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側室出身王女と正室出身王女の世界転覆  作者: 空色 蒼
第一章 貴族院編
14/43

14. 2日目 獲得

投稿してたつもりが、忘れて次話を投稿していました!

こちらが本来の14話です!


意外と話の繋がりが切れてなかったので、違和感無く読み進められた読者の方もいるとは思いますが、こちらの不注意で申し訳ございませんでした!

□■□



 「君は本当に他の方々とは違うようだな、ライリー・エルヴィス。まさか王族が実験室を使いたいなどと言ってくる日が来るとは…」


 そこまで驚かれるとはこちらも予想外だったのだがな…。あの髭の男性なんて石像の様に固まって動かなくなってしまったぞ。


 「私は兄上達とはそりが合わないものですから」


 「そうか…。まぁ人間は誰しもが協調して生きていけるモノでもない。それよりも実験室の話に戻すが、ここ貴族院では実験室の使うのに許可をもらう、という手続きは一切ない。何分にも研究職は不人気でな……実験室は余り放題という訳だ。だが、管理の点でそのような事は後々面倒を起こしかねない―――生徒の無断使用などが多発しても困るということで、一つ君にやってもらわなければならない事がある」


 クラウスの話を聞く限り、この国の子供たちは自分の実力を手っ取り早く示せる騎士団などに強い憧れなどがあるようだ。悪しき主義もここまでの影響力があると考えると、この国の発展は今後難しくなりそうだ。何故、隣国のような政策を取ってこなかったのか、一人の王族として頭が痛いことだ。


 「それは一体…?」


 部屋から退出した私はクラウスに連れられ、教諭室と書かれた部屋に案内される。室内は私が最初にいた教室の三倍ほどの広さがあり、丸テーブルを囲んで談笑する見知らぬ先生方の姿が見える。彼等に見られながらも、部屋の奥へと連れられると大きな金庫の前に立たされる。


 「これは貴族院が所有する部屋の全ての鍵が保管されている金庫だ。君には自分が使う部屋の鍵の所有者登録を行ってもらう。金庫はもう開けてあるから、どこの部屋が良いか教えてくれたまえ」


 「その所有者登録に数の制限などはあったりするのでしょうか?」


 「ん?いや、一つの鍵に一人という制限はつくが、一人が何本までしか登録してはならないという決まりはない。なんだ、一つの部屋が欲しいわけではないのか?」


 「えぇ。所有できる部屋が多いことに越した事はありません。それとどの実験室が良いかと聞かれても、まだ全ての棟を見てきた訳ではないので、クラウス先生にお薦めの場所をお訊ねしたいのですが…」


 自分の要望を伝えるとクラウスは、確かにそうだな…と呟くように私にお薦めの場所がどこかを思案している。その間、先程まで自分が通ってきた道を振り返ると先生達がこちらを見てきているのが解る。上手く視線を外しているようだが、肌に突き刺さるこの『見られた感覚』というものは長年の王族としての経験が教えてくれる。


 (一生徒として私を見ているのか、はたまた王族としてか…) 


 どちらにせよ今彼らに関わる理由はないし、授業以外で会うことも無いだろう。無視だな、無視。


 「あそこはどうだろうか…?」


 …っと、そんな事を考えていると、どうやらクラウスの方で場所の目星がついたみたいだ。


 「どこか思いつかれましたか?」


 「あぁ。君は部屋の数を優先順位に置いているみたいだからな、旧棟はどうだろうか?今はもう使われていない棟だが、設備は実験棟と同じものが使われていて、実験室の数も二十はあったはずだ。教室がある棟からは離れてはいるが、その分研究には集中しやすい環境にはなっている」


 「そうのような場所が…。なるほど、かなり魅力的な物件ですが……実験棟と同じ設備ということは旧棟も名前の通り古いという事ではないのですよね?何故今は使われていないのでしょうか?何か事件でもあったのですか?」


 「………」


 何故黙るクラウス!?何か貴族院内でのタブーに触れてしまったか?その薄目をかっぴらいて静止しないでくれ!


 「あの~~~」


 「はっ!あ、いやっ!……君の兄であるマクシミリアン様による提言のため…旧棟は使われなくなったのだ…」


 「兄上が提言?それはどのような…?」


 「私が直接聞いた訳ではないが、担当した者が言うには『何故この私がわざわざ遠い棟まで足を運ばなければならない。私の時間を無駄にするな、この下民が』と仰られたそうだ。だから、国中の土魔法の使い手を呼び、改めて旧棟の代わりとなる棟を建設し、旧棟は使われなくなったという訳だ」


 その工事が行われたのが兄上が入学した年の頃だという。今では聡明な兄上が、そのような馬鹿らしい理由で棟を廃止に追い込んだのはまだ幼かったためだとは思うが…。


 (…兄上。それはないです!!!い!く!ら!なんでも!権力の乱用が過ぎます!)


 「ハハ…なるほど……」


 「…あぁ、そういうことだ。それでどうするかね?今なら旧棟は使いたい放題だ」


 「そうですね。では、有難く……旧棟にある全ての実験室の鍵を保有させて頂きます」


 兄上のおかげで無事自分用の実験室を得ることが出来るのは良いが、素直には喜べないな…。



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