2-70、大激戦の女子個人形!
ワアアアアアアアアアアアアアアアッ!
「「「「「 黒田先輩ーーーーっ! ファイトーーーーーっ! 」」」」」
「「「「「 黒田ぁーーーっ! がんばりまっしぃーーーーーーっ! 」」」」」
ワアアアアアアアアアアアアアアアーッ!
石川陣営が一気に湧き、選手へ声援を送る。加賀梅花女子高校は北陸地方で指折りの名門。
森畑がこれから戦う相手選手は、中部地方大会で優勝経験もある実力者らしい。
「(石川県の選手か。初めて当たるなぁ。どんな形をぶつけてくるのだろう・・・・・・)」
森畑が相手の動向をじっと見つめる。相手選手は整えた前髪をさっと指で直し、入場。
ゆっくりと歩を進め、きりっとした目を開き、一気に力を解放したかのように発声。
「サイファアーーーーーッ!」
演武するのは、剛道流の第一指定形、サイファ。大きく左右に移動して片足立ちで蹴りを放つなど、独特な動きが盛り込まれた、バランス感覚と緩急が難しい難易度の高い形だ。
スウッ・・・・・・ フウウゥ ハァァーッ・・・・・・
ススウーッ シャアッ シュパッ! ススウーッ シャアッ シュパッ!
ススウーッ シャアッ シュパッ! ササァ シュバッ! ササァ シュバッ!
脇に拳を引いて構え、横向きで一気に腰を落として裏拳打ち。そして真横に動いて、片足立ちからの左右の前蹴り。序盤からこの部分の表現力が試されるが、相手選手のサイファはかなり練り込まれた感じの動きだ。
ズババッ パァン! クルン ズババッ パァン!
ダンッ アァーーイッ シュッ! ダンッ アァーーイッ シュッ!
ズバアッ! スススーッ ギュルンッ! ハァァァァーッ・・・ スウッ
「「「「「 きまったぁーーーーーーっ! パチパチパチパチパチパチパチパチ! 」」」」」
短い形だが、振り向きざまに上段拳鎚打ちや中段裏突きなど、実戦的な動きが盛り込まれた形。
まさに「砕破」と当てられた字面がふさわしい動き。最後の回し受けで呼吸を整え、相手選手はゆっくりと一礼。
「こんなサイファは見たことないな。あの石川県の相手、同じ剛道流としても、かなりハイレベルな選手だ。森ちゃんは、あのサイファにバッサイ大は当てられないからなぁ・・・・・・」
神長が、やや心配そうな表情で見つめる。
同じ剛道流であるためか、今のサイファの精度に驚いているようだった。
「(相手、剛道流なのか。すごく精錬されたサイファ。私も、これは気合い入れなきゃ!)」
続いて、相手選手と入れ替わって森畑が入場。
ゆっくりと、一歩進むごとに気を全身に巡らせているのが前原たちにも伝わっていた。
スウッ・・・・・・
「・・・・・・セイエンチィィーーーンッ!」
森畑は、先程の小笹と同じくセイエンチンを演武。本家本元の糸恩流としての技を、相手のサイファに対して、表現しきれるか。
「くすっ。あははっ! 森畑センパイッ、ワタシ以上のセイエンチンを、さぁ、見せてーっ?」
Hコートからは、小笹が笑いながら見つめている。「頑張れ、森畑センパイ」といった感情をその目に込めて。
スウッ・・・・・・ コオオォォ ハァァァァーッ・・・・・・
スウゥーッ スウウウーッ ハァァァーーーッ シュバァッ! パパァンッ!
スウウウウゥゥゥーーーッ・・・・・・ スッ
スウゥーッ スウウウーッ ハァァァーーーッ シュバァッ! パパァンッ!
スウウウウゥゥゥーーーッ・・・・・・ スッ
スウゥーッ スウウウーッ ハァァァーーーッ シュバァッ! パパァンッ!
