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ラップ付き小説 ReversCrown 元気ないやつこっちおいで  作者: egubi
俺たちがリバースクラウンだ

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26/60

1-7-4 CALL ME OUT 披露/刺されてから生き返れ

mcRC「この小説の歌は実際に聴けるから、聴きながら読んでみてくれよな」

聴く場合はこちら:

コピペしてブラウザに貼り付けて、、、。とぶぞ。


CALL ME OUT

https://youtu.be/Y161l0pX_wA?si=GZjh8_JyrDkMdkLv


READY

https://youtu.be/P2sNZMSjjdU?si=GsE110DD92sYEhr4


SHOWTIME!

https://youtu.be/RrqmZjsded4?si=kZt8W-O5sWGhMJaN


ATTACK

https://youtu.be/tRSOHKXvij8?si=xqiYugwdtS0mTWMu


SAY IT TO ME

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM


ORIGIN

https://youtu.be/v7r3_l4mYQM?si=l1vPLtDcNWjW9O6H


nofake

https://youtu.be/oV7c-3TJMgM?si=WDW85lU6iqQsmqZy


決めろ!はコチラ

https://youtu.be/P_2d3hcx3Uw?si=hvvTW3RMB2adTtwN


RUN IT

https://youtu.be/ptZZJdr_2hc?si=1Fw9cRYCdJAd1so4


ORDER

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM



READYの配信から、数日が経っていた。


配信の最後に生まれた熱は、まだ消えていなかった。


「夏までにREADYする」


その言葉は、最初は冗談みたいにコメント欄を流れていた。


ジム行く

服買う

飯食う

まず寝る

夏までに昨日の俺返品する

READYって言ったからにはやる


でも、そこへ別の声が混じった。


READYの最後に、女子勢が刺してきた。


モテたいなら、まず話聞け

清潔感だけじゃない

俺は俺だから、とか言って直さないのが一番きつい

自分の話ばっかりするな

指摘したら拗ねるな

変われる人は、聞ける人だよ


その一文で、コメント欄の温度が変わった。


笑いながらだった。

でも、軽くはなかった。


男子勢は、いったん沈んだ。


刺さった

それ俺かも

すみません

聞いてるつもりだった

俺は俺だからって言ってたかもしれん

痛い


女子勢は、まだ止まらなかった。


痛いで終わるな

聞け

直せ

逃げるな

でも聞ける人なら全然いい

完璧じゃなくていいから、話を聞いてほしい


その夜、mcRCはすぐに「オーダー入りまーす」と言った。


コメント欄は沸いた。


でも、そのあと、三人はすぐには曲にしなかった。


できなかった。


あれは、勢いだけで作っていい声ではなかった。


女子勢が笑いながら投げた言葉の奥には、たぶん何度も言ってきた疲れがあった。


何度言っても直らない。

言えば拗ねる。

やんわり伝えても伝わらない。

強く言えば「怖い」と言われる。

だから、もう言わなくなる。


その蓄積が、あのコメントの熱になっていた。


だから、リバクラは一度持ち帰った。


制作部屋で、何度もコメントを読み返した。


wataは最初、いつものように軽く言った。


「これ、モテたい男子を救う曲やな」


けれど、すぐに言い直した。


「……いや、違うな」


mcRCが顔を上げた。


「うん」


EGUIが短く言った。


「女子の声を借りるなら、雑に使うな」


その一言で、部屋が静かになった。


借りる。


そうだった。


これは、男三人が勝手に「女子ってこうでしょ」と歌う曲ではない。


コメント欄で実際に出た声がある。

言われた側として、痛かった言葉がある。

その痛みを、笑いに逃げすぎず、でも重くしすぎず、曲にする必要がある。


mcRCはノートに書いた。


CALL ME OUT


その下に、少し間を空けて、こう書いた。


言われる側の曲。

でも、言ってくれた側を雑にしない。


wataはペンを回しながら、何度も同じ言葉を口にした。


