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狐宮狐白の異界開拓記 のんびりしつつ便利な妖種ネットを駆使してお手軽物資調達で生活を豊かにしていきます  作者: Jまる


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第66話 ラビットシティと狐白2

 ラビットシティの劇場でしばらく子兎たちと遊んだ後、引き続きお姉さんに引き連れられて祭壇のような場所へと向かった。

 そこにあったのは空から光が降る小さな庭園のような祭壇だった。


「これが星の光を【星水せいすい】として集める祭壇よ。下にある星光インゴットで出来た容器が星水として星の光を集めて状態を維持する役割を担っているの」


「これが星の光を集める容器ですか」

 

 そこにあったのは四角形の淡く白く輝く器だった。

 星光インゴットから出来た素材には星の光を集めて蓄える性質があることが知られている。これは今後ボクも作る予定の素材なんだけどね。

 

「この星光インゴットの器なんだけど、最近損傷が見つかったの。でも私たちだと星光インゴットを作ることができないから直すことができないのよね」


「器に損傷? ぱっと見分かりませんね。ちょっと見てもいいですか?」


「もちろんよ」


 さっそく星光インゴットの器に近寄ってよーく確認してみるとたしかに外側から中へと亀裂が入っているのが見える。

 深さはわからないけどこのままだと集めた星水が漏れ出して消えてしまうことは確実だろう。


「たしかに亀裂が入っていますね。これだと後々問題が発生するかもしれません。この星水ですけど、ボクの方で預かっていいですか?」


「えっと、いいけどどうやって持っていくのかしら」


「星水用の水筒を持ってますのでそれに入れていきます。一度ボクは自分の領域に戻りますのでそこで星光インゴットの器を作って持ってきますね」


 いそいそと水筒に入るだけの星水を入れていく。大体1500mlくらい入るのでそれだけあれば十分な量が用意できるだろう。

 星水100mlで大体インゴット1つ分になるので単純な計算なら15個作れることになる。

 本来はそうなんだけど、星光インゴットを作るには星鉄と呼ばれる鉄に星水を混ぜた特殊な鉄の金型が必要となる。

 この星鉄は鉄8に対して星水2の割合で作られる。これを星光炉と呼ばれる特殊な炉で加熱すると星鉄が出来上がるのだ。


「えっ? 作るって子狐ちゃん作り方知ってるの?」


「はい。ボクの父がこういったものを作るのに詳しいんです。ボクも作れるには作れるんですがちょっと星光炉がないもので父に頼ろうかと思っています」


 というわけで早速この件を父にメッセージで伝える。すると2つ返事で使っていいよと許可が出たのでミーティアに連絡して星光炉のある場所に案内してもらうことにした。

 

「さてと、どこか使っても良さそうなゲートってありますか? ボクが入ってきたのとは別のゲートがいいのですが」


 星光炉のある場所に行くにはミーティアのいる船に直接転移する必要があるからだ。


「それならさっき私がいた広場にある中央ゲートを使うといいわよ? あそこからなら座標さえ知ってればどこにでも転移できるから」


「なるほど。さっそく向かいましょう」


 祭壇のある場所は先ほどまでボクたちがいた劇場の真裏に当たる。つまり中央ゲートまではすぐという場所に位置している。


「それでゲートからどこに向かうの?」


「はぁはぁ……。ええっと、ボクの……はぁはぁ……領域を経由して……げほげほ……そこから、ぜぇはぁ……移動します……」


「な、なるほど。ねぇ子狐ちゃん? 300mくらいしか走ってないんだけどどうしてもう息切れしているの?」


「ぼ、ボクは……運動が苦手、なんです……」


 正直走る必要はなかった気がする。でもなんとなく急がなきゃという思いがボクを走らせるに至ったのだ。


「そ、そう。あまり無理しないでね? そういえば今更だけど私は【更紗さらさ】っていうの。よろしくね」


「ボクは、狐白です。ふぅ。落ち着いてきました……」

 

 どうにか中央ゲートまでたどり着いたボクは、更紗さんに端末内の座標を伝える。これでこの中央ゲートからボクの領域へと飛べるはずだ。


「よしっ。入力成功。ところで子狐ちゃん? 私も子狐ちゃんの領域へ行っても大丈夫かな? その先は無理かもしれないけど」


「ほ? 構いませんよ? でも大丈夫ですか? 向こうは明るいですよ?」


 黄昏時の世界の人が明るい領域へ出て来ても大丈夫なんでしょうか。


「あ、別に大丈夫よ? あっちはいつでもあんな感じだけど私たちには別の居住区のある領域もあるし」


「あっ、そうなんですね。てっきりあそこだけにいるのかと」

 

「劇場の裏から行くのよ。といっても劇場がお休みの時間じゃないと移動できないんだけどね」


「それはなんとも、気になる話ですね」


「よかった。今度お休みの時に案内してあげるわね」


「ありがとうございます。とりあえずボクの領域へ移動してしまいましょうか」


 いつになるかわからない約束をしつつ、ボクたちはラビットシティから領域へと移動するのだった。

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