第49話 プレゼント整理
早速部屋で両親が残していったプレゼントを確認してみる。
そこに入っていたのは3つの結晶と1つのクリスタル、それと衣服類と新しい端末だった。
「主様、こちらはなんですか?」
プレゼントの内容を確認していると桃花が近寄ってきた。振り向くと興味深そうに箱の中身を見つめている姿が目に入る。
「両親からのプレゼントですよ。新しい端末に結晶にクリスタルに服ですね」
「なんだか可愛らしい服ですね。主様はいつも白いローブを着ていますので着替えてみてはどうでしょうか?」
桃花の前でプレゼントを取り出すと、そんな言葉を返されてしまった。
送られた服は複数あり、カジュアル系のものや可愛らしいワンピースやシャツとスカート、下着などが入っていた。
可愛らしいワンピースは水色やピンクなど複数の色が入っており、ちらちらと桃花が視線を送っている。
「ピンクのワンピース、桃花に似合いそうですよね。着てみませんか? サイズ的にはほぼボクと変わらないでしょうし」
「えっ? いいんですか?」
「もちろんです。桃花はボクより少し身長は低いですけど十分着られるはずです」
とはいえ桃花は髪もピンク色なのでピンクピンクになってしまいそうだけど。
「嬉しいです。ちょっと気になっていました」
さっそく桃花は今着ている普通の布の服を脱ぐと、素っ裸になった。
それからいそいそとワンピースに頭を通して袖を通す。
そういえば桃花は下着の類持ってなかったんですね。今更ながらにそのことを知る。
「お~、想像通り可愛いですよ」
桃花の髪は背中くらいまでの長さになっているのでより一層美少女らしさがアップしていた。
顔も可愛いので可愛い系のワンピースが良く似合っている。
なおこのワンピース、なぜかリボンが多く付いているのだ。
「えへへ。ありがとうございます。主様」
「うんうん。それは桃花にあげますから着ちゃってください。母はボクなら何でも可愛いって言って色んな色のを買ってくるんですよ」
実際ボクが着ていない服もたくさんあるので、あとで桃花たち用に持ってきて配布するとしよう。
下手をすれば週1で服が増えるんだもん……。
「ご主人様なにやってるんですか~! ってあれ? 桃花なんか可愛くなってる?」
「今はもらったプレゼントの整理をしていました。桃花にはワンピースをあげたんですけど、瑞葉にもあげるので少し待っていてください」
「どう? 瑞葉。似合ってますか?」
「うんうん! とってもかわいい!!」
瑞葉は桃花の服を見て可愛い可愛いといって褒めまくっている。そのせいか、桃花がだんだんと照れていき「ほ、誉めすぎです……」と言い出し始める始末。
この2人は本当に仲が良い。
「さてと、こっちの水色のワンピースを瑞葉にあげます。似たような感じになっているので桃花とお揃いになれますよ」
「わわっ!? いいんですか!? 嬉しいです!」
元気な瑞葉はさっそく目の前でお着替えを始め出した。やはり布の服の下は全裸のようで、下着類はどこにも見当たらなかった。そういえばちびっこ精霊たちの下着事情については全く知りませんでしたね。
「ふふん。さっそく着てみました。ご主人様、桃花、どうですか?」
若干どや顔をしつつも可愛くポーズを決める瑞葉。
瑞葉は髪の色も水色なので、全体的に水色で統一された感じになっている。
「うんうん。とても可愛らしいです」
「瑞葉かわいいです」
「えへへ~」
褒められた瑞葉はとっても嬉しそうな顔をして照れていた。
相変わらず可愛らしい2人だなぁと微笑ましくなってしまう。
クルスたちの分の服もちょっと購入を検討しないとかなぁ。
特に下着などの必需品を中心に。
残りの服はとりあえずアクアに任せつつクルスとルナにも選んでもらいましょうかね。
そう考えたボクはアクアとクルスとルナを呼び出すことにした。
「狐白様? いかがなさいました? ってなんですか、この異様な力の集合体は」
すぐにやってきたのはアクア。さすがメイド素早い。けど、部屋に入るなりボクの近くにあった結晶を見て引き気味の顔をする。
「ん? あぁこの結晶ですか。こっちのオレンジ色のが【陽光結晶】でこっちの白い色のが【星光結晶】、こっちも白っぽいですが【月光結晶】ですね。んでこっちのクリスタルが【ネブラクリスタル】です。どれも今後の作業に必要な物ですよ」
「は、はぁ……」
ちなみに【陽光結晶】は太陽の光を集めて生成された結晶体で、【星光結晶】は夜空に輝く星々の光を集めて生成された結晶、【月光結晶】は月の光を集めて生成された結晶となっている。陽光と星光は元を辿れば同じものなのだけど用途や性質がだいぶ異なっているので別物だ。
対する【ネブラクリスタル】は星雲のエネルギーを集めたクリスタルとなっている。扱い方を間違えれば今いる恒星系が軽く吹っ飛ぶくらいには強力な力が眠っているので注意が必要。
「まぁこれは他の子たちが触ってもただの結晶体ですので安全ですよ。クルスやルナ、ミーティアでも扱えませんから」
「申し訳ありません。私では理解が追い付かないようです。長い時間を生きているのに申し訳ございません」
「まぁちょっと概念が違いますからね。ん~でも、もしかすると近いって意味では【ダイア】と【オニキス】の扱う力に似ているかもしれませんよ。あ、そういえばクルスとルナはどこに?」
求められたので軽く物品の説明をしてしまったがクルスとルナが来る気配が一向にない。
するとアクアが申し訳なさそうに口を開く。
「少し前にミーティア様と一緒に周囲の探索に出かけられました。狐白様が部屋に入ったあたりでミーティア様がお誘いしたようです」
「あー。ミーティアはあの2人のお姉ちゃんですもんね。わかりました。今こっちにある服は両親が贈ってくれたものなのですが、ミーティアも含めて3人に似合いそうなものがあったらあげちゃってください」
「承知致しました」
そうやってボクはアクアに服を一式渡すことに。あ、下着はボクが回収しておきますけど。
「ではちょっとベアトリスさんの領域の安定化とダラム探索に戻るので、またあとできますね」
「はい、お気をつけて」
そんなこんなで安定化に必要な物だけ用意して、さっそくベアトリスさんの領域へ向かうことに。
まだダラムの宿も体験してませんしね。