「Call me out……」


言ってくれ。


面と向かって。


見えていない俺を、引っ張り出してくれ。


それは、甘えにも聞こえる。


「俺が変わるために、あなたが言ってよ」と言っているようにも聞こえる。


だから、慎重にしないといけなかった。


mcRCは言った。


「言わせっぱなしにする曲にはしたくない」


wataが頷く。


「男子側が、ちゃんと痛がる曲にする」


EGUIが言った。


「痛がって終わるな。変われ」


それで、芯が決まった。


CALL ME OUTは、モテたい男子を笑うだけの曲ではない。


笑う。


たしかに笑う。


リバクラは、そこに意地悪さも出す。


全男性が刺されるのを、少し楽しんでいる。


でも、それは吊るし上げではない。


痛いところを笑って見せることで、受け取れる形にする。


否定ではなく、採点でもなく、

見えていない自分を教えてもらう曲。


そして、数日後。


配信の日が来た。



配信開始前の部屋には、少し妙な緊張があった。


黒い布。

小さなライト。

マイク三本。

ノートパソコン。

水。

歌詞カード。


机の端には、前回のREADYの歌詞カードが置かれている。


その上に、今日の歌詞カード。


CALL ME OUT。


wataは、椅子に座りながら足を揺らしていた。


「これさ」


mcRCが見る。


「うん」


「楽しいな」


mcRCは少し笑った。


「楽しい?」


「うん。楽しい」


wataは歌詞カードを指で叩いた。


「全男性が刺されるの、ちょっと見たい」


EGUIが水を飲みながら言った。


「性格悪いな」


「ソフトにや」


「ソフトならいいんか」


mcRCは苦笑した。


「いや、でも分かる」


wataが嬉しそうに顔を上げる。


「分かるやろ?」


「分かる」


mcRCは認めた。


「昨日のコメント、俺にも刺さったし」


EGUIがすぐ言う。


「死んでたな」


mcRCは眉を寄せた。


「おい」


wataが笑う。


「いや、死んでから生き返ったやつの顔してた」


「やめろ」


でも、否定はしなかった。


実際、刺さった。


mcRCは、人を見る方だと思っていた。


空気を見る。

場を見る。

誰が不安そうか見る。

誰が入りづらそうか見る。


でも、昨日の女子勢のコメントで気づいた。


見ているつもりで、見えていないことがある。


優しさに見える保身。

尊重に見える逃げ。

「相手のため」と言いながら、自分が嫌われたくないだけの態度。


それは、mcRCの中にもあった。


だから、痛かった。


EGUIも、珍しく少しだけ目線を落としていた。


「俺も刺さった」


wataが驚く。


「お前も?」


「自分の世界が強いってやつ」


mcRCが小さく頷いた。


「それは、EGUIに刺さるな」


EGUIは否定しなかった。


「悪くない。でも強い」


そういう人間は、いる。


悪い人ではない。

むしろ真面目で、筋が通っている。


でも、自分の世界が強すぎて、相手が入り込む余白がない。


その言葉は、EGUIにも刺さった。


wataは自分の歌詞カードを見て、少し苦笑した。


「俺は距離感やな」


mcRCが言う。


「声量も?」


「うるさい」


EGUIが短く言う。


「声量」


wataは顔をしかめた。


「二人で刺すな」


刺されている。


三人とも。


だから、この曲は上から言う曲ではない。


男子勢を一方的に笑う曲でもない。


もちろん、笑う。


笑うけれど、自分たちも同じ場所に立つ。


wataは、配信開始前のコメント欄を見た。


もう、待機コメントが荒れていた。


CALL ME OUT今日やるの?

READYの続き?

モテたい勢、集合

女子勢、赤ペン準備

男子勢、正座

今日は刺されに来ました

優しくお願いします

いや優しくなくていい

でも泣いたら慰めて


wataが笑う。


「もう刺される準備してる」


mcRCも画面を見る。


「えらい」


EGUIが言う。


「準備は大事」


wataが吹き出した。


「READYから全部そこに戻るやん」


mcRCは、配信開始ボタンに手を置いた。


「行こう」


wataが頷く。


「刺そう」


EGUIが言う。


「聞け」


画面が切り替わった。



「こんばんは。Reverse Crownです」


mcRCが言った瞬間、コメント欄が一気に流れた。


きた!

CALL ME OUT!

こんばんは!