スウウウウゥゥゥーーーッ・・・・・・ スッ
フワッ グッ ダァン シュバンッ! シュパアッ ズパアアンッ!
グッ スウゥハァァァァーッ・・・ ズダアンッ! ズバアンッ!
グッ スウゥハァァァァーッ・・・ ズダアンッ! ズバアンッ!
形の前半は、呼吸法と動きが見事に調和し、どっしりと安定した立ち方と足運び。
減点箇所がまるで見当たらない、完璧な出来。先程の小笹が演武したセイエンチンよりも、呼吸法による緩急がはっきりしていて、森畑の形は重厚さの中にも鋭さのある動きになっている。
「(こ、このセイエンチン・・・・・・。完成度が・・・・・・すごいっ!)」
相手選手も、森畑の演武を見て表情が渋くなり、やや緊張気味の様子。
フッ スウウゥハァァーッ・・・ フッ スウゥハァァァァーッ・・・・・・
ダァンッ! ヒュンッ パシイィッ! ズバッ! とぁああああぁーっ!
サッ グギュウッ グルッ ダァンッ! ズバァズバッ! パパァンッ!
スパアッ! スパアッ! サッ グギュウッ グルッ ダァンッ!
ズバァズバッ! パパァンッ! スパアッ! スパアッ! グウッ
サアアァァーーーーッ・・・・・・ ヒュルン バシュンッ! とああああぁーーっ!
サアッ・・・・・・ ススウウゥゥーーッ サッ スウゥ・・・・・・
「あはははっ! やっぱりワタシのは糸恩流になりきれていないセイエンチンだったってワケねーっ。さすが本職の糸恩流は違うねぇ、森畑センパイッ!」
小笹も、森畑の演武を見て何かを確信したのか、その表情に緩みすら感じられる。
「里央・・・・・・。森畑の形が進化してる! 何があったんだこの二ヶ月で・・・・・・」
「身体の軸や、手首、肘、足腰。その他全ての部分が細かく強化されてる! この短期間で、これほどまで練り上げてきたなんて。ただ速いだけじゃない。・・・・・・これはっ・・・・・・」
「里央、有華・・・・・・。柏沼高校にはね、沖縄空手の要素が入ってるのよ。・・・・・・インターハイ予選の頃とは、空手に対する意識が変わったみたい。鍛え方も、違うんじゃないかな」
朝香が腕組みをしながら、崎岡や諸岡へ語り出した。等星のトップメンバーが見ても、森畑のセイエンチンはものすごい完成度だったようだ。
「朋子、なんでそんなところまでわかるんだ? 確かに、普通の競技用に練られた形ではないのはわかるけど、沖縄空手の要素なんて、どうやって・・・・・・。・・・・・・あ!」
「そうよ・・・・・・。・・・・・・東恩納キヨ先生の孫が、末永小笹でしょ。その末永小笹が、柏沼高校と親しんでる。そして今、東恩納道場にお世話になってる。パーツは揃うでしょ?」
「そういう繋がりで・・・・・・。競技の中に、伝統的な稽古と技法を織り交ぜているのか。だから、形の表現力もあれほどのものが・・・・・・」
「末永小笹との繋がりが、それほどまでに・・・・・・」
諸岡や崎岡は、複雑そうな表情でEコートを見つめていた。
「判定っ!」
ピィーーッ! ピッ!
バッ! ババッ! バッ! ババッ! ババッ!
「赤、2! 青、3! 青の、勝ち!」
「「「「「 うわあああぁぁーーっ! あっぶなかったぁーっ! 」」」」」
「「「「「 ああぁーーーっ・・・・・・。 黒田先輩ーーーっ・・・・・・ 」」」」」
パチパチパチパチパチパチパチパチ! パチパチパチパチパチパチパチパチ!
