第29話 レッツ錬金術
しばらく錬金術士専用サイトを見ていたら釜の水が沸騰していたので魔法石を投入する。
釜に取り付けた魔法石から最初の魔力が水に溶け出し魔法水の下地を作る。
その後再度魔法石してさらに効果を強めるといよいよ魔法錬金の開始だ。
魔法鉄関係の素材で釜を作れれば最初の魔法石を無駄にしなくても済むんだけどなぁ。
「さて、まずは簡単な滋養強壮薬でも試しに作ってみますか」
魔法石を投入されたお湯は少し黒めの色をしている。
ここに薬研ですり潰した滋養強壮効果のある薬草の粉と効果補強のためのきのこ類を加える。
調合の安定性のために周囲に描かれた魔法陣に妖力を追加。
実はこれ、魔力じゃなくても起動するんですよ。
そしてそのままかき混ぜてしばらくすると魔法液の大部分が一気に蒸発して水蒸気が上に上っていく。
この過程で魔法液の魔力が錬金物に凝縮されるので、後は備え付けてある排出栓から内容物を容器に移して完成。
魔力と素材の効能がいい感じに混ざった魔法薬、滋養強壮ポーションの完成。
これ一本で疲れが吹っ飛ぶ優れものである。
ただし一日一本までですけどね。
「うんうん。完成完成。これなら次の素材も作れるかな」
次は鉄板に魔力付与をしたいところ。
やり方は簡単で魔法液に鉄板を投入して効果補強のために鉱石やインゴットを追加。
魔法液が蒸発して錬金物が残れば成功。
もし錬金物が残っていなかったら失敗だけど。
魔法錬金は不思議なもので時折錬金物が消失することがある。
たぶんうまく融合できなくて崩壊したんだとボクは思っているけどね。
「というわけでちょっとずるだけど生命の雫の作成を始めましょうか」
さっきと同じように魔法液を作るところから始める。
しばらくまたネットを見てすごし、出来上がったところでクリネーミスティックハーブをすり潰したものを投入。
この薬草は魔力回復を助け、自然から少しずつ必要量だけ吸収する働きがあるそうだ。
でもその魔力の回復と吸収を助けるという効果を大蛇の血の効果で生命力の回復に変化させ、その後アクアからもらった精霊の宝石で効果を強くする。
精霊の宝石はそれ自体が力の塊なので効果を増幅させるという効果を加算してくれる。
そうしてしばらく混ぜ続けると、安定したのか結構な量の液体が釜に残った。
この量の増減は使った素材の品質によるので、良いものを使えばたくさんできるのだ。
まぁ精霊の宝石は下級精霊も作れるし、大蛇の血は別にヤマタノオロチさんでなくてもいい。
成功率に関してはなんとも言えないけどね。
「よーし、でーきた」
こうして残ったのは赤色をした液体である。
これが生命の雫であり、強力な回復効果や蘇生効果をもっている霊薬なのだ。
後は瓶に詰めて妖種ネットで販売する準備をする。
これで良いお金稼ぎになるはずだ。
「さてさて、今の買取価格はーっと」
妖種ネットで生命の雫の買取価格を見ると欲しい人や世界、状況によってまちまちなのがわかる。
特に高い金額で買い取ってるところはどこかの異世界の神族のようだ。
たぶんダンジョンに保管したり神々の〜っと名の付くお酒にするのだろう。
今回は知り合いに卸す分とオークション用の分を用意しておく。
オークションは1で知り合いに卸す分は8といったところだ。
なぜかというと大蛇の血をもらうときに生命の雫の買い取りを希望されてたからだ。
「さて準備は完了っと。あとはショップ二納品して、取り置き予約分とオークション分、通常の小分け販売分を設定してっと」
今回はこれでがっぽりポイントが稼げるだろうから、その分で鉱石類を大量に買い漁ろうと思う。
ふふふ、実に楽しみです。




