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狐宮狐白の異界開拓記 のんびりしつつ便利な妖種ネットを駆使してお手軽物資調達で生活を豊かにしていきます  作者: Jまる


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第25話 イストー探索者組合2

 「この資料室では文字が読めない、または書けない人向けの読み書き教室があります。もしわからない場合はそちらをご利用いただくことも可能です」

 

 探索者組合の受付のお姉さんの話を聞く限り、結構支援は充実しているように思える。

 書けなくても読めれば大丈夫という話はよく聞くけど、1から教えてくれるところは珍しいのではないだろうか。


「ではお次は戦闘訓練室をご案内しますね」


 お姉さんはそう言うと次の部屋へと歩き出した。


「途中途中には休憩スペース? みたいなのもあるんですね。外観は結構大きそうでしたし」

「えぇ。なにせこの組合単体で運用しているわけではありませんので。建物内を進むと他の組合に行き着きますし、中央奥側の部屋には会議場がありますので。最近はコーヒー豆を南方から輸入してカフェとかいうものを設置したりしています」

「へぇ〜」


 街の規模は大きいので結構儲かっている様子だ。

 それにしてもカフェか。

 誰が始めたんだろう? そういえば日本人みたいなのが集まってるところがあるって聞いたっけ。

 ボクがそんなことを考えていると次の部屋へとたどり着いた。


「こちらが戦闘訓練室です。対人戦闘訓練、魔物や獣などの狩猟訓練、魔法訓練など様々な訓練が可能です。新規登録者で戦闘経験が浅い方向けの講習や実技演習なども開催していますよ」


 想像以上に至れり尽くせりだった。

 ちょっと設備が充実しすぎじゃないですかね?


「皆さんは見たところ年齢様々ですがご自身の強みを理解していそうな気がしますね。パーティーを組まれているのでしたらぜひ新規登録してみてはいかがでしょうか? もちろん他の組合にも所属できますし、他の都市の組合のような強制依頼のようなものもありませんよ」


 強制依頼。

 物語を読む上で時々出てくる単語だ。

 ある程度実績のある冒険者を強制的に動員するような、そんな使い方だったはず。

 まぁここでは探索者だけども。


「そうですね。登録するのもありかもしれません」

「それは嬉しいです。身分証はお持ちでしょうか? もしなければ申請することも可能ですが」

「あ、こちらの4人は今作成中ですが、ボクとこの子たち3人は持っています」


 早速神殿で作成してもらった身分証明書を提示する。


「拝見します。ふむふむ。星神教の神殿発行ですか。種族も珍しいですが神殿発行というのが特に珍しいですね」

「そうなんですか?」


 お姉さんいわく、神殿発行の身分証は珍しいとのことなのだが、どういうことなのだろうか。


「星神教は神殿関係者以外には身分証を発行しません。ですので身分証明書を発行してもらうには神殿関係者と認められるかもしくは巫女様にお力添えいただくかの方法しかありません」

「なるほどです。でも神殿関係者になれれば発行はしてもらえるんですよね?」


 ボクたちはマールさんの伝手で発行してもらえたが一般的にはどうなんだろうか。


「【信仰する】のは自由なのが星神教ではあるのですが、神殿関係者になるにはとある素質が必要になるそうです。太鼓の昔に存在したとされる【星を渡りし者】の因子を受け継ぐか、その神々の眷属である必要があるとされています。因子自体は時折先祖返りのような形で発現するようで、年に何人かは神殿関係者になるようです。また巫女様と知り合えるかは運次第になりますが、因子よりは可能性があります。ただ、巫女様と知り合えたからと言って確実に発行されるかは不明ですね。過去に接触を図った王侯貴族ですら発行されることはありませんでしたから」


 どうやら星神教は相当特殊らしい。


「星神教の信者や神殿関係者は見ればわかります。胸元や腰元に黄色の星と青色の球体をつけた証を下げていますので」

 

 なるほど、そういえばそんなようなものを見たような気もする。

 後で詳しく見てみようかな。

 でもそう考えると、ボクは軽率に身分証の発行をお願いしたけど、大丈夫なのだろうか?


「さて、こちらを一時的にお預かりしますので発行までしばらくお待ちください。その後のご希望はございますか?」

「あ、えーっと。錬金術を学んでいるのでそちらの方を見てみたいなと」

「かしこまりました。後ほど錬金術士組合にご案内いたしますね」


 こうしてボクたちはイストー探索者組合に登録することになった。

 荒くれ者がいるのかと思っていたけど、全くと言っていいほどいませんでしたね。

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