結果は3対2。森畑も完璧なセイエンチンを演武したが、相手のサイファも同等の完成度と審判は判断した。
形の内容はいずれにしろ、ギリギリで勝利して森畑も無事に二回戦突破。
相手と一礼し、固い握手を交わして試合を終えた。
「あんた、すっごいなぁー。完敗やよ。この後も頑張りまっしーな!」
「あなたこそ、すごい練度のサイファだった! 負けたかと思ったよ! ありがとね!」
パチパチパチパチパチパチパチパチ! パチパチパチパチパチパチパチパチ!
両選手へ降り注ぐ拍手の雨。
これで、小笹と森畑はともに三回戦へ進む。その他、朝香舞子、新城巳波、そして美鈴も難なく二回戦を通過。
三回戦の相手については、小笹は愛媛県 町立橘香高校の小谷選手。森畑は東京都 大正第一学院の月岡選手だ。まだまだ気が抜けない女子個人形。この激戦の中を勝ち進み、最後まで残るのは誰なのだろうか。
窓の外では、大嵐が一旦、小康状態に。墨色や鈍色に近い雲間からは数カ所、スポットライトのような光が差し込んでいる。
その光は、雲が流れて方向が変わり、会場をさあっと一瞬照らし、またすうっと抜けていった。
「しかし、今の相手もすごかったな。森畑のあの形でさえ、際どい判定だったとはねぇー?」
「田村先輩。三回戦からは、第二指定形ですよね? 末永ちゃんと森畑先輩の出来は、どんな感じですか? わたしは、すごいとしかわからなくて・・・・・・」
「いーんじゃないかねぇ。身体のブレもないし、しっかり、稽古の成果が出てると思うねぇー」
「ほっほほほぉ。小笹も美鈴も、柏沼の子も、無事に三回戦に行けたねぇ。みんな、それぞれの持ち味が活かせてる形だったさ。・・・・・・さて、わしはそろそろ準備せにゃならんなぁ。みなさん、武運を祈ってるよぉ。しっかりと、ちばりぃよー」
キヨは笑いながら、時計を見るとどこかへ行ってしまった。準備とは一体、何の準備なのだろうか。
前原もふと時計を見ると、お昼まであと三十分ほどとなっていた。おそらく、三回戦のあとにお昼休みになるのかもしれない。
試合を終えた小笹と森畑は、監督役の松島や末永と談笑しながら次の試合に備えている。
「森畑、素晴らしいセイエンチンだった。だが、相手もかなりのレベルだったな!」
「はい。この先の相手も油断なりませんね松島先輩。これが、インターハイのレベルかぁ」
「やったね小笹。お母さん、形はわかんないけど、次からは第二指定ってのになるのね?」
「うん! どんな相手かはわかんないけど、ワタシ頑張るねッ! 勝って明日に繋ぐんだ!」
~~~ ただ今より! 個人形三回戦を行います! 各コート、選手、整列! ~~~
♪ バアアァーン ♪ パパァーン ♪ ファンファンファーン ♪ ジャンッ ♪
「「「「「 おねがいしまぁーーーーーっす! 」」」」」
各コート、選手が次々と篩いにかけられ、赤青それぞれに四人ずつ立っている。
森畑はEコートの第三試合。そして小笹もHコートの第三試合。二人とも第三試合に重なり、同じような時間帯の演武になるかもしれない。
「どんどん、選手のレベルが上がっていくなぁ。ここからは第二指定形か。一気にまた、雰囲気が変わるよねぇー。俺じゃ、県予選すら通過できないのになぁ」
「小笹も菜美も、ここを抜ければ明日の四回戦だ。しかし、明日の四回戦を勝って初めてベスト8なんだから、全国ってほんときついよね。アタシも午後の組手、頑張らなきゃな!」
「みんな第三試合だから、あちこち目が離せなくなるねぇー! ファイトだぞーーーっ!」
「菜美ーっ! 小笹ーっ! アタシらずっと応援してっからねーっ!」