刺されに来ました

女子勢です

男子勢です、逃げません

READYから来ました

今日怖い

今日楽しみ

怖いし楽しみ


wataが手を振った。


「こんばんは。今日は、怖いし楽しい回です」


EGUIが真顔で言う。


「逃げるな」


コメント欄が沸く。


逃げません

もう刺さってる

EGUIさん怖い

でも聞く

聞ける人から変われ


mcRCは、少し笑ってから話し始めた。


「前回、READYを披露しました」


「夏に向けて準備する曲です」


「心も身体も、ノリも整える」


「俺らも準備する。来てくれる人も準備する」


「その流れの最後で、コメント欄からかなり大事な声が出ました」


wataが画面を見る。


「男子勢、覚えてますか」


コメント欄。


覚えてます

忘れられません

女子勢が強かった

あれは刺さった

俺は俺だからさ禁止

話を聞け


EGUIが短く言う。


「そう。話を聞け」


wataが頷いた。


「READYは、自分で自分を整える曲」


「でも、自分では見えてないところもある」


「そこを言われた時に、拗ねるのか」


「聞くのか」


「今日の曲は、そこです」


mcRCはマイクに近づいた。


「これは、言われる側の曲です」


「でも、言ってくれた側の声を雑に扱わないように作りました」


「笑いもあります」


「痛みもあります」


「でも、最後は変わるための曲です」


コメント欄が、少し落ち着いた。


聞きます

大事に作ってくれたの分かる

笑う準備も泣く準備もある

男子勢、逃げるな

女子勢、見届ける


mcRCは、三人を見る。


wataが頷く。

EGUIも頷く。


「聴いてください」


「CALL ME OUT」


音が鳴った。


READYより少し鋭い。


でも、暗くはない。


キックは軽快で、ベースは跳ねる。

笑っているような音なのに、どこか針がある。


最初の声は、三人だった。


「Call me out

Say it to my face

見えてない俺を

Pull me out the fake」


コメント欄が動く。


きた

三人の入りいい

見えてない俺

Pull me out the fake

READYの裏側だ


「笑ってくれていい

刺してくれていい

その一言で変われるなら

それは負けじゃない」


wataが横で小さく頷く。


コメント欄。


それは負けじゃない

指摘されたら負けじゃない

拗ねるな男子勢

女子勢も刺さる

これ大事


Hook。


「Call me out

Say it to my face

見えてない俺を

Pull me out the fake」


「Don’t let me act like

I’m already done

まだ磨けるなら

That pain is fun」


コメント欄が跳ねる。


That pain is fun

痛みを楽しむなw

でも分かる

成長痛

ソフトSリバクラ

まだ磨けるなら痛いのもあり


「Point and laugh

Yeah, I need that hit

痛いくらいで

ちょうどいい real」


wataが少し笑いながら声を重ねる。


笑ってくれていい。


その笑いを、ただの馬鹿にする笑いにしない。


痛いけど、受け取れる形にする。


それが、この曲のやり方だった。


Verse 1。


mcRCの声が前に出る。


「朝のロッカー

蛍光灯の下

寝癖をごまかす

水だけの finger」


コメント欄がすぐ反応する。


いる

水だけで直すやついる

朝のロッカー見える

もう生活感

男子勢、見られてるぞ


「タイムカード切る

靴音が響く

襟は曲がったまま

今日も席に着く」


女子勢が一気に流れる。


襟見る

靴見る

机見る

小さい声の挨拶も見る

女子は見てるぞ

悪い人じゃないのに損してるやつ


そこで、音が少しだけ薄くなった。


軽い女性の声が、ふっと入った。


「ねえ、悪い人じゃないのにさ」


コメント欄が一瞬止まった。


それまで笑っていた流れが、少しだけ静かになる。


ここで

声やさしい

でも痛い

悪い人じゃないのにさ、が一番刺さる


続けて、同じ声。


「中身はあると思う

でも最初に見えるとこで、ちょっと損してる」


wataが、歌いながら小さく顔をしかめた。


コメント欄が拾う。


wata痛がってる

これ全男性刺さる

悪くないのに損してる

めちゃくちゃ言いづらいやつ

でも言ってくれるのありがたい


mcRCは、その声を受け取ってラップに戻る。


「白シャツのシワ

くたびれた靴

小さい声の挨拶

机の上の loose」


「俺は普通のつもり

真面目なつもり

でも君には

疲れた人に映ってたらしい」


コメント欄。


普通のつもり、真面目なつもり

でも疲れた人に見える

ある

自分では気づかない

CALL ME OUTされないと分からん


「見た目が全部じゃない

それはそうだろ

でも入口を閉じて

中身を見ろは違うだろ」


このラインで、コメント欄が強く反応した。


それ

見た目が全部じゃないは正しい

でも入口閉じるな

中身見ろって言う前に入口作れ

包装紙理論

男子勢メモ


Hook 2。


三人の声が戻る。


「外に出る core

中にある glow

Both sides ready

Now let me show」


コメント欄。


Both sides ready

外も中も

READYとつながってる

中身も外側も整える

これセットだわ


Verse 2。


wataが入る。


「駅前 neon

人波の ocean

声かけ one shot

即座に rejection」


コメント欄が笑う。


即拒否w

駅前ナンパ反省会

男子勢死亡

ここから怖い


wataは、笑わせながらも言葉を逃がさない。


「顔の話じゃない

彼女は笑った

距離感、声量、空気を見なって刺さった」


ここでまた、女性の声が入った。


今回は、さっきより少し硬い。


「No lookism」


一拍。


「でも no excuse」


コメント欄が爆発した。


きたああああ

No lookism でも no excuse

女子声で来たの強い

顔のせいにするな

でも努力しない言い訳もするな

逃げ道消えた

これは大事


wataが、そこを受けて一気に畳みかける。


「勘違いすんな

これは rank じゃねえ

生まれた瞬間

決まる bank じゃねえ」


「No lookism

でも no excuse

雑な approach

そりゃ即 lose」


コメント欄。


そりゃ即lose

ほんまそれ

雑なのが無理

顔じゃない、雑さ

努力の方向間違えるな


wataのフロウが細かくなる。


「距離感、清潔感

生活感、成熟感

押し引き、間合い

そこに出る人間感」


コメント欄が踊る。


人間感!

