探偵と占い師
街角から低く静かな声が聞こえてくる。
探偵(27)「犯人はあなたですよね。」
事故にあった人たちのことを私は知ってる。
街角にある占い師のところに来ていた人たちだ。
占い師(38)「私は占っただけだよ。」
「その占いが問題なんですよ。
あなたが悪いことを伝えることで呪いと同じ効果が現れたんです。」
探偵の助手(22)「なるほど!マイナスプラシード効果ですね!」
「そう。ましてや占いに来る人は救いを求めて信じやすい状態だった。充分に関係ある。」
「だけど私は占っただけさ。事件とは関係ないね。」
「まぁ・・・確かに占っただけじゃ犯人とは言えないんじゃ?」
「いや、それが関係あるんですよ。」
「?」
「証拠はあるのかい?」
「朝、通り魔に襲われた人がいました。
あなたはその時、どこにいましたか?」
「朝なら家にいたよ。」
「ピアスは今日ずっと付けてますか?」
「そりゃそうだよ。私はお昼からずっとここにいるんだからね。」
「左耳のピアスに赤いシミが付いてるの気付いてますか?」
「え?・・・。」
「そのピアス、調べさせて頂けませんか?」
「それは・・・。」
「できない、ですよね?何故なら、今日の朝の通り魔はあなただからだ。
仕事を始める前にシャワーを浴び、服を着替えた。
だが、ピアスのシミにまでは気付かなかった。」
「でも、他の事故は?」
「さあね。マイナスプラシードじゃないかな。」
「じゃあ、他の事故は証拠ないんですね。」
「あるわけないじゃないか。その人達は自分でそれを引き寄せただけなんだから。」
「よく言う。だが、証拠があるのは通り魔事件だけ。
とりあえず、あなたを警察に連れて行きますよ。」
「ふん。」
ルルル。
その時、助手の携帯が鳴る。
「はい、もしもし。はい、はい、え!?・・・。探偵さん、警察から連絡が来ました。通り魔に刺された人亡くなったみたいです。」
「これであなたは立派な殺人罪ですね。」
「やれやれ、浅く刺したつもりだったんだがねぇ・・・。」
こうして占い師は逮捕された。
連行される時、占い師は抵抗する気配はなく静かだったという。
少しして。
自販機でコーヒーとミルクティーを買った二人は、
公園のベンチに座って話していた。
探偵の助手の青年はミルクティーを一気に飲み干した後、目をまん丸くさせて言った。
「でも、ピアスのシミに気付くなんて、さすが探偵さんですね!!僕、全然分かりませんでした!!」
探偵はコーヒーを一口飲むとこう言った。
「探偵になりたいのならもっと観察力を磨くことだな。」
「はい!!」
まだまだ助手の修行は続くのでした。




