3. 1日目 王登場
名前考えるのに毎度苦労します(;^ω^)
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「ルーナ。やっぱり体調不良ということで謁見を欠席できないのか?このままでは、私の胃に穴が開きそうだ」
「そんな事を仰られても無理なものは無理です!さぁ、もう謁見の間に到着なさいます。背筋を伸ばして下さいませ」
ルーナが私の背中を押し、ドアをノックする。その音に呼応するように扉の内側に立っていた騎士の二人が同時に扉を開く。ルーナはいつの間にか私の後ろに控えており、もう後戻りもできない。
内心は逃げ出したい思いで一杯だが、それをおくびにも出さない。
外面を取り繕う事だけは一級品だろうな、私は。
取り敢えず兄上と姉上に言われた通り二人のお出迎えをするために、玉座からは離れた部屋の端で待機する。
(早く終わってくれ。まぁ、意地悪なお二人のことだ。私を待たせるためにもっと遅くに来るだろうな)
そう考えていると、アリア姉上が部屋に入って来た。彼女の銀髪がよく映える白のドレスを身に纏って、どこか憂いを帯びた瞳でこちらを見てくる。しかし、声をかけられることはなく、彼女も専属侍女とともに私とは反対側の隅で待機する。
十数分経った頃だろうか、アナスタシア姉上が入ってこられ、五分もしないうちにアダルウォルフ兄上が謁見の間に到着する。二人とも、私とアリア姉上には一瞥をくれるだけで、挨拶をすることはなく少し玉座に近い位置でアナスタシア姉上がアリア姉上側に、アダルウォルフ兄上が私側に並ぶ。
(これで兄弟だというのだから、悲しいものだな)
どうでもいい事を頭の中で考えつつ、残りの人達を待っているとようやく扉が開く。
そこには、エレノア姉上がいた。私は慌てることなくカーテシーをし、他の皆も同様に頭を下げる。その様子に満足したのか、持っていた扇子で口許を隠すと部屋の中央に向かって歩いていき、アナスタシア姉上の隣に並ぶ。まぁ、隣とは言っても、エレノア姉上はかなり玉座に近い位置にいるのだが―――。
そうして、監視していたのかと疑いたくなるほどのタイミングで、マクシミリアン兄上が到着する。
(エレノア姉上が並んだと同時に入ってこられるとはな…)
どこか呆れたように思いつつも、先程と同様に、エレノア姉上を加えたその場の全員が兄上に向かって頭を下げる。
兄上は、まっすぐ玉座に向かって足を進め、アダルウォルフ兄上側に並ぶ。もちろん、マクシミリアン兄上が最も玉座に近い。
(さぁ、これで残りは父上だけだな)
「「国王陛下のおなーりー--!」」
扉付近で待機していた騎士の二人が父上の来訪を告げる。それを合図にこの場の空気が張り詰めたのを私は知覚する。
私達の時よりもゆっくりと、騎士たちが扉を開け、敬礼をする。
(いらっしゃったか)
この国を統べる王の登場である。