韻えぐい

内容が実用的すぎる

恋愛マニュアルじゃなくて人間マニュアル

距離感、清潔感、生活感、成熟感

全部関連してる


「聞き方

引き方

笑い方

去り方」


ここでコメント欄の温度がまた変わる。


去り方も大事

引ける男は大事

押すだけじゃ無理

聞き方、引き方、笑い方、去り方

女子勢うなずいてる


「磨くってのは

飾ることじゃねえ

逃げない日々が

形になるだけ」


さっきまで笑っていた男子勢のコメントが、少し真面目になる。


逃げない日々が形になるだけ

ここ刺さった

これネタ曲じゃない

モテたい曲なのに生活の曲

READYの続きだ


Bridge。


「見た目だけなら軽い

中身だけなら遠い

届き方まで含めて

人は人を見てる」


コメント欄。


届き方まで含めて

これ結論に近い

中身だけ見ろは傲慢

外だけでも中だけでもない

届け方も自分の一部


「否定じゃない

採点でもない

見えなかった俺を

教えてくれただけ」


このラインで、コメント欄が少し静かになった。


否定じゃない。


採点でもない。


ここが大事だった。


CALL ME OUTは、女子が男子を裁く曲ではない。


男子が女子に正解を求める曲でもない。


見えないところを、教えてもらう曲。


教えてもらった時に、拗ねずに受け取れるか。


そこに立つ曲だった。


Verse 3。


EGUIの声が入る。


音の景色が変わる。


「夕方の路地

古い喫茶店

木のドアが鳴る

低い bell の音」


コメント欄。


景色変わった

喫茶店

EGUIの世界

ここ好き

静かに刺すやつだ


「コーヒーの匂い

窓際の光

カウンター越しの

憧れのお姉さん」


コメント欄。


憧れのお姉さん

急にかわいい

EGUIにも憧れのお姉さんいるんだ

これは刺される


EGUIは、笑わせにいかない。


静かに、真正面から言う。


「俺って、何が足りないんですか」


コメント欄が止まりかける。


聞いた

これ聞けるのすごい

怖い質問

答え聞く覚悟いる

男子勢、ここだぞ


少し間があった。


その間が、やけに長く感じた。


そして、女性の声が入った。


「あなたは悪くない」


一拍。


「でも自分の世界が、少し強い」


コメント欄が爆発ではなく、沈んだ。


深く沈んだ。


うわ

これ一番痛い

悪くない、でも

自分の世界が強い

男だけじゃなく全員刺さる

私も刺さった

否定じゃないのに痛い


EGUIの声が戻る。


「その言葉で

時間が止まる

褒められたようで

ちゃんと痛くなる」


コメント欄。


ちゃんと痛くなる

分かる

いい指摘って痛い

悪意じゃないから余計刺さる

受け取れるかどうかだ


EGUIは続ける。


「その一言で

俺は立ち上がる

会計の声まで

ちゃんと変えて帰る」


コメント欄が温かくなる。


会計の声まで変えるのいい

小さい変化

そこからでいい

聞いたあと行動するの大事

変われる人は……


そこで、最後の女性の声が入った。


「変われる人は、聞ける人だよ」


配信部屋が、止まった。


コメント欄も、一瞬だけ遅れた。


そして、流れ始めた。


これ

これだ

今日の核

女子声で言うの強い

変われる人は聞ける人

男子勢メモれ

女子勢もメモる

全員メモれ


EGUIは、低く続ける。


「Call me out

その笑いでいい

痛いくらいが

俺にはちょうどいい」


Last Hook。


三人の声が重なる。


「Call me out

Say it to my face

見えてない俺を

Pull me out the fake」


「Don’t let me act like

I’m already done

