョトンとした顔で私を見るアルちゃん。
こ、こんな可愛いアルちゃんから『あんた』呼ばわりなんて勿体ないです!!
「私のことは、出来れば『あやねちゃん』とか『あ~ちゃん』とかで呼んでください!」
「・・・・・・へ??」
「だって、折角こんなに可愛いアルちゃんから『あんた』なんて! 勿体ないです!!」
握りこぶしを作ってそう力説すれば、パクパクと声もなく嘴を動かしたあと
「はぁ・・・・・・あやね、でええか?」
呼び捨てですか!?
呼び捨てですね!!
それも、なんかいいです!!
私はアルちゃんの言葉に強く頷き
「では、続きをどうぞ」
ニコニコ笑いながらそう言えば、再びアルちゃんは溜息をついて話しを続けました。
そういえば、なんだか今日は矢鱈と溜息をつかれる日ですね。
アルちゃんの顔を見ながら、溜息を聞きながら。
何故か王子様のことを思い出しました。
彩音がアルちゃんに興奮しっぱなしで話しが進みませんね(汗)
でも一応次回話しは進む予定です。
よろしければまた次回をお待ちいただけるとうれしいです。
ここまで読んでいただいて、感謝多謝vv