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探偵と占い師

作者: 昼月キオリ
掲載日:2026/09/05


街角から低く静かな声が聞こえてくる。


探偵(27)「犯人はあなたですよね。」


事故にあった人たちのことを私は知ってる。

街角にある占い師のところに来ていた人たちだ。


占い師(38)「私は占っただけだよ。」


「その占いが問題なんですよ。

あなたが悪いことを伝えることで呪いと同じ効果が現れたんです。」


探偵の助手(22)「なるほど!マイナスプラシード効果ですね!」


「そう。ましてや占いに来る人は救いを求めて信じやすい状態だった。充分に関係ある。」


「だけど私は占っただけさ。事件とは関係ないね。」


「まぁ・・・確かに占っただけじゃ犯人とは言えないんじゃ?」


「いや、それが関係あるんですよ。」


「?」

 

「証拠はあるのかい?」


「朝、通り魔に襲われた人がいました。

あなたはその時、どこにいましたか?」


「朝なら家にいたよ。」


「ピアスは今日ずっと付けてますか?」


「そりゃそうだよ。私はお昼からずっとここにいるんだからね。」


「左耳のピアスに赤いシミが付いてるの気付いてますか?」


「え?・・・。」


「そのピアス、調べさせて頂けませんか?」


「それは・・・。」


「できない、ですよね?何故なら、今日の朝の通り魔はあなただからだ。

仕事を始める前にシャワーを浴び、服を着替えた。

だが、ピアスのシミにまでは気付かなかった。」


「でも、他の事故は?」


「さあね。マイナスプラシードじゃないかな。」


「じゃあ、他の事故は証拠ないんですね。」


「あるわけないじゃないか。その人達は自分でそれを引き寄せただけなんだから。」


「よく言う。だが、証拠があるのは通り魔事件だけ。

とりあえず、あなたを警察に連れて行きますよ。」


「ふん。」


ルルル。

その時、助手の携帯が鳴る。


「はい、もしもし。はい、はい、え!?・・・。探偵さん、警察から連絡が来ました。通り魔に刺された人亡くなったみたいです。」


「これであなたは立派な殺人罪ですね。」


「やれやれ、浅く刺したつもりだったんだがねぇ・・・。」


こうして占い師は逮捕された。

連行される時、占い師は抵抗する気配はなく静かだったという。




少しして。

自販機でコーヒーとミルクティーを買った二人は、

公園のベンチに座って話していた。


探偵の助手の青年はミルクティーを一気に飲み干した後、目をまん丸くさせて言った。

 

「でも、ピアスのシミに気付くなんて、さすが探偵さんですね!!僕、全然分かりませんでした!!」

 

探偵はコーヒーを一口飲むとこう言った。


「探偵になりたいのならもっと観察力を磨くことだな。」


「はい!!」


まだまだ助手の修行は続くのでした。

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