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狐宮狐白の異界開拓記 のんびりしつつ便利な妖種ネットを駆使してお手軽物資調達で生活を豊かにしていきます  作者: Jまる


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第21話 開拓の進捗と精霊たちの事情

 メルディアたちと一緒に妖力飴を作った翌日、今日もメルディアは狐耳を生やして遊んでいた。

 ちなみに狐の尻尾も生えるようで、どう考えても変身している様子。

 原因はボクが作った妖力飴で、にが甘いと評価されたにもかかわらずなぜかメルディアにもっと欲しいとせがまれてしまったのだ。

 そんなわけで妖力飴一袋は現在メルディアの手中にある。

 

 そして現在、メルディアは耳をピコピコ尻尾を振り振りしながらほかのフェアリーノームたちに見せびらかしていた。

 そんなメルディアを見たフェアリーノームたちは尻尾や耳に触れ、感触を確かめながら何かを考えている様子。

 やがてメルディアがフェアリーノームたちに身振り手振りで何かを話しかけると、全員が揃ってボクの方を向いた。

 どうやら変身したメルディアが羨ましいらしい。

 手に持った飴の袋を指さし、ボクの方を指しては何かを話しているのだ。

 どうやらみんなの分もボクに作ってほしい様子。

 さて、どうしたものだろうか。


「とりあえず作り置きがあるので内容量は少なくなるけど、ある分配りますね」


 というわけで保管分を放出。

 フェアリーノームたちは大喜びで飴の小袋を受け取ると、さっそく狐耳を生やしていた。

 ボク以外にもモフモフした存在がたくさん現れた瞬間だった。

 一時的にだけど。


「雇い主殿の作るその飴、彼女たちの存在に何かしらの要素を追加できるのか。仮にも異界の女神の欠片と云われている存在なんだがな」


 通りかかったガルドさんが一言。

 どうやら見ていたらしい。


「高天原の天津神や人間界の国津神とかほかの妖にはそんな効果なかったんですけどね」


 彼女たちが特殊なのだと思っておこう。

 もしかすると契約者に染まるタイプだったのかもしれないし。


「そうじゃ、雇い主殿の家だがフェアリーノームたちが担当したいらしくてな。わしらは素材提供などがメインになった。彼女たちは奇妙な技術を使うからおかしな家が出来ても悩まないようにな」

「は、はぁ……」


 ガルドさんの忠告も謎だった。

 奇妙な技術とはなんなんだろうか。


「まぁいずれわかるだろ。彼女たちは彼女たちで自分たちの世界を持っているからな」


 どうやら女神の欠片と云われるだけあって自分たちの世界を作って住んでいるようだ。

 どんな世界なのか、ちょっとだけ見てみたいかもしれない。


「それと小型の倉庫を作っておいた。頼まれていたサイズだが、ほとんど何も入らないがいいのか?」

「あ、ありがとうございます。その小屋は個人用の倉庫の予定ですので大丈夫ですよ。みんなが使う物資を入れる倉庫は別に大きなものを作る予定ですし」

「そうだな。用地は確保してある。ただ開拓のスピードと住人希望者の増加具合が見合ってなくてな。若干現場は混乱気味だ。正式な住民を受け入れる前に諸々考えておいた方がいいだろう」


 ガルドさんからの報告を受けた後、ボクはアクアの元へ向かった。

 するとそこにはたくさんの人や動物が集まっていたのだ。

 傍らには木の看板が設置されており、向こうの文字で【下級精霊用】などと書かれている。

 どうやらあの人や動物たちは精霊らしい。

 でも下級精霊って向こうでは光の球だったよね?


「今回の募集というかしばらくは人型精霊のみの募集ですので人型以外は環境が整うまでは元の場所での生活をお願いします」


 アクアがそう話すといくつかの光の球がその場を離れていった。

 残ったのは人型のみ。

 大きさ様々、年齢様々なようだ。

 もちろん性別も分かれている。

 見た目判断だけどね。


「狐白様。こちら移住希望予定者たちです。私たちが契約した影響か、もしくは精霊界に近い性質の影響かは分かりませんが、下級精霊たちも精霊界での姿と同じような姿になれるようです」


 アクアがいうには精霊界では下級精霊たちもそれぞれの姿で生活しているらしい。

 人間界では維持できず光の球になってしまうようで、維持できるくらい強い力を得れば中級精霊になれるようだ。

 でも下級精霊でも見た目年齢は様々なんですね。

 初知りです。


「古い下級精霊や新しい下級精霊もいますし、精霊界では普通に働いている精霊たちもこちらに来ていますからね」

「そうなんですね。精霊界かぁ。てっきりふわふわ浮いている、そんなのんびりした世界かと思っていました」

「ふふ。そうですね。人間たちもそう思っているみたいですが、見えないだけで人間社会と大して変わりません。王が治める領域に家を建てそこに住み、それぞれのために働くという構図は一緒です。人間界ではそういうことができないので人間界で力を得て成長するまでは光の球の姿であちこちを飛び回っているといった感じです。中級精霊以上であれば力を隠す方法を覚えることで人間社会に紛れ込むことができますから」


 どうやら人間界と精霊界では生活の仕方が違うらしい。

 人間界に来る人型精霊は基本的に強い力のある精霊。

 それ以外は光の球の姿で力を得る修行のようなことをしているのだろう。

 もしかして精霊って案外自由ではない?


「移住希望者は誓約書をよく読み待機していてください。どうしても今移住したい場合は私たちに相談の上、自分たちで建築をすることになります。建築担当者たちは現在予定が埋まっていますので各々注意を」


 アクアがそう言っても人型精霊が減らないので全員今移住希望なんだろうなぁ。

 またテントや小さな小屋が増えそうだ。

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