田村と川田は、森畑と小笹へ大きな声でエールを送っている。
まずはEコート。第一試合は朝香舞子が貫禄の5対0。続く第二試合もあっという間に終わり、森畑がスタンバイ。
「森畑。形競技は、相手よりはまず自分との勝負だ。今日の出来はバッチリだよ。だから、自分が主役と思って思いっきり演武してくるといい!」
「はい! ありがとうございます! じゃ・・・・・・行ってきます!」
道着の隅々までチェックし、帯の両端をきちんと揃え直した森畑。袖をぱんっと鳴らし、頬を掌で数回叩いて気合いを入れる。
「赤、東京都! 大正第一学院高校、月岡選手!」
「おーっすっ!」
「青、栃木県! 県立柏沼高校、森畑選手!」
「はいーっ!」
両選手、係の呼び出しを受け、ゆっくり一礼。まずは赤側の選手から演武。何の形が出るのだろうか。
「「「「「 じゅんなーーーーーっ! しっかりねーーーーっ! 」」」」」
「「「「「 月岡先輩ーーーーっ! 必勝でぇーーーーすっ! 」」」」」
スッ スッ スッ スウゥ・・・・・・ッ
堂々とした歩みから、実力者に共通の、風格ある立礼。そして、一気に爆ぜる発声。
「エンピーーーーーィッ!」
相手が繰り出したのは、松楓館流の第二指定形、燕飛。
スッ タァンッ! ババッ ヒュババッ バッ トォン ダダァン ババーッ
トォン ダダァン ババーッ! スウゥゥゥ サアァァッ パパァン! つあーぃっ!
サッ パパパァン! シャシャアッ バッ ババッ バシュッ バッ クルウッ
バッ トォン ダダァン! ババッ・・・・・・
「こいつも、かなりレベル高い。アタシのエンピとどっちが上か。純粋な松楓館流だ!」
「おれもエンピは得意形だが。川田、この相手はお前と互角か、やや上かもしれん・・・・・・」
松楓館流の川田と中村も唸るほどの、相手選手の演武。これもかなりの強敵だ。
ススゥ スススゥ ススゥ シュババッ ガッ! クルウッ タタァン! あぁぃっ!
シュバッ シュバッ スウゥ・・・・・・ッ
「「「「「 いいぞぉーーーーっ! 潤奈ーっ! きまったぁーーーーーーっ! 」」」」」
キレ味鋭い相手の燕飛。だがそんな時、森畑はなんと相手の形を見ておらず、別なコートを見ていた。同時刻に、美鈴や小笹の演武が行われていたのだ。
・・・・・・ササアァ ヒュバシッ パパァン! シュッ ススッ パパパァンダァン!
スウゥゥ シュッ ススッ パパパァンダァン! つああああーぁぃっ!
サアッ クルル ハアアアァァァッ パァン! ガッ! ババシュッ! パァン!
ガッ! シュバシイィッ! フゥ スゥウ サアア パッ ググゥ ババシュウッ!
パパパッ バシッ! ササッ パパァン! ササッ パパァン!
ザザッ バッ ヒュバアァッ フアアアアァァッ スッ スウゥゥ・・・・・・
Hコートでは、小笹が剛道流の第二指定形、クルルンファを演武中。インターハイ予選よりもさらに技の威力と精度が増しており、相手を戦慄させるほどの出来だった。
そしてFコートでも、美鈴が試合を行っている。まるで小笹かと見間違うほどの、同等のクルルンファを演武。山口県代表の選手が演武したニーセーシーを遙かに凌駕し、5対0で圧勝。沖縄陣営が湧きに湧いていた。
「(みんな順調ね。さて、私もそれじゃ、続こうかなっ! さぁ、勝負っ!)」
森畑がより一層気迫の籠もった目付きに変わり、風格を漂わせて堂々と入場。
「ニィーーーーパイポォーーーーッ!」
スウッ シュッ スウウ サアァ スッ パパァアアン! バッ パンパァンッ!