まだ磨けるなら

That pain is fun」


「Point and laugh

Yeah, I need that hit

痛いくらいで

ちょうどいい real」


コメント欄は、笑いと悲鳴と拍手でぐちゃぐちゃだった。


男子勢死亡

男子勢復活

女子勢ありがとう

これはモテ曲じゃなくて更生曲

でもこういう男ならモテる

CALL ME OUTされたい

いやされたくない

でもしてくれ

ソフトSリバクラ最高


最後。


「職場の朝

駅前の夜

喫茶店の灯り」


mcRCの声が静かに入る。


「自分じゃ見えない俺を

あの子たちは見てた」


音が切れた。


三人は、すぐには喋らなかった。


無音。


でも、コメント欄だけがすごい勢いで流れていた。


最高

痛い

笑った

でもちゃんと大事にしてた

女子の声を雑に使ってなくてよかった

男子勢、ちゃんと聞け

女子勢も救われた

No lookismでもno excuse、ほんとそれ

変われる人は聞ける人だよ

READYとCALL ME OUTセットだわ


wataが、ようやく口を開いた。


「……全男性、刺さりましたか?」


コメント欄。


刺さった

死んだ

生き返った

まだ出血してる

ありがとう

しんどい

でも笑える

これ必要だった


EGUIが低く言う。


「止血しろ」


コメント欄。


そういうとこw

EGUI救急外来

飯食って止血

傷にプロテイン塗るな

飯は食う


wataが笑った。


「いや、これほんまに、ソフトなS曲やな」


mcRCは首を横に振る。


「Sではない」


EGUI。


「刺してる」


mcRC。


「刺してはいる」


wata。


「認めた」


mcRCは笑った。


でも、そのあと表情を戻した。


「でも、これは俺らにも刺さってます」


コメント欄が少し落ち着く。


「俺らが上から言ってる曲じゃないです」


「言われて痛かったところがあって」


「でも、その痛みを受け取れたら、変われるかもしれない」


「そういう曲です」


wataも頷く。


「READYは、自分で準備する曲」


「CALL ME OUTは、人に見えてる自分を教えてもらう曲」


EGUIが言う。


「両方いる」


mcRCは画面を見る。


「たぶん、セットです」


コメント欄。


やっぱり

READY / CALL ME OUT

自分で整えて、人の声も聞く

外も中も整える

セットで夏までに仕上げる

男子勢、宿題増えた

女子勢、赤ペン継続


wataがそのコメントを読む。


「“男子勢、宿題増えた”」


EGUI。


「やれ」


コメント欄。


はい

やります

逃げません

まず美容院予約する

机片付ける

人の話を聞く

距離感を学ぶ

飯食う


EGUIが満足そうに頷いた。


「飯は大事」


wataが笑う。


「最終的に全部飯に戻すな」


その後、コメント欄は男女入り混じった反省会になった。


女子勢の声は熱かった。


顔がどうこうじゃなくて、雑さが無理

自信ないのは分かるけど、こっちを雑に扱う理由にはならん

俺は俺だから、で直さないのほんと無理

指摘した時に不機嫌になる人、そこで終わる

でも、聞いてくれる人は普通に嬉しい

完璧じゃなくていいから、話を聞いてほしい


男子勢も、今回は逃げなかった。


俺、たぶん自分の話多い

指摘されたら拗ねるタイプだったかも

清潔感って髪と服だけだと思ってた

距離感、声量、空気、マジで分かってなかった

聞ける人になりたい

これ笑われながら言われた方が受け取れる

女子勢ありがとう、でも痛い


wataが、それを見て小さく言った。


「なんか、いいな」


mcRCも頷いた。


「いい」


