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狐宮狐白の異界開拓記 のんびりしつつ便利な妖種ネットを駆使してお手軽物資調達で生活を豊かにしていきます  作者: Jまる


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第24話 イストー探索者組合1

 イストーの街、南の大通りは人か荷車しか通れない決まりがあるらしい。

 というのも南の大通りは全面石畳の路面になっており側溝にある排水口から雨水を流すという仕組みを採用しているらしい。

 そのため石畳の上を馬車が歩くと、通行の際に落とした馬の落とし物が石畳の隙間に入り、悪臭を放つかららしい。

 なお、馬車が通れる通りは歩行者通路のみ石畳で、車道は土の地面を整備したものとなっているようだ。

 案内板に書いてあった。


 南大通は道の両脇にも露店が出ているようでどこか縁日のような、もしくは酉の市のような光景を彷彿とさせていた。

 この街は以外にも規模が大きく、この地域では一番の富裕都市らしい。

 しかも領主はおらずいわゆる都市国家のようなスタイルを取っているとのこと。

 とはいえ、他に衛星都市はなくマールさんの住むウルズ村といくつかの村と小さな街がある程度のようだ。

 それ故かはわからないけど、傭兵組合も存在しているとのこと。


「大通りに来たのは良いですけど、大きな看板が出ていないせいで建物の中身がわかりにくいですね」


 よくある大きな看板のようなものはなく、なんのお店かは小さく紋章のように建物正面に刻まれている程度だった。

 例えば途中で見つけたお店では草と瓶のマークで薬屋、槌と金床で鍛冶屋、剣と槍で武器屋、鎧で防具屋といった具合で自己主張をしていた。

 

 ちなみに探索者組合の隣は商業組合で、その隣は魔術師組合、さらにその隣が錬金術士組合とのことだ。

 一応一所にまとまっているので一度見つけてしまえば楽だろう。

 ちなみに傭兵組合は衛兵隊事務所の近くらしい。

 大体門の近くといったところだろうか?


 少し店を覗き、みんなと話しながら道を進んでいくと例の探索者組合を見つけることができた。

 マークは靴と地図だ。

 ここがいわゆる冒険者たち、ここでは探索者とのことだがそういった人たちの集まる場所らしい。


 探索者組合の扉は両開きの大きな扉で、そこに真鍮の金具がついている。

 ボクは重そうだなと思いながらもそれを引く。

 すると案外簡単に扉は開いた。


 早速中に入る。

 よくある冒険者たちがジロリと入り口を見る、ような光景はなく、まるでお役所のように静かで落ち着いた無機質な場所だったので驚いた。


「ようこそいらっしゃいました。こちらはイストー地域探索探索者組合本部です。こちらにはご依頼でしょうか? それとも新規登録でしょうか?」


 入り口はいるとすぐ正面に案内カウンターのようなものがあった。

 そこにいた受付嬢のような美人さんが、ボクたちを見て一言。


「登録するかは考え中ですけど、見学させてもらえないかと思いまして」


 とりあえずどういうところかわからないので見学ができるかを確認することに。

 するとお姉さんは笑顔でボクに「もちろんです」と答えてくれた。


「それではまず探索者組合の内部をご案内いたしますね」


 他の仕事は良いのかすぐにお姉さんがボクたちを案内し始めた。

 まず向かうのはさらに奥にある横に長いカウンター。

 並んでる人が多いのはどこも同じなのだろうか。

 ただ並んでいる人は武具を装備している人が多いように見受けられる。


「このカウンターでは依頼の登録、依頼の受諾、依頼の報告が行なえます。支給品がある場合には少し奥にある引き換え所で引換券を渡して支給を受けることができます」


 お姉さんが指差す方向にはこの世界の文字で【消耗品支給所】と書かれた看板がかけられていた。

 その下には何人もの人が並んでいて、奥のカウンターでは職員がいそいそと動き回りながら支給品の受け渡しと説明を行っていた。

 まるで調剤薬局である。


「支給品を使い切れなかった場合は返還する必要がありますが、全て使ったからといって依頼報酬に変更はありません。それでは次はあちらの扉の奥にいきましょう」


 消耗品支給所の簡単な説明を受けると、次は反対側にある扉へと向かった。

 そこにはたくさんの机と本が置かれている光景が見えた。


「こちらは依頼を受けた際の情報収集を目的とした資料室です。当組合では依頼前には必ず事前情報の確認と出遭うであろう脅威についての確認が必要となっています。ですのでただ力だけ、ただ体力だけではやっていくことはできません」


 お姉さんは冷静にそう語る。

 あれ? 探索者の人って意外と頭良い?

 異世界に来てその場所の情報を知ってまた1つ賢くなった気がした。

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