ザシュッ ババッ グウッ ダアンッ! ギュウウーッ・・・・・・
スッ パァンッ! ズバアッ! ギュウウーッ・・・・・・ シャッ ズバアッ ザアッ
ヒュルン シャシャシャアッ シャシャッ スウウゥーーーッ・・・・・・
空気を切り裂き、撓りのある突きと蹴りと受け。相手の突きを腕で挟み込んで絞り込む動き。
四方八方に、森畑は白鶴が舞うように技を優雅に、かつ、力強くしなやかに繰り出す。
フラアッ・・・・・・ ヒュラアアアァーーーッ スウウゥッ
特徴的な、鷺足立ちで鶴が羽を広げるかのような構えから、両掌で包み込むような構えに。
シュバッ! シュバッ! シュバッ! クルッ タァンッ! タタタァンッ!
タタタァンッ! とああああぁーーいっ! スウゥ シャシャアッ! クルンッ
「す、すっげぇ! これまでの菜美のニーパイポでは、一番の出来だぜこりゃ! 完璧だ!」
「だははっ! 糸恩流の泰ちゃんがそこまで言うんじゃ、まぁ、間違いはないだろうな! 確かにこりゃ、すごいわ!」
井上と神長も、森畑の形を見て「すごい」を繰り返す。田村も前原も、笑顔でその演武を見つめる。
スウゥッ パァン シャシャアッ! フワッ ダンッ! パンパァンッ! フワッ
ダンッ! パアァンッ! ヒュッ バシュッ! ヒュッ バシュッ! スウーッ
ドオンッ! とああああぁーっ! ギュウウーッ スウゥッ スッ・・・・・・
「「「「「 森畑せんぱーーーーいっ! きまったぁーーーーーーっ! 」」」」」
「いいよぉ菜美ーっ! 素晴らしいニーパイポだよぉーっ! いけるいけるーっ!」
「(みんな。真波。ありがと! ふぅーっ、うまく演武できたなぁー)」
森畑は演武後、ふっと天井を見上げて、判定を待つコートの端へ。
「判定っ!」
ピィーーッ! ピッ!
バッ! ババッ! ババッ! ババッ! ババッ!
「赤、1! 青、4! 青の、勝ち!」
「「「「「 やったぁぁぁぁーーーっ! ナイスです森畑せんぱーーーーいっ! 」」」」」
主審は相手選手の燕飛を支持したが、残る四名の審判は森畑の二十八歩が上回っていると判断。
森畑は4対1で三回戦を突破。これで明日の最終日も、小笹や森畑は四回戦へ進んで戦うことができる。
ワアアアアアアアアアアアアアアアー パチパチパチパチパチパチパチパチ!
「「「「「 きまったぁーーーーーーっ! 」」」」」
パチパチパチパチパチパチパチパチ! パチパチパチパチパチパチパチパチ!
各コート、三回戦が全て終了。熾烈なトーナメントは、明日、ますます厳しくなってゆく。
森畑は四回戦、ついに首里琉球学院の新城巳波と激突する。美鈴は、昨年第四位の大阪府 西大阪愛栄高校の清水と激突。そして小笹は、昨年ベスト8の福井県 若狭海嶺高校の緑川と激突だ。
ここから先は、これまで以上に誰と当たっても楽な相手などいない、生き残りを賭けたサドンデストーナメント。それぞれがこれまで稽古してきた形をぶつけ合う、気の抜けない真っ向勝負だ。
「あははっ! やったぁ! みんなこれで、明日の四回戦だねっ! くすっ。ワタシは、午後の組手も頑張ろーっと!」
係員がとてもよく連携の取れた動きで、形から組手用にコートを組み替えている。
二日目最後の種目は、男女の個人組手。田村、二斗、川田に小笹に朝香が出場。
きっとまた、個人組手では新たなドキドキが生まれるに違いない。前原は思った、「末永さんは形も組手もずっと出っぱなしで、大変だなぁ」と。
激戦の続くインターハイは、着々とタイムスケジュールが進行していった。