EGUIが言う。


「刺されて終わりじゃないからな」


その通りだった。


CALL ME OUTは、刺す曲だ。


でも、傷つけて終わる曲ではない。


刺されたところから、自分の輪郭が見える。


笑われたところから、変われる場所が見える。


否定じゃない。

採点でもない。

見えなかった自分を、誰かが教えてくれただけ。


コメント欄に、また一つ流れた。


これ、READYの次に来たの正解すぎる。

READYで自分を上げる気になった直後に、CALL ME OUTで「でも人の声も聞け」って刺されるの、リバクラらしい。


mcRCは、そのコメントを読んで少し黙った。


「それ、次の考察会で話そうか」


wataが顔を上げる。


「考察会?」


「うん」


「READYとCALL ME OUTの関係」


「女子勢の声」


「男子勢の被弾」


「あと、俺らにも刺さった話」


EGUIが短く言った。


「やろう」


wataは少し笑った。


「刺されて終わるん?」


mcRCは首を横に振った。


「違う」


「刺されて、生き返って終わる」


コメント欄がまた沸いた。


刺されて生き返るw

章タイトルそれでいい

男子勢、蘇生

女子勢、救急班

READYして、CALL ME OUTされて、生き返る

リバクラ、やっぱり変な優しさしてる


mcRCは、画面の向こうに向かって笑った。


「READYとCALL ME OUT、たぶん、これはセットです」


wataが付け足す。


「男子勢、逃げるなよ」


EGUIが締める。


「聞けるやつから変われ」


コメント欄は、その言葉でまた流れた。


聞きます

変わります

刺してください

やさしくお願いします

ソフトにお願いします

No lookism でも no excuse

変われる人は、聞ける人だよ


配信は、まだ終わっていない。


夏へ向けて、自分を整える。


その直後に、人の声で自分を見直す。


READYとCALL ME OUT。


それは、単独ライブへ向けた準備であり、

リバクルー全体への宿題であり、

リバクラ自身への赤ペンでもあった。


刺された場所が、次の成長点になる。


痛いくらいで、ちょうどいい。


気づけたなら、それは負けじゃない。

mcRC「この小説の歌は実際に聴けるから、聴きながら読んでみてくれよな」

聴く場合はこちら:

コピペしてブラウザに貼り付けて、、、。とぶぞ。


CALL ME OUT

https://youtu.be/Y161l0pX_wA?si=GZjh8_JyrDkMdkLv


READY

https://youtu.be/P2sNZMSjjdU?si=GsE110DD92sYEhr4


SHOWTIME!

https://youtu.be/RrqmZjsded4?si=kZt8W-O5sWGhMJaN


ATTACK

https://youtu.be/tRSOHKXvij8?si=xqiYugwdtS0mTWMu


SAY IT TO ME

https://youtu.be/AdAhmiHwxfM?si=BMBopJs6y9S6hLWM


ORIGIN

https://youtu.be/v7r3_l4mYQM?si=l1vPLtDcNWjW9O6H


nofake

https://youtu.be/oV7c-3TJMgM?si=WDW85lU6iqQsmqZy


決めろ!はコチラ

https://youtu.be/P_2d3hcx3Uw?si=hvvTW3RMB2adTtwN


RUN IT

https://youtu.be/ptZZJdr_2hc?si=1Fw9cRYCdJAd1